東京フォーラム2006 分科会 6

分科会 6

テーマ 組織を変革するオフサイト・ファシリテーション
―改革世話人の創発の場のつくり方―
概要  風土改革や組織変革の場ではオフサイトミーテイングがツールとして利用されるケースが少なくありません。しかしそこで展開されるファシリテーションはいわゆる会議ファシリテーションとは異なる要素やスタンスがありそうですし、単発ではなくあくまで変革全体の文脈の中で語られるものかもしれません。今回は変革当事者とプロセスデザイナーをファシリテーターに参加者の皆さんとじっくり議論を深めたいと思います。
定員 30名
ゲスト プロセスデザイナー  伊藤 由紀さん

担当者 須賀 亨

第�分科会

「組織を変革するオフサイトファシリテーション」

       ―改革世話人の創発の場の作り方―

Today's Story

二松学舎402教室午後1時過ぎ。
 パートナーの伊藤さんと待っていると参加者がみえ始めた。

30人ではギリギリの広さだが周囲の壁に机を寄せ、椅子を円弧状に並べるレイアウト。
 オフサイト飴やお茶も準備し音楽も流した。

 天井付けプロジェクターが設備されており、コンソールにPCを繋げれば映写が可能な環境がうれしい。FAJ担当委員が自社で取組んでいる組織変革の紹介Power Pointは開始前に自動切換のスライドショーで環境Videoのように流した。
 唯一電子黒板を輪の中に組みこめなかったのが玉にキズ(タイムリーなグラフィックが出来ないのが残念!)

 2人のFは次々入ってくる参加者の方と次々名刺交換。これは実は隠れたアイスブレイク。参加者も我々を見て相互の名刺交換もどんどん進んでいていていい感じ。変革の仲間や友人が数人居るものの見ず知らずの人達で�いきなりオフサイト�というチャレンジするにはこのくらいやらないとね。

 参加者は会社員・経営者・コンサル・行政・病院・大学関係者・主婦の方まで様々な

方々に集まって頂いた。

 1:30に分科会がスタート。ちょっとしたご案内のあとアイスブレイクの他己紹介。

2人1組になって頂き2分間ずつでの聴き合いだ。伊藤PDとの相談で迷ったがここに

はうんと時間を使うことにした。きっと十分な耕しが深い討議を産む筈だ。1人一分半での相互紹介。

「私のパートナーを紹介します!○○さんは・・・」

 おお!皆さんしゃべるしゃべる。名前・所属・オフサイト経験や今日の参加の目的が基本。余裕あれば趣味なども。時間を使う代わりにここでお互いを知り傾聴を促し且つ論点も拾っていこうという一石三丁の作戦だ。

 

 予想を越えた盛り上がり。更に足りない人にはフリー発言を促し論点を補足。どんどん意見でるなあ。何が話されたかは守秘義務の関係でお話しできず残念。ここで休憩に突入。休憩時間中はF2人でのやや混乱気味に()小ミイーテイング。輪の中で聞いていた論点候補を黒板にマインドマップ風に板書(チョークが懐かしい)

 この分科会らしく?、論点はファシリテーションからオフサイトミーテイング、更に組織変革そのものへと広がっていきます(添付図参照)

ひとしきりのトークの後、経営者Tさんが語り始めた。

「ではうちの会社のことをお話ししましょう。実は・・・」

お話しによればTさん二代目社長。自分でこれまでやられてきた仕事と継がれた会社の融合を考えられてきたが、それにともって深刻な問題を抱えていることを吐露されました。

最初はFが多少ペースをサポートしていたものの、その現実課題を受けて参加者の方から様々な意見、質問、助言が次々飛び交います。(秘義務から詳細を説明できないのが残念) 

 「皆さん、今のこの場の雰囲気はどうですか?」

 課題を解決すべく議論が白熱し、ややTさんの顔に曇りが出たのをみてFからの問いかけ。

メンバーの意識がコンテンツから切替り、場に関する感想やコメントがひとしきり。

Tさんも自分の今ここの胸のうちを語ってくれ、場の雰囲気も変わります。

 やりとりは続くもののあっという間に終了10分前。

 ここからはネタばらしのコーナー。FからPower Pointを使って本日の狙いや意図、オフサイトミイーテイングの開催や進行にあたってのポイント等を解説。F2人としてはスキルに傾き過ぎるのを恐れて敢えて解説を最後に持ってきた構成。

 時間は押しましたが、最後にチェックアウトの一言を参加者全員に語っていただき

終了となりました。

 

☆皆さんの感想(アンケートからの抜粋)

Q:ファシリテーター二人の態度・在り方は如何だったでしょうか?

 

役割(分担)がよくわからなかった。そういうスタイルを敢えて取られたのかもしれませんが・・・。

非常に冷静に対応されていたように思います。
・自然体でよかったです(同意見1件あり)
・自分の反省点を正直に話されていた。他責にせず気づきを与えてくれた(同意見1件あり)
非常に親しみを感じさせる態度でありました

・場の雰囲気を気付かせてくれた

・私を含めて初めて参加する方が多かった会議(ミーティング?)でしたが、非常にスムースに活発な議論に入ったと思います。

・ファシリテータの意図的な介入を余り意識せずに議論できたことも良かった(というか、余り介入しなかったことが良かった)。

・最後に全員に話をさせたことも、発言しない人をなくす意味でも良かったと思います。

終始謙虚な態度で、皆、傾聴の雰囲気になっていたと感じられました

・おしつけとか高圧的でない問いかけ方がとても勉強になります。が、それって人柄なんでしょうか?心構えなんでしょうか?

Q:この分科会は、あなたにとって意義がありましたか?又は役立ちましたか?

いろいろな意見を聞くことができ、良かったですが、時間が足らずに不満も残りました
・オフサイトミーティングに参加したものの、はたしてあれが会社でのオフサイトミーティン
 グとしての手法で使えるかどうかが解らず今混乱しています。

・たくさんのヒントをいただきました。

・ファシリテーションなるものの具体的なものが見ることができた事も貴重な体験でした

進行の仕方にやさしさ(見守る)があります。また皆さんの活発な意見で参考にさせていただくことが
多かったです。

・この二人がファシリテーターでも、スッキリ上手くいかないのね!ということがわかって、すごく安心しました

リアルなワークだった。リアルなものにはいつも学びがあります。

・人の話を聞くことの大切さを再認識できた

・場の雰囲気の大切さを感じた

・自分の態度、他人への接し方を変える事が、まずは必要と感じた

・まず、いろいろな方、しかも同志、或いは同じ悩みを持った方とお会いできたことが最
大の収穫であると考えています。

・あくまで私の場合..ですが、今回の様な企画でオフサイトをやろうとすると、どうなるかに興味があった事と、本分科会に興味をもつ人たちが、どの様な方々なのか?がわかり、経験として自分の今後に活かせる大変有意義な場であった。

・非常に意義があった。話の内容自体も意義があった(中略)。自分自身にはあれだけの
メンバを迎えてのファシリテーションはとても難しかったと思う。今後自分のメンバーを鍛えていく方法として会議メンバーとして勉強しながらファシリテータとして実践を積む、という道筋が見えてきた

Data

●ファシリテーター 

伊藤由紀(スコラコンサルトプロセスデザイナー)

須賀亨(FAJ会員

株式会社R 部門変革「リニューアル・プラン」世話人)

●参加者総数27名

 ●プログラム
   ・本日ご案内
   ・アイスブレイク 「他己紹介」(二人一組)

  ・論点拾出しフリートーク

    【休憩】

  ・論点絞込み

  ・フリートーク(気楽でまじめな話し)
   ・本日のネタばらし(解説)


ファシリテーターからの解説プレゼン「改革世話人の創発の場の作り方」

  ・最後にみなさんの一言(check out

●フォローアップ
   分科会独自のMailアンケートの実施 

  FAJ担当委員からのささやかなプレゼント

●レイアウトイメージ(402教室)

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