■ 日時:2005年9月17日(土) 13:00〜17:00
■ 場所:中部自転車競技会 9階会議室
■ 参加者:鈴木さん、空井さん、安藤さん、伊澤さん、石黒さん、石田さん、 伊藤さん、上田さん、長田さん、加藤誠さん、川上さん、木津さん、下谷理恵さん、筒井さん、深澤さん、山口さん、林さん
オブザーブ参加:米良さん
以上18名です。
■ 講師 :戸松幹雄さん
■ テーマ:「読んで読まれて、読まれて読んで 〜観察力と研ぎ澄まそう〜」
■ ねらい:
ファシリテーションの書籍を読んだり研修に参加すると、ファシリ テーターに最も要求される能力は、「場の空気を読む能力」とか「観察力」と呼ばれ るものであるというのが有力な意見のようです。今回は「読んで読まれて、読まれて 読んで〜観察力と研ぎ澄まそう〜」と題して、フィッシュ・ボール(金魚鉢・別名 「POPOPO」)のワークを通して観察力やフィードバックについて皆さんと考えてみたいと思います。
金魚鉢の内から外から、その場の空気を観察し、観察されましょう。
■ 内容 : フィッシュ・ボールのワーク
1 アイスブレーク 13:05〜13:25
二人一組になって、目を閉じ、ETのようにお互いの人差し指を探します。次に、人差し指をくっつけたまま、自分の思う方向へ人差し指を動かします。指が離れないように、以心伝心(?)指の細かな動きで、方向をさぐります。指が離れず、お互いの心を読み、自分の意思も通すという「技」でした。
戸松さんいわく、空中こっくりさんのような感じ。最後は目を開けて、お互いを見つめ合った後に自己紹介と感想を語り合う。もう一度相手を変えて、やってみました。
丸くなって初参加メンバーの自己紹介。
2 ワーク その1 13:25〜13:55
ABCDの4グループに別れてのグループワークでした。
まずは、A,Cグループが円(金魚鉢)の中に入ってディスカッション。
ここで、ファシリテーターとテーマを決めました。B,Dグループは、ワークシートを見ながら、ひと言もいわずにじっと観察しました。
テーマは、
(1)少子化はどうしたらとめられるか
(2)「サザエさん」の長寿のヒミツは?
(3)「援助交際はなぜいけないの?」と聞かれたらどう答えるか
の三つの中から選びました。
3 ワーク その2 13:55〜14:05
今度は、交替してB,Dグループが円の中に入りA,Cグループのディスカッションの様子などについて話し合いました。
もちろん、このときはA,Cグループは、ひたすらフィードバックをいただきました。
(休憩約10分)
4 ワーク その3 14:15〜14:35
そのままの体勢で、今度はB,Dグループがディスカッション。
A,Cグループはワークシートを見ながら、ディスカッションの様子を観察しました。
5 ワーク その4 14:35〜15:00
場所をAとB,CとDで交替して、フィードバックを行いました。
(休憩約15分 この時間を利用して各自振り返りシートに記入)
6 ワーク その5 各グループでの振り返り 15:15〜15:45
フィードバックの成果と各自の感想などを各グループごとに振り返りました。
フィードバックでの外から見た感想と自分の感想などをつき合わせて振り返りました。やはり、ディスカッションを金魚鉢の外から冷静に見つめるのは、鋭いところをついていました。自分の持つ性格やアプローチの仕方に気づいたり、少し深読みの部分(良く見すぎ?)もあったかな、というフィードバックもあったりしました。
ここでは、発言の機会に偏りがないようにすることがポイントであり、発言に対して好奇心を持つと質問が出、ディスカッションの内容が発展したのではないか、という指摘が多くでました。
7 ワーク その6 2グループでの振り返り 15:45〜16:35
AとBグループ、CとDグループでの振り返りをしました。ここでは、先ほどのフィードバックについての質問や感想などを話し合いました。
なぜ、そのように受け取ったのかとか、議論が新たな方向へ展開していくきっかけはどこだったとか、ファシリテーターのスタンスなど、たくさんの意見が出されました。ディスカッションは盛り上がりました。
しかし、さすがFAJ!誰ともなくファシリテーターをしていたので、スムーズに意見の交換や議論が進みました。
(休憩約10分)
8 全体での振り返り 16:35〜17:05
ここは、中部支部で評判の全体振り返りですので、ていねいに 皆さんの振り返りをおいます。
・ 自分の発言、動きにすぐにフィードバックがあって嬉しかった。
人を観察することの大切さを感じた。ターニング・ポイントを見つけることも大切だ。楽しいプログラムだった。
・ 観察されたフィードバックで、自分に気づいた。会社内でうまくファシリテーションできない自分と、ここではうまくいってしまう自分がいる。これを克服するのは体験するしかない。
・ 関西フォーラムで同じようなことをやったことがある。そのときは、グラフを使って全体に対してフィードバックをした。個別のフィードバックで気づいたこともある。場づくりはファシリ テーターの務めだが、ディスカッションがうまく進行していれば、たまにはファシリテーターも議論に入ってみてもいいのかも。
・ 南山大学で似たプログラムをやった。そのときはフィードバックが泣ける程厳しかった。しかし、今ではそのフィードバックが
生かされている。自分磨きの材料となった。事実を写実的に表現してフィードバックする方法もいいかも
・ フィードバックは、相手に変化を与えること。思考停止をやめさせること。
・ ファシリテーターは、場をつくる。そして、主観と客観を使い分けることも大切。フィードバックについては、議論のターニング・ポイントは具体的、個別的にフィードバックしたほうが相手にわかりやすい。
・ 初めての参加の人にファシリテーターをまかせた。ちゃんとできて「やるじゃん!」と思った。そんなFAJってすばらしい。観察力、フィードバックは『愛』。何のためにするのかを考えよう。外から観察するのはファシリテーションの体験に有効。
・ 見えない背中をどれだけ自分に見せてもらえるか、楽しかった。回を重ねていきたい。議論の実行者は熱く、観察者は冷静であった。熱い観察者もありでは?『12人の怒れる男』みたいになれれば(みんながファシリテーター状態)、『12人の優しい日本人』になれるかも。
・ 観察とフィードバックには、勇気がいる。でも、愛情があれば勇気が持てる。
・ ご近所に住んでる人がいた!知り合えてよかった!自分に対するフィードバックも勇気がいること。無難なフィードバックは、自分にも人にも良くないだろう。
・ 古武道を学ぶ人はFAJの中にも結構いる。後ろにもう一人の自分がいて、冷静に見ていることは、(古武道にも通じて)必要なこと。
・ 人を観察するのは難しい。今日はその方法を学んだ気がする。
・ 「臨機応変」場の雰囲気を見ることが大切と感じた。最終的には『愛』! ファシリテーショ ンのマインドだろう。参加者がいい結論を出せるためには、どうしたらいいか。
・ 普段はフィードバックを受ける機会がほとんどない。観察とフィードバックは重要。客観的 な評価の基準はある?
(講師:ありません)
・ フィードバックの重要性は、相手を育てること、変化を促すことではないか。根底には『愛 』そして、人が好きであることが大切。
・ フィードバックのポイントは、?観察する=自分のものの見方を入れないで事実を冷静にみる?具体的に言うこと。フィードバックの方法については、する人と受ける人の関係が大切。ノンバーバルな部分(座り方やどこを見ているかなど)細かいところが大切。
・ 次につながる、ポジティブなフィードバックが必要。客観性も。
・ 自分のために誰かが見てくれてフィードバックしてくれる。これは、ありがたいこと。個別具体的なフィードバックが現実には難しい。素直にフィードバックを聞けたのは、客観的な事実を淡々と伝えてくれたからかもしれない。でもフィードバックには、やっぱり『愛』が必要! 場数=ばか's(ばかの複数形)も必要。
・ 金魚鉢をしつこくやってみるとメンバーがいろいろなことを話し出した。みんな、力があるなあと感じた。(講師)
■ このあとは、泡の会!
* 次回の予定
日時:10月22日(土)・・・18日から変更になりました。 お間違えのないよう。
13:00〜17:00(予)
場所:中部自転車競技会 9階会議室
テーマ:「TOC理論を使って、コンフリクトを解消する」
担当:石田さん(中部支部)
申し込み先等は、後日おしらせします。お見逃しなく。