自由研究

ファンからプレイヤーに!〜現場でファシリテーションを実践できていないファンから、実践者への変容促進に必要な事〜

研究者名

野口和裕

共同研究者

井上基之、江川徹、鳥羽秀人、八田亜由子、野口砂絵子、向山聡

目的

現場で活躍するファシリテーターを養成し、能力向上をはかるため、さらに実践の一歩を踏み出したり、パフォーマンスを向上させたい会員が相互支援・研鑽する仕組みを考える。(平成27年度事業計画に基づいた活動)

仮説

「(FAJの中だけなど)試行的なチャレンジにとどまっている人」を「継続性は少ないが、実践にチャレンジする人」にする。そのために必要な事として『コンテンツ+定例会プログラム』でターゲットに足りないスキルを教授し、『オンライン支援』の仕組みを提供することで継続的なフォローを行う。

<不易流行>ファシリテーションのバージョンアップ

研究者名

堀 公俊

共同研究者

加留部貴行、徳田太郎、田頭篤

目的

ファシリテーションの未来を考察し、それに応じたFAJのあり方を考える活動の一環

仮説

FAJの成長がストップしたのは、ファシリテーションそのものが力を失ったからではないか?

話し合いの場面における観察者の視点と判断

研究者名

山根 弘和

共同研究者

浅羽雄介、今岡まゆみ、田頭篤、中西百合、松木治子、村岡千種、山根弘和

目的

2014年のシンポジウムでは、観察者の経験がある人に対してアンケートを行い、観察者の「プロセス」、「観察」、「フィードバック」について検討を行った。その結果、観察者に観察を依頼する際には、これら3点を意識したインストラクションを行うことで、観察者がより目的にあった観察を行えるのではないか、という結論に達した。しかし、前回の内容では、観察者が回答している「観察」の状況は様々であり、具体的にどのような場面が観察の中で注目されやすいのか、どのような出来事がどのような判断をされやすいのかという点については、検討されていない。そこで、今回はある架空の話し合いの場面を用いて、多様な観察者の「観察のプロセス」を明らかにすることを目的とした。

仮説

仮説生成を目的とする研究である。明らかにしたいこととしては、ある条件の下で観察を行ったとき、観察者の「観察ポイントやその解釈には何らかの傾向があるのだろうか」ということである。

ファシリテーターの「マインド」の基礎トレーニングとしての「ライフヒスト リー曼荼羅ワークショップ」の有効性

研究者名

野菜さらだ(三田地真実)

共同研究者

中野民夫、長橋良智

目的

多くの多様な参加者が集う場をホールドする、ファシリテーターのマインドトレーニングの一つとして、「他者理解」が必要ではないかという仮説の元に、他者理解を目的としてワークショップを開発、その効果について検討した。

仮説

行動分析学の理論を元に他者理解を目的に開発した「ライフヒストリー曼荼羅ワークショップ」が、特にファシリテーターには必要な視点を学ぶ機会になるのではないかという仮説を立てた。

ワールドカフェのハーベストに関する研究

研究者名

田坂 逸朗

目的

10年のファシリテーターとしての経験のうち、ワールドカフェ形式の投入は6割を超える。「未来を創る」対話としてすぐれた効果を持つワールドカフェだが、近年、「対話」そのものを目的とするようなハーベストなき(成果活用の事後計画なき)ワールドカフェも目立つ。これはハーベストに関する技術の記述が未だ完全ではなく、社会への援用が未整備であることによると考えられる。そのため、自身が経験してきた多数の効果的なハーベストに、客観的な記述を試み、技法として精査し、汎用を容易にするハーベスト法の記述を確立する。ひいては社会に実装され「未来を創る」ワールドカフェの普及に助力する

仮説

ハーベストは偶然効果を発揮するのではない。そこには一定の作用と法則があり、汎用可能である。事例を列挙し精査し場合分けをしながら法則を見いだし、再現性の高い技法として、その機序の客観的な記述を試みる。

手っ取り早いスキルの向上!〜100も"フレームワーク(FW)"があるならば、20も試せば3~4個は出て来るだろう、あなたが現場で使える"FW":FW道場とは!?〜 <フレームワークの罠>

研究者名

江川 徹

共同研究者

水江 泰資、弓倉陽介

目的

定例会において、参加者のスキル上げメニューを作り実践能力の底上げを図る

仮説

"フレームワーク(FW)"を数多く練習する場を作り、個人の"FW"の引き出しを多くすると、各人の現場にて使える有用なスキルが増えると考え、参加者自身が人前での練習するようなメニューを中心に行う。

ワークショップ、学んでからのワークで学びを深めるか、ワークからの振り返りで学びを深めるか

研究者名

日山 敦生

目的

世の中には、多種多様なワークショップがあります。ロジカル・シンキングをワークショップの構成で考えると、理論と技法を学んだ後にワークを行い学びを深める演繹法と、ワークからの振り返りで学びを深める帰納法があります。演繹法と帰納法の両方を取り入れたワークショップは、どのような構成になるのかを検証したいと考えました。そして、演繹法の検証に解決志向アプローチ、帰納法の検証にリフレクション学を用いたワークショップを行い、検証することを目的とします。

仮説

ワークショップは多種多様で、演繹法と帰納法に優劣はない。両方の要素を取り入れることにより、受講者の学びを深める事が出来る。
解決志向アプローチを用いて問題解決を行う事により、問題の振り返りにも関わらず、ポジティブな問題の振り返りにできる。

コーチングとファシリテーションの相乗効果による組織開発や学習する組織への展開
トヨタ名古屋教育センターにおける実践

研究者名

大山 裕之

共同研究者

山畑 伸一 加藤 雄士

目的

多くの企業ですでに導入されているコーチングとファシリテーションを組み合わせればどのような相乗効果を発揮できるのかを検証したくなった。それぞれの特徴を生かし組織でより効果を上げるにはどのようにすればよいかを実際に導入企業で研究した。

仮説

ファシリテーションとコーチングを組み合わせるとことにより、より効果的にメンバーが互いに良いアイデアを生みつつ行動し結果がだせるチーム作りが可能となる
ファシリテーションにコーチングのスキルも活用できる
ゴール設定をファシリテーションで行うことで組織でのコーチングが効果的となる

日常生活の悩みを捉え直し改善していくポジティブ行動変容のためのフレームワークの作成―実施とその効果―

研究者名

岡村祐一

目的

大学生や専門学生はこれまでの生活と大きく環境が変化する。例えば、生活環境の変化(一人暮らし、移動時間の変化、バイト)や人間関係の変化(新しい人間関係の構築、社会の進出)、健康状態の変化(睡眠の乱れ、食生活の乱れ)などがあり、不安定な状態で生活を過ごしている。このような移行期間はストレスや悩みを抱えやすいとこれまでの研究で知られていることである。しかしながら、ストレスや悩みに対して、行動を変えようと思っても問題に対してネガティブに捉えてしまい、行動変容がなかなか自発的には起きない。そこで、自発的にポジティブな行動変容を起こすためのワークを作成することで、ストレスや悩みに対して効果的に取り組むことができるのではないかと考えた。本研究は、日常生活の悩みを捉え直し改善していくポジティブ行動変容のためのフレームワークの作成およびワークの実施、その効果の検討を行うことを目的とした

仮説

(1)変えたい問題を定め、変われたポジティブ未来を想像することで、変わることの興味を高められる (2)ペアワークという手法を取り入れることで、サポート力を高め、変わりたい意欲を高められる

ゲーミフィケーションの考えを取りいれたチームファシリテーションを学ぶワークショップデザイン

研究者名

中山隆文

共同研究者

増平貴之、柴田千晶、中澤義光、久木野勉、村上邦彦、辻真弘

目的

役割りを決めなくても、主体的に各自がファシリテーションを発揮すれば、チームが目的に向かって動き出す手法はないだろうか?チームの雰囲気作り(場作り)、メンバーがなんとなく変わっていけるキッカケ作り(主体的な活動)に、ゲーミフィケーションの手法や考え方を取り入れることで、実際の現場で活用できるアイデアがないか。

仮説

ゲーミフィケーション×ファシリテーション=目的に向かって主体的に動くチームができる。

あなたの中の眠れる「何か」が目覚める?!アートファシリテーションの効果と推察

研究者名

野澤 しきぶ

共同研究者

アートPJメンバー(中山隆文、福井修己、増平貴之、梅津順江、野澤しきぶ、(椎名知里、小川千尋))

目的

最近はグラフィックファシリテーションなど話し合いの場で活用されるようになってきたが、グラフィッカーだけでは物足りない。参加者全員が言葉だけではなくアート、イメージの力を発揮することで個人に、そして話し合いの場に更なる可能性が生まれ、広がるのではないか?
という仮定のもと、勉強会や定例会等、様々な検証を行った。

仮説

ファシリテーションにアート・イメージを取り入れる事の効用は何か?
言葉、論理的思考を以て進めるファシリテーションにアート・イメージとそこから派生するやわらかいコミュニケーションをファシリテーション取り入れる事で話し合いの質や量、人間関係等に変化があるのではないか?アート・イメージを積極的に用いる事で言葉だけとは異なる有意性を見いだせるのではないか?

「オンラインワールド・カフェ」及び「ネットワーク型組織」の為のシステム構築と運営〜システム担当者の視点から見えたもの〜

研究者名

小瀬一幸

共同研究者

山本 泰、岩垣 豊、明石克巳、花井一夫、高橋尚矢、與那城 雄、角谷裕司、亀井直人、野口砂絵子、本宮大輔、行天二季子、薗田浩則、大野 尊行、平井 雅、小野澤 興平

目的

現在、ネットを利用した「ネット会議」や「オンラインでの学習」等が行なわれている。FAJにおいてもその必要性は感じられているが、広くノウハウが定着しているとは言い難い。このノウハウが一般化すれば、特に地域拠点間などで距離的ハンディを越えた組織活動の機会が広がると考え、本テーマに取り組んだ。

仮説

遠隔地で同時開催するワークショップにおいても、ITとファシリテーションを融合させるノウハウがあれば、参加者の満足度を高めることができる。

グローバル時代における異文化交流促進のためのファシリテーション活用の一考察

研究者名

前田卓也

目的

近年、とりわけビジネスにおいてグローバル化を論ずるにあたり、いわゆるグローカルと呼ばれる世界普遍化と地域限定化とのバランシングという困難な問題に直面する。その解決の1つとして敏速な異文化交流が挙げられるが、その実現にファシリテーションがどのように貢献できるかを筆者の海外駐在の実体験を交えながら考察してみたい。

仮説

ファシリテーションにより敏速な異文化交流、異文化理解が行われ、ひいてはいわゆるグローカル化の実現が行われるのではないか

研究発表エントリーシートから考えるファシリテーションの実践を研究へと発展させる視点とは

研究者名

岡田栄作

共同研究者

FAJシンポジウム2016研究発表担当チーム

目的

シンポジウムの研究発表も今年で4回目を迎えたが、発表者は研究発表とはどのような内容を発表すれば研究と言えるのかに悩み、会員にとってエントリーはいまだに敷居が高いものである。定例会は「調査研究事業」の位置づけだが、定例会の実施内容が研究であると言い切るにはまだ課題がある。そこで本研究では、本シンポジウムのエントリーシートの構造を題材として、リサーチクエスチョンの組み立て方、研究方法の記述の仕方を中心にファシリテーションの実践を研究へと発展させるためには何が必要か考察することにした。

仮説

研究とは、(1)リサーチクエスチョンの背景を整理し(背景)、(2)研究課題・目的を定め(研究目的)
(3)それに相応しい対象と方法を設定し(対象と方法)(4)データを集めて、分析、(結果)あるいは新しい方法を試し、(5)得られた結果のもつ普遍的な意味を考察し(考察)(6)結論を導き出す。この過程を丁寧に記述することができればそれは研究と呼べる骨組みを形作ることができる。

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