研究発表 セッション一覧

No.テーマ発表者(敬称略)発表概要みんなで議論したい問い
1 ファシリテーションを伝えるために不可欠な核とは何か?〜ファシリテーション学会を作ろう〜

岡田栄作(つまぶき)

米岡裕美(よねゆみ)

芳本賢治(ヨンさま)

本宮大輔(もっくん)

松村尚彦(まっちゃん)

今回は、Fに関する入門セミナー、大学や街の生涯学習講座に至るまで、講義内容を出来るだけ集めて、それを比較してみた。Fを伝えるために必要不可欠な価値、スキルとは何なのかを参加者と一緒に考え、改めてFを掘り下げることによって、Fを体系化していくための第一歩とすることが本発表の趣旨である。

・Fを伝えるためには必要不可欠な価値

・スキルとは何か?

・Fを伝えるための理想のプログラム

・レジュメとは?

・Fを講義等にどのように導入していくのか?

・Fの基礎力が存在するとすればそれは何か?

・Fとは何か?

2 ひなたのカード(ファシリテーターが考えるツール)の作成プロセスを活用するには

壁谷雄一(東北スクエア)

水田順子(関西支部)

中西百合(東北スクエア)

吉田敦史(関西支部)

2012年度のスタッフ会議で、自分が避難所に入ることになった時にファシリテーターとして自己決定できるツール(ひなたのカード〜避難所を楽しくするために〜)を作った。本発表ではその作成プロセスのポイントを抽出し、福祉、ボランティアなどの現場で、ワークショップに活用することを提案する。 ワークショップのプログラムデザインの際,必要な視点は何か?
3 ファシリテーターはもういらないっ!〜前乃エフにお・ま・か・せ(ハート)〜 竹内 文彦 (たけ〜) 進行の自動化――皆さん、一度は考えたことがあるのでは? 本発表では、パワーポイントを使った半自動進行のワークショップを定例会で2回行った事例を紹介し、自動化の功罪を分析しつつ、ファシリテーター不在のワークショップがどのようにファシリテーションの普及に貢献できるかを論じる。 自動化したワークショップは、ファシリテーションの普及につながるか?
4 振り返りでのビデオ活用 〜何があなたを成長させるのか? 田頭 篤 (たがしー) 話し合いの様子をビデオに撮り、そのビデオを見ながら振り返る。この振り返りは多くの気づきをファシリテーターと参加者双方にもたらす。本発表ではプロジェクトで実施している振り返りの様子を紹介するとともに、ビデオを使った振り返りによるファシリテーターの成長という観点で、重要となるポイントを論じていく。 ビデオはどのような点でファシリテーターを成長させるのか?
5 ワークショップの振り返りの手法  〜参加者の持ち帰りを極大化するためには 大川喜教(らいでん) 「はじめの一歩」は2007年から始まり、FAJ最多の定例会開催数を誇る。一貫して初心者を対象とし、実践・発表・振り返りを通じて参加者の気づきを最大化する手法(フィードバック・金魚鉢・ワールドカフェ等)を模索してきた。本発表では、この取組みに変遷を紹介し、より良く気づきを得るための原則について議論したい。 参加者の気づき・持ち帰りを最大化にする発表・振り返りはどのようなものが考えられるか? or 参加者の気づき・持ち帰りを最大化にするフィードバックはどのようなものが考えられるか?
6 FAJにおける学びの認識構造の分析〜みんな、なんでこんなにFAJに関わってるの? 米岡 裕美 (よねゆみ) FAJの運営に関わっているメンバーはなぜこんなにボランタリーにかつ活発に活動しているのだろうか。本発表では、発表者がPAC分析(個人別態度構造分析)という手法を用いて行った調査研究を元に、FAJスタッフがFAJ活動をどのように認識し、どのようにその人の内面に位置づけているのかを検討する。 組織の運営や活動がどのようなものであれば、組織/メンバーが力を発揮できるのか?
7 グローバルファシリテーションへのロードマップ

香取 一昭(御隠居)

二宮 正克(NINO)

飯田 正男(イーさん)

G-FIT(国際ファシリテーション研究会)所属

G-FITは海外の未知のファシリテーションとの交流・合流を通じて、日本のファシリテーションの幅を広げ、世界に貢献し、新たな方法を生む鍵を探求してきた。 立ちはだかる壁を克服するために生まれたグローバルファシリテーションマラソン企画等を紹介し、チャレンジを機会に変えて行くプロセスを提示する。 急速にグローバル化する社会の中で、私達ファシリテーターに新たに求められるものは何か?
8 コンセプトワークを用いることによるクリエイティブな場作りの実践事例発表

檀野 隆一(中部支部)

いのファシ応援団 銀座出張所関係者一同 (東京支部)

東京支部での小集団活動 朝部 で、「コンセプトのつくりかた」という本をベースに、コンセプトを作るプロセスを何度か試行した。この過程で我々朝部メンバーが得た「コンセプトをつくる」ということがどういうことかを紹介すると共に、コンセプトワークというプロセスが「クリエイティブな場」を作る影響を論じる。 「クリエイティブな場」への「ファシリテーション」の関わり方とは何か?
9 OLが会議をカエル  〜「こうゆうの毎週やってほしい」と言われるまでになった会議〜 じゅんこアーティスト ガランとした会議室、言いたいことが言えない雰囲気、終わってむなしい会議...。まずテーブルの配置を変え、アイスブレイクをとりいれ、ホワイトボードを使った。FAJで学んだファシリテーションのいろはを実践し、会議を変えた。やる気をアップ、会議のキセキ。決まる会議は楽しい! あなたの会議の現状は? もし、その会議のリーダーになったら何をカイゼンしますか?
10 みんなのファシリテーション(みんファシ)〜F普及計画第3章 販促キャンペーン中〜

花田 孝之(チャーリー)東京支部

小野澤 興平(コウヘイ) 東京支部

野口 砂絵子(修羅) 東京支部

佐々木 順一(ささっきー) 東京支部

増平 貴之(ますら〜) 東京支部

みんファシでは当たり前にファシリテーション(F)を知っている状態をつくるために伝えたいと思う人誰もが自分の現場のFを知らない人にこれなら使えそうと思える小粒なコミュニケーションスキルを 90分勉強会(みんプロ)として提供している。本発表では企業実践含めた活動紹介と今後の発展に必要なことについて論じる。 何を用意すればみんファシプログラム伝道師になれるのか、なりたい人を増やせるのか?
11 NLPメタプログラムを活かしたファシリテーション 楯岡かおる(NLPファシリテーション研究会プロジェクト) 人間には、立場や考え方より深いレベルに、本人も気づいていないコミュニケーションのクセがあり、NLPではこれをメタプログラムと呼ぶ。なぜ今ここでその話を?といった会議のイライラの多くは、この違いから生じる。本発表では、メタプログラムがファシに与える影響を紹介し、それを乗り越え、活かす方法を論じる。 個人のコミュニケーションスタイルの違いを乗り越え、活かすファシリテーションとは?
12 ファシリテーション(F)入門プログラム「たんぽぽワークショップ」をマーケティングする 尾上昌毅(おのうえ まさき @ガミ) 木村和郎、増平貴之、永野直樹、松木治子 (チームたんぽぽ:東京支部) 非会員向けF入門プログラムを作成しFAJ内外で実施してきた。プログラム作成からオープンソース化までを「製品」作りの段階とし、今後これを外部に持ち出すために「価格」「流通」「広告」戦略を展開する予定である。F普及の入門プログラムをマーケティングするうえで必要な要件について経験をもとに仮説を提示する。 オープンソース化したプログラムを品質を保ちつつ広く流通させる為には何が必要だろう?
13 災害復興支援における組織としての持続可能性〜支援室2年間の歩みからの検証と展望〜 飯島邦子、遠藤智栄、小藤輝正、杉村郁雄、鈴木まり子、徳田太郎のうち3名程度 いずれも災害復興支援室 「スキルのレベルにばらつきが...」「本業を抱える中での活動には限界が...」「日程的に会社員が関わりにくい...」「組織としての継続性が担保しにくい...」。災害復興支援の現場で直面した数々のジレンマを例に、FAJという組織にはどれだけの力があるのか、FAJは社会からの要請に応え得る組織なのか、ともに検証する。 FAJが社会からの要請に応え得る組織であり続けるためには、何が必要なのだろうか?
14 地域におけるファシリテーション定着への過程〜福島県南相馬市での事例から考える〜 飯島邦子、遠藤智栄、小藤輝正、杉村郁雄、鈴木まり子、徳田太郎のうち3名程度 いずれも災害復興支援室 災害復興支援室では、福島県南相馬市での市民によるさまざまな対話の場づくりに継続的に関わってきた。支援室メンバーが企画・進行を担っていた初期の活動から、地元の方々がそれらを行うのを見守る現在の活動までをふりかえり、地域や組織にファシリテーションが浸透/定着していくプロセスを検証する。 支援者が去った後も、そこにファシリテーションが残るような〈支援〉のあり方とは?
15 教育分野のファシリテーションはココがちがう!〜学びの本質を追求するプロセス 石川一喜(拓殖大学) 教育分野のファシリテーターは、学びを深め、伸ばすために、あえて結論を求めないなどファシリテーションの"原則"から逸れることが多々ある。学びの本質を担保するそうしたファシリテーションのあり方を整理・提示し、現場の現状がそうなっていないことへの批判を踏まえつつ、その妥当性を提起する。 教育分野のファシリテーター/ファシリテーションのあり方とは?
16 グループ学習を促す参加型ファシリテーターの提案と効果 学習支援システムを用いた事例 古俣升雄(東京工業大学) 発表
比嘉邦彦(東京工業大学) 共著
参加型ファシリテーターは、議論のファシリテーターと一参加者(学習者)の役割を担う。立場を使い分け、ファシリテーターでは議論のプロセスを支援し、学習者ではコンテンツに参加する。学習支援システムを用いた社会人のグループ学習の事例を紹介し、参加型ファシリテーターの導入効果や導入デザインについて論じる。 参加型ファシリテーターの概念の実現にはどのような要件や場のデザインが必要か?
17 学校が変わる Fで変わる 未来が変わる 宮田 基(みやた もとい) 上井 靖(うわい やすし) 教師集団が自ら掲げた"笑顔で学び笑顔で生きる"学校を目指し、ファシリテーションの精神のもと、発表者の学校の教師が、子どもが、学校が変わった。授業が、道徳が、朝の学活が、総合的な学習が、職員の会議が研修が研究が、地域PTAの会議が変わったのだ。それが、子どもたちの未来にも変化をもたらす。 変わるきっかけは何だったのか?
18 組織全体に影響を与えるファシリテーション 〜元気が出る職場を作れ!...と言われたら?〜 小椋 浩一(おぐら こういち) 人生の大半を過ごす「職場」だから良い場にしたい。そんな時にこそファシリテーション。ただ、ただ会議を改善するのとは訳が違う。どうやればいいのだろうか? 社内活動8年。一職場から会社全体へ、そして今や海外へ。実例を基に成功・失敗のパターンを分析し、実践に活きるファシリテーションのポイントを探る。 ファシリテーション活用における研修と実践の決定的な違いとは何か?
19 子どもと大人、対話できるの? 〜子どもの権利をワールドカフェで知る・深める〜 林 加代子(はやし かよこ) まちづくりでは子どもの意見の尊重が極めて重要であり、子どもが大人の意向を斟酌せずに自分の意見を表明できることが出発点となる。本発表では、子どもの権利条例の普及の場で子どもと大人の対話を試みた事例を取り上げ、対話を阻害する典型パターンと対処の原則を論じる。 年齢差を超えて対話するためにはどのような工夫が必要か?
20 コーチングとファシリテーションの相乗効果で自走する組織開発に成功した実践事例発表 大山 裕之、 檀野 隆一、 百野 あけみ (全員、中部支部) ファシリテーターは会議の場の活性化だけでなくチームの継続的活性化が必要となる。私達は個とチームに対し、心理学要素に基づくファシリテーションとコーチングの効果的学習法「CAFメソッド」を提案する。自主自走した実例を交え、感情が人の行動に与える影響を体感する「CAFメソッド」ワークショップを行う。 個人の成長を支援するコーチングとファシリテーションの組み合わせは、どのような相乗効果を生み出す可能性があるか?
21 組織風土改革ファシリテーション 〜 職場の絆、再生への道 樋口 岳輝 (たかき) 将来に希望を見出せず、繁忙感、閉塞感が覆う職場、行き過ぎた個人主義により、絆が失われた職場、そんな職場をボトムアップで変えることができるのか?勇気を持って一歩踏み出したとき、不可能は可能に変わった。新米ファシリテーターが「やれる」という確信に至ったプロセスとその方法論について論じていく。 変革への動きを組織にどう拡げていくか?
22 【10周年記念発表】 非営利組織の持続的イノベーション〜FAJの過去、現在、未来〜

堀 公俊 関西支部

加留部貴行 九州支部

徳田太郎 東京支部

10年間活気ある活動を持続し、日本のNPOの中で稀有な存在といわれるFAJ。そこに隠された、非営利組織マネジメントにおけるパラダイム転換とイノベーションを、組織経営のファシリテーター達が初めて明らかにする。さらに、設立時に掲げたFAJのミッションを振り返り、次の10年に向けての課題と仮説を提起する。 これからのFAJは、何を目指して、どのように変化し続けていけばよいのか?
23 ファシリテーションの経験の少ない人がファシリテーション研修に求めるもの 芳本 賢治(関西支部、セミナー委員) その他有志チーム 基礎セミナーの受講者アンケート分析結果ながめていると、ひとつの仮説がうかんでくる:「合意形成には対人関係のスキルよりも場づくりのスキルのほうが貢献する」。本発表では、この推論の道筋を解説した上で、ファシリテーションをあまり認識していないメンバーが参加する会議のプログラムデザインについて議論する。 会議やミーティングの合意形成を研修で伝えるには論理を重視して伝えるべきか、ハートを重視して伝えるべきか?
24 FacilitationとEnglishの学習シナジーを最大化するinnovativeな方法論  〜50イングリッシュの事例より 大槻 秀樹 わたしたちは現在『50イングリッシュ』という本を用いて英語でのファシリテーション能力向上を図っているが、この学習法が英語だけでなくファシリテーターとしてのレベルアップも促すことが見えてきた。本発表では、ファシリテーターとしての英語能力向上の勘所を解説し、さらに良い学習の場を作る方法を議論したい。 英語能力とファシリテーションスキルの両方を磨く、イノベーティブな学習プロセスとは?
25 組織開発における列車モデル 〜分裂した組織はこう立て直す!〜

山際彰宏(ぎわさん、四国サロン世話人) 

松下敏治(としくん、関東在住の四国サロン運営委員 兼 セミナー委員)

メンバーがたくさん脱退して分裂してしまったボランタリー組織をどのように立て直したらいいのか? 我々は約2年間の試行錯誤を振り返り、立て直しのノウハウを「列車モデル」として体系化した。本発表では、立て直しのプロセスを列車モデルをベースに読み解き、このモデルがどのように幅広いケースに適用できるか論じたい。 もし、自分の組織に適用するとしたら、列車モデルをどのように改善しますか?
26 自律分散型組織でのビジョン策定プロセス 〜納得感が高いビジョンはこうつくる! 野口和裕(理事) 昨年度FAJ理事会では、ミッションに立ち返る活動の中でシステム思考やダイアログを活用してビジョン作りを行った。本発表ではそのプロセスを紹介するとともに、多様性を持った人たちが活動のよりどころとなるビジョンはどのようにしたら策定できるのかについて論じていく。 実現させたいと思えるビジョン(ステートメント)の条件は何か?
27 「かるたワークショップ」という学び合いの可能性について 小長光 信(おさみつ まこと)  「ファシリテーションかるた」プロジェクトチーム  九州支部 入門者もベテランも一緒に楽しみながらファシリテーションを学べるツールとして「ファシリテーションかるた」を開発してきたが、この「かるたワークショップ」という方法はFAJ以外に「教育」「医療」「物流」など様々な分野への応用が期待できる。本発表では、ワークショップの内容を紹介し、応用の可能性と課題について論じたい。 本手法はどのような「テーマ」「場」「対象者」「目的」で使うことができるだろうか?