東京フォーラム2007 分科会2−3

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      ファシリテーションフォーラム2007
      プロジェクトのファシリテーション
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■日時 :2007年5月27日(日) 9:30〜12:30
■場所 :ATCホール6F C1会議室
■参加者:62名(会員:45名、一般:17名)
■担当 :本間直人氏(国際ファシリテーション協会理事)

■テーマ
 プロジェクトのファシリテーション

■概要
 「安心安全な場作り」「知見の見える化、共有化」で、プロジェクトが動く!
 とはかぎらない。ファシリテータ役不在でも、メンバーが自発的に協働して
 プロジェクトを「前に」進めつづける"場"づくり、人と組織の活性化について、
 全編、参加型で笑いとともに学ぶプログラム。


 
■内容
 ◆ワーク1 机上名札作成と参加の目的
  名札の表に名前、裏側に参加の目的を書いてグループ内で自己紹介

 ◆ワーク2 相互理解のツール(30分)
  「カードの中央に「自動車」の絵を書いてください。
   地上を動力で走るものなら、「バイク」でも「戦車」でもかまいません」
  「では、あなた自身がこの自動車だとして、自動車にとってのハンドルに
   あたるものは、あなたにとっては、なんですか?ガソリンは?タイヤは?」
  
  ・作業が終わったら、グループごとに絵を見せながら語り合う
  ・次に全体で色々な人と語り合う
  ・最後にこのワークで感じたことをグループごとにふり返り

  ⇒参加者それぞれに多様な価値観があることをお互いに理解することができた。

 ◆ワーク3 先端実験ワークショップ(60分)
  「ストロー12本とはさみ一丁だけをつかって、各チームのメンバーで協力して
   タワー、塔を建ててください。一番高いチームが優勝です。
   糊、セロテープ、紙など他の材料や道具を追加してはいけません。曲がらない
   ストローですが過去180センチ超のタワーを建てたチームがあります」

  ・チームでの作業時間30分
  ・結果発表(優勝チームには豪華商品?)
  ・ふり返り(個人⇒チーム)
   (1)感想
   (2)場の雰囲気
   (3)いいたかったけど、いえなかったこと、いわなかったこと
   (4)自分のチームへの関わり方

  ⇒異様なまでのチームでの盛り上がり!床に這いつくばるチーム、他のチームに
   見えないようにカーテンの中に隠れて作業するチーム。決められた時間内で、
   限りある材料と人手を使って、いかに知恵を出し合いチームワークを発揮でき
   るか、まさに「プロジェクト」の成功に必要な要素をあらためて気づことが
   できました。

 ◆ワーク4 ヒーローインタビュー(60分)
   2人組を作り、一方が話し手、一方が聞き手となるが、聞き手は相手の見ずに
   あいづちもせずに耳だけで聞いておく
   
   次に一方がインタビュアー、もう一方がヒーローとなりインタビューを行う。
   インタビューのテーマは"My Project X"
   「仕事、研究などで、がんばった時のこと。いきいき、充実感、
    やりがいを感じた成功体験」

  ・グループでのふり返り

  ⇒人の話を聞く重要性と積極的傾聴法の学びであった。
   それぞれの参加者の中で自分がヒーローとなって語る題材(体験)は様々で
   あったが、それについて喋っている間は誰もがとても嬉しそうな表情だった
   のが印象的だった。
      
■感想(平山)
  最初から最後までハイテンションで進める本間さんのペースに参加者全員
  巻き込まれ、あっという間の3時間でした。

  ファシリテートするとか、マネジメントするとかではなく、プロジェクトの
  メンバー全員が自発的に動けるような場を作ること。ファシリテータは
  そのためには何をしなければいけないか、何に気をつけなければいけないか。
  そんなことに多くの気づきを与えてくれるワークショップでした。
  
  開始時間に遅れてくる人がいても、早めに来た人を待たせずに必ず定刻に
  始めるという考え方。しかし、遅れて参加された人にも対応できるように
  即時に流れを変えたり、個別にフォローを入れるあたりの細かい配慮は
  すばらしいなと感じました。

  また、本間さんとは事前の準備段階から連絡を取らせてもらいましたが、
  仮に人数が数名であれ、備品が全て揃わなくとも、与えられた環境下で
  いかようにも対応しますよ、という姿勢は我々も見習いたいなと思います。