第102回:2013年10月19日 青テーマ 楽しさ共有ワークショップ 〜スキとキライは共有可能か〜中部支部

2013年10月定例会 青テーマ 報告

◆日時: 2013年10月19日(土) 13:00〜17:30
◆場所: 東生涯センター 第2集会室
◆参加者: 9名(会員7名 一般2名)
◆担当者: 辻 孝史、藤田 智久、星野 利夫 (FAJ中部支部)

◆テーマ: 楽しさ共有ワークショップ 〜スキとキライは共有可能か〜

◆担当者からのメッセージ:
自分が大好きなこと、自分が楽しんでいることを相手と共有できたら素晴らしいと思いませんか。趣味でも良いです。スポーツでも、仕事でも、何でも構いません。もしも、そのことの素晴らしさ、大切さを相手と「共有する」ことができたら、相手の心は揺さぶられ、居ても立ってもいられなくなるかも知れません。そして、あなたと同じ行動を取るかも知れません。

 仕事の素晴らしさを共有すれば、共に熱意を持って問題に取り組む仲間を。
マラソンの素晴らしさを共有すれば、共に風となる仲間を。
勉強の素晴らしさを共有すれば、共に成長する仲間を。

 10月度の青テーマからスタートする「数学ファシリテーション」。その記念すべき第1回は「楽しさ共有ワークショップ〜スキとキライは共有可能か〜」と題し、数学の楽しさを実際に体感して共有するワークを通じ、そんな困難な命題に挑戦します。

 多くの皆様のご参加をお待ち申し上げております。

◆当日の進行

13:00 導入

・FAJとはの説明
・メインファシリテータ自己紹介
・本日の流れについて
・定例会の動機やきっかけについて

13:25 自己紹介+チーム作り

・自己紹介カード記入
・A4紙4つ折り
・名前、ニックネーム、数学好きor嫌い、「今の気持ちを図形で表現すると」
・自己紹介
・チーム分け
・「数学好きor嫌い」をもとにチーム分け、スキキライでペアを作る
・休憩&チーム内でフリートークタイム

14:15 オープニングワークその1

・資料配布
  ラーメンは蕎麦よりカロリーが高い
  2直線は平行でなかったら必ず交わる
  歳をとると白髪になる
  奇数に奇数を加えると偶数になる
  木は水に浮かぶ
・資料説明
・この選択肢の中で「いつでも成り立つのはどれですか?」
・グループで「○」、「×」を判断
・発表
・「このグループではなぜ(  )を×と答えたのですか?」
・「このグループではなぜ(  )を×と答えたのですか?」
・(以下略)
・解説
・×を選択  定義があいまい、反例を示すことが可能
・「定義」とは、「反例」とは

14:33 オープニングワークその2

・「TDL(東京ディズニーランド)とモンキーパークはどちらが良いビジネスか?」
・話し合い
・発表
・まとめ
・休憩&チーム内でフリートークタイム

15:25 渋滞ワーク

・抽象度を上げるとはどういうことなのか、ということを実感するワーク
・スライドで解説
・動画を使用
・休憩&チーム内でフリートークタイム

16:35 今日一日の振り返り
17:15 アンケート
17:30 終了

◆アンケート結果
1「昨日の時点で、数学は「スキ」でしたか、「キライ」でしたか。一番近いものを、教えて頂けませんか。」
6人 ・・・ 1スキ
3人 ・・・ 2キライ
0人 ・・・ 3どちらでも無い
0人 ・・・ 4分からない、あるいは、答えたくない
2「本日の【数学ファシリテーション】に参加したことによって、数学に対する「スキ」、「キライ」は変わりましたか。一番近いものを、教えて頂けませんか。」
7人 ・・・ 1変わらない
1人 ・・・ 2前よりも、少しスキになった
0人 ・・・ 3前よりも、スキになった
0人 ・・・ 4前よりも、すごくスキになった
0人 ・・・ 5どれでも無い
1人 ・・・ 6分からない、あるいは、答えたくない
3「これから、どんな行動を起こしたいとお考えですか。以下の中から当てはまるものを全て、教えて頂けませんか。」
6人 ・・・ 1数学と関係無さそうなことでも、数学的な切り口で見てみようと思った
4人 ・・・ 2「数学」と「ファシリテーション」、この2つはどのようにしたら結び付くのか知りたいと思った
4人 ・・・ 3自分が伝えたいことを、諦めずに、相手に伝えたいと思った
4人 ・・・ 4興味の無い話でも、相手の好きなことや大事なことを、もっと深く理解しようと思った
0人 ・・・ 5純粋に、数学の勉強をしようと思った
0人 ・・・ 6何も無い
0人 ・・・ 7分からない、あるいは、答えたくない
0人 ・・・ 8その他(自由記入)
4「【数学ファシリテーション】では、どのようなワークを実施したら良いとお考えですか。一位から三位まで、教えて頂けませんか。」
3.6点 ・・・ 1数学知識の活用の有無
8.4点 ・・・ 2楽しさ
6.2点 ・・・ 3有効性(効果があるかどうか)
1.8点 ・・・ 4斬新さ(目新しいものであるかどうか)
0.0点 ・・・ 5大人数ワーク
0.8点 ・・・ 6少人数ワーク
0.0点 ・・・ 7高難度ワーク
2.0点 ・・・ 8運動系ワーク
2.6点 ・・・ 9議論系ワーク
0.0点 ・・・ 10分からない、あるいは、答えたくない
0.0点 ・・・ 11その他(自由記入)
※点の計算式 Σ(第一位x1.2+第二位x1.0+第三位x0.8)

◆ふりかえり、感想
過去に「数学」をテーマに扱った定例会は無く、ゼロから設計すると言う大変貴重な体験を得ました。ありがとうございました。

 実は、この数学ファシリテーションには、裏目標がありまして、一人でも、どんなに些細でも、数学を「よりスキ」になってくれたら成功だと考えておりました。
アンケート結果から、1名の方が「前よりも少しスキになった」とご回答してくださいました。
その意味では成功と呼べるのではないかと考えております。

 一方で、参加者の皆様に、「どこが数学だったのか」、「TDLと数学とファシリテーションの関係が分からない」などと言った、ご意見を頂きました。
大半の方がもやもやした状態で、定例会を終えたのではないかと推測します。

 私たち担当者内では、十分に考え、これで大丈夫というものをお届けしたつもりでした。
しかし、準備不足、盛り込み過ぎてしまった、など反省すべきところがありました。
そのほか、担当者内で以下のような反省がありました。

・全体と詳細のバランスが難しかったです。詳細設計に入ると、全体像がどっかに行ってしまいました。
・当日、マイナス発言が多かったと思います。精神的にいっぱいいっぱいでした。
・「前提」と「反例」の大切さを、もっとじっくりと伝えるべきでした。準備不足でした。
・振り返り後に、意図開きをしたのは良かったです。あの時間で担当者の思いを参加者に伝えることができました。

 少々ネガティブな意見が多くなってしまいましたが、数学的な思考は相当ファシリテーションに活用できるという手応えがあったのも事実です。
まだ手探り状態ですが、今後も「数学とファシリテーション」をテーマに研究を続けてます。

 皆様、どうもありがとうございました。
それでは、数学ファシリテーション第二回で、再びお会いしましょう。(^^)