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    ファシリテーションフォーラム2007
  「先生は、ファシリテーター!(パート2)
   学校現場と財務の研修現場を
   "つなぐ"ファシリテーションとは?」
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■日時 :2006年5月27日(日) 09:30〜12:30
■場所 :ATCホール B1会議室
■参加者: 11名(会員8名、一般3名)
■担当 :松下敏治さん、小川裕之さん、高橋信貴さん、榎本達彦さん
 
■テーマ
  「先生は、ファシリテーター!(パート2)
   学校現場と財務の研修現場を
   "つなぐ"ファシリテーションとは?」
 
■概要
  ファシリテーションを応用した財務を学ぶ場から、気付きを得て
  何かを、保健体育の教師が自らの授業に持ち帰った。その追体験
  をしてもらおうという取組みです。

 
■内容
  ◆オープニング(10分)
   ・担当メンバーの紹介、本日のアジェンダの説明
 
  ◆自己紹介(20分)
   ・名札に自分の呼んで欲しい名前を書く。併せて、配布された
    A4の紙に、自分がイメージする「アンテナ」の絵を描く
   ・記入したものを説明しながら自己紹介をする。加えて、教育
    への関わりや、これまでの学習の場の経験を説明した。
 
  ◆ワーク�(45分)
   ○中小企業後継者対象の財務の基本を教えた研修
    (受講者の平均年齢27歳)を再現
   ・5名程度のチームを作り、
    身近な例から、ということで、ポストイットを活用し、自分が
    勤める企業・組織で、日々の活動の中でお金が絡む事柄に
    ついて皆で出し合う(ブレスト)。
   ・ポストイットの内容を壁に貼った模造紙に貼りながら各自説明する。
   ・メンバーのリストアップしたものを分類してみる。
   ・出された様々な事柄(光熱費・給料等)を、組織から見て、
    お金が「入ってくるもの」と、「出ていくもの」に分ける。
   ・更に、「出ていくもの」について、
    「使っても価値が残るもの」と「使い切って価値の残らな
    いもの」に分類
   ・更に、「入ってくるもの」について、
    「返す義務のあるもの」と「返す義務の無いもの」、
    「投資の見返り」に分類 
   ・5つの分類を会計的な意味、BS,PLとの関係で理解する。
  ◆解説、振返り(1)(10分)
   ・ワークを各自で振返り
   ・質疑応答
   ・2〜3人で、振返りの内容を話し合い
  ◆ワーク(2)のための前提説明(5分)
   ・ワーク(1)での気付きを学校現場で活かした事例の前提紹介
   ・授業設計の枠組みの説明
  ◆ワーク(2)(40分)
   ・「中学生向け、個人情報保護についての学習計画を作る」
   ・授業を組み立てる作業をまず、各自ごとにポストイットに
    組み立てる要素を書き出し、これを並べて構成を考える
   ・考えた個人別の授業計画をグループ内で共有して、お互いの
    考えを融合させてみる
   ・グループ毎に考えた経過を全体で共有する
  ◆解説、振返り(2)(10分)
   ・実践者としての体験の経過を説明し、何を自分で学んだかを
    解説頂いた。
    授業デザインの観点
     知識の伝達→意識を高める→感覚[向き合う姿勢]
   ・ワーク(1)の研修で気付いたこと
     構造化・類型化する手法を流用するということ
     それに気付く自分のアンテナが大事だということ
     知的:知識欲
     仕的:仕事に役立つものを探し求める思い
     師的;教えるものの自覚
   
   ◆解説、振返り(3)(25分)
   ・各自で、本日のプログラムの振返り
   ・グループ内で本日の感想を共有
   ・各グループからの本日の学びを発表
    【A】
     まとめに際して、大事なことは3つあった
      ・ゴールは、明確にすること
      ・仕込みは、大事だ
      ・場は、予め作っておかなきゃだめだ
    【B】
     今日のことは、自分の子供にも使えると思う
     多くのここに来ている先生は、F的だ
   
   ◆まとめ(5分)
   ・本日のプログラムをプログラム曼荼羅図を見ながら確認

■感想(村上)
 ・少人数の中で、和気あいあいとした中で、様々な経験のメンバ
  ーが参加しました。
 ・コンテンツとして、松下さんの財務の研修と小川さんの個人
  情報を教える授業は、興味深いものでした。
 ・特に、財務の研修については、多くの参加者が、その手法に
  素直な驚きを持ち、それぞれに強烈な印象を持ったようでした。
 ・授業計画への応用を考える場面で、題材をどのように処理して
  いいのか、参加者に若干の戸惑いがありました。今後、コンテ
  ンツを更に活かすプログラムの磨きに期待したいと思います。
■感想&補足(高橋、松下)
 ・ワーク(2)では、「自分の意図するワークと一見関係のない
  ワークからも(コンテンツが違うワークでも)、応用できる
  ことはいくらでもある」「そのためには、自分の中のアンテナの
  存在に気づいたり、つなげたり(配線したり)、それを広げたり...と
  いうことが重要」「そのことを意識してもらおう」という目的で
  プログラムをしました。
 ・次の機会があれば、是非この辺りを更に強く意識頂けるように、
  仕込みをしたいと思います。そのことも含めて皆様の学びに
  転換していただければ幸いです。
 ・勇気を奮ってこの分科会に参加いただいた皆様・機会を与えて
  くださったスタッフの皆様に感謝いたします。
  ありがとうございました。