第117回 青テーマ:"人狼ゲームでファシリテーターのプロセス感知力を磨く!"       ー気持ちに働きかけるファシリテーションで、殺伐とした世界はどう変わる?ー中部支部

第117回 FAJ中部 2015年3月定例会 青テーマ 報告

◆ 日時:2015年3月21日(土) 12:00〜16:30
◆ 場所:名古屋市東生涯学習センター 第二集会室
◆ 参加者:22名(会員14名、非会員8名)
◆ 担当:上井靖、鳥羽秀人(中部支部)
◆ テーマ:"人狼ゲームでファシリテーターのプロセス感知力を磨く!"
ー気持ちに働きかけるファシリテーションで、殺伐とした世界はどう変わる?ー

【担当者からのメッセージ】
みなさん、人狼(じんろう)ゲームをご存知ですか?
このゲームは、「汝は人狼なりや?Are You a Werewolf ?」は、アメリカのゲームメーカーが2001年に発売したパーティゲームです。一体、誰が市民に化けた人狼なのか?市民たちは協力し話し合いをしながら、狼と思われる人物を探る。しかし、夜ごと市は襲撃され一人ずつ犠 牲者が生まれていく、プレイヤーは「市民チーム」 と「人狼チーム」に分かれて、お互いに話し合いをしながら相手の正体を見破るゲーム。
このゲームは、話し合いが大半を占めます。ある意味、優れたコミュニケーションゲームとも言えるで しょう。この話 し合いにフォーカスします。
◆人狼ゲームを体験して、自分のコミュニケーションの在りように気付く。
◆ファシリテーターに欠かせないプロセスを観察し、場に働きかける力を養う。
ことをねらいとし、このテーマに挑戦します。
「この定例会は単なるゲーム体験の場ではなく、ゲーム中での話し合いにファシリテーションを用いることでどのような効果があるのか?を探ってみようという場です。従ってファシリテーションについて、ご存知でない方、ファシリテーションの経験がない方の参加はお勧 めではありません。」
ゲームを思う存分楽しむ中で、大きな気付きや発見が生まれます!
ファシリテーションで大切にすることを探っていきます!

【プロセス】

1.オープニング・趣旨説明・グループ分け
2.人狼ゲーム体験? −ウォーミングアップから少しずつ役割・人数を増やして−
3.ミニ講義 −プロセスについて、ファシリテーターの役割
3.人狼ゲーム体験? −ファシリテーターを入れてやってみよう−
4.対話 −話し合いの満足度を高めるためにファシリテーターが大切にすることは?
5.全体ふりかえり・クロージング

【参加者の感想】

1.ファシリテーター役コメント

・ 「市民」と「人狼」両方を満足させることは難しい。会議の向く敵が「人狼を見つけて追放する」ことである以上、ファシリテーターが議論を整理するほど中立な立場でなくなる。
・ 人狼がもっと有利になるルールにすれば均衡が保てるのでは?
・ いかに場を活性化させるか?に集中すれば良かった。
・ 議論の視える化をすると参加者はボードや模造紙に目が行き、互いの表情を見なくなってしまう。
・ 冤罪はこうやってつくられていくのか、と思った。

2.参加者全般のコメント

・ 自分のコミュニケーションの仕方に気づきがあった。
・ ファシリテーターの「公平中立」とは何か?考えることができた。
・ ファシリテーターが入ることで議論の進みが早くなった。
・ ファシリテーターが入ると自由に話しづらくなった感があり、モヤモヤしている。
・ 発言することの重みを感じた。
・ ここが安心安全な学びの場であることを再確認できた。
・ 純粋にゲームを楽しめた。
・ 人狼ゲームにファシリテーターを取り入れたのは世界初では?
・ 観察者を設けたことがよかった。今回のアクションプランまで出すというプログラムは、理解が進んだ。
・ 言い方、促し方で議論の方向や中身が変化していく現象が面白かった。
・ 議題が現実的で、実際にすぐに活用できそうで良かったです。
・ ロープレの設定がもっとあるとやりやすかったと思います。

【担当者の感想】

・ ゲームにファシリテーションを取り入れるとどうなるか?どんな学びが得られるのか?初めての試みで、どうなるものか予想がつかなかったが、前半ではゲームを楽しみ、後半ではファシリテーションに対する気づきを深める場ができたのでは?ととりあえずはほっとした。
互いに相容れない同士、分かり合えない同士で話し合いの場に立ったり、本音を出さないで進行することは良くあることで、そのような厳しい場でのファシリテーションのあり方を疑似体験できたのではないか?と思う。
機会があれば参加者の意見を取り入れたバージョンアップ版を試みてみたい。