第122回青テーマ 「アフターミーティングツール 効果的な『議事録』を考える」中部支部

第122回FAJ中部 2015年8月定例会 報告

◆テーマ:「アフターミーティングツール 効果的な『議事録』を考える」
◆日 時:2015年8月15日(土) 13:00〜17:30
◆場 所:東生涯学習センター 第二集会室
◆参加者:会員12名
◆担 当:としちゃん(星野利夫)、すみやん(角谷裕司)(FAJ中部支部)

◆担当からのメッセージ:

『議事録あるある?』
▲内容が分からない議事録!?
・議事録を読んでも、どんな会議だったか思い出せない。
・なぜ、その結論に至ったのかが分からない。
・議事録ではなく自分がメモしたノートを見ている人が多い。
・・・結局、議事録は読まれない!?

▲機能しない議事録!?
・結論が書いていない。
・結論が書いてあっても、誰がやるのかが分からない。
・なんでその結論をやらなきゃならないのか、分からない。
・・・結局、誰もやらない!?

▲嫌々作られる議事録!?
・作成、確認、承認の三つのハンコがいつまで経っても押されない。
・作成に時間がかかる。
・確認者がチェックし、作成者が修正するので、時間がかかる。
・承認者が放置してしまい、承認まで時間がかかる。
・・・議事録ってみんなに嫌われている!?

みなさんの周りの議事録は、どんな議事録でしょうか。
『議事録あるある?』のようなことは起きていませんか。
わたしたちと一緒に『議事録』について、考えてみませんか。

会議の目的を効果的に促進する議事録とは?
行動に結びつく議事録とは?
効率良く作成できる議事録とは?
そもそも、議事録とは何か?

 FAJ中部支部の8月の定例会では、「アフターミーティングツール 効果的な『議事録』を考える」と題し、議事録のあれやこれやをみなさんと語り合いたいと思います。
もし、究極の議事録があるとすれば、どんな議事録なのか、見てみたいと思いませんか。
みなさまのご参加をお待ちしております。


◆目的
・会議の目的を効果的に促進する議事録とは?
・行動に結びつく議事録とは?
・効率良く作成できる議事録とは?
・そもそも、議事録とは何か?
議事録とは何か、役に立ち、効果を発揮する議事録について一緒に掘り下げてみましょう。

◆目標(ゴール)
・会議後の行動を促進(ファシリテーション)する効果的な議事録がどんなものであるかのイメージができ、明日から試してみたい議事録のフォーム案ができる。
・議事録に必要な要件が多数あがり、それぞれの現場ごとに使えるアイデアのストックになる。

◆お約束
・よく発言しよう!
・よく聴こう!
・人の意見を発展させよう!

◆進行
1.チェックイン
ペアインタビューと他己紹介
2.ワーク1
事例に沿って、模擬会議を行い、その議事録を作成
3.ミニレクチャー
議事録とは何か。定義と事例
4.ワーク2
議事録に必要な要件を考える。
アイデア出しと、議事録フォーム作成
5.ワーク3
問い「議事録が、次の会議の質を上げることができるとしたら、どうしたら良いでしょうか?」
6.ふり返り
アンケート記入と、全員での気づきや感想の共有

◆アンケート結果
1. 本日のゴールに到達したと思いますか?
2. お約束は守られていたと思いますか?
3. 進行・時間配分はいかがでしたか?
4. 今後、活用できそうなアイデアはありましたか?
5. 全体を通して、いかがでしたか?
(5段階評価で、単位は人)


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◆参加者のフリーコメント
1. 最後の方、集中力が切れていた。あえて発言しない方がいいのかとも考えた。共有って大変。
2. ・最初のワークで課題が大きすぎた感じがしました(時間配分的に) ・普通な事例(何かの議事録)を使っても良かったと思います
3. 役に立ちそうです。
4. 議事録は改善できるという視点を持つことができました。合わせて会議の質も工夫が生まれる可能性も出てくると思います。
5. 議事録は内容のわかる責任のある人が作成することが大事。
6. ワークの進め方は、あまり幅を持たせずに、時間内でやることを決めてもらった方が良いと思う
7. ポストイットをもっと活用して、多くの意見を考え出すthinking timeが欲しかった
8. 事例研究での導入で、ロープレをしっかりやったことが後々の色々な自由なアイデア出しに寄与した!!
9. プロセスの残し方について答えが見つけたかった。結構あたま使って疲れた
10. MFが交互にするのは、場を混乱させると思う。模造紙を使うスペースを確保して欲しい。6人でテーブル3本は広すぎる
11. 実例の議事録について、評価検討もしてみたい。
12. どう活用するか、から逆算で考えることもしたかった

◆担当者の感想
・当日の定例会の印象
当日は、議事録に関して何らかのテーマ、課題、思いをお持ちかの方が大変多く集まった印象です。
このため、参加者みなさんそれぞれの課題の共有で盛り上がったり、課題に対する提案やアドバイスが盛んに行われるワークショップとなりました。
結果、最後の振り返りでは、新たな解決策があった、早速実行してみたいアイデアが見つかった、などと言った発言が多く、お持ち帰りの多いワークショップとなった印象です。
この点においては、定例会担当として、大変満足しております。
・プログラムデザインの改良点
一方で、そもそも議事録の目的とは何か、ファシリテータとしてどのようなアプローチがあるのだろうか、といった議論は少なかった印象です。
個人的な意見ですが、議事録とは、何らかの「目的」を果たすための一手段に過ぎないと考えております。
もし、別の手段によって、その「目的」が容易に果たせるのであれば、その手段とは何か、考えることも重要だと考えております。
そう言った意味では、そのような「そもそも論」のような議論が自然発生し、別の手段とは何か議論し、その上で「とは言っても議事録は作成しなければならない」という制約を認識することができれば、更に深みを増したワークショップになったのではないかと、考えております。
この部分については、定例会担当として、プログラムデザインを工夫する余地があったと考えております。
また、是非とも「議事録ワークショップ2」をやりたいですね。
みなさん、ありがとうございました。
(としちゃん)

議事録は、地味な存在ながら、行動の根拠であったり、決まったことの確認のために不可欠な存在です。不在や不正確による不利益があります。
しかし、一律に扱われるのではなく、会議の目的によって、誰が作成するか、何を残すべきか、場合によって異なるものだと思います。
自分は職場で以下のように筆記者を使い分けてきました。
業務進捗会:キャリアの浅い者
プロジェクト報告:リーダークラス
経営に関わる会議:管理職
ただし、その書き方については、先例をまねて、先輩の添削を受けるというものがほとんどで、中々定式化して伝えることが出来ていませんでした。
今回のワークでは、そのあたりまで踏み込んだ意見交換ができ、参加者の声から、当初目標は果たせたのではないかと思います。
ワーク自体の進行については、アンケートにいただいた通りですが、模擬会議の議題としたケースをもう少し軽くして、会議時間を長くする必要があったと考えています。
当日の気付きを、参加者とともにそれぞれの職場で試した後に、結果を持ち寄って効果の確認が出来たら、もっと多くの方と共有できると考えています。
お盆の最中の特に暑い日にご参加いただいた皆さんありがとうございました。
また、2014年11月関西支部定例会「議事録を書いてみよう〜議事録を書くことでファシリテータの能力を高めることができるのか?〜」の関係者の皆さんから、ご協力と参加をいただきましたことにこの場でお礼申し上げます。
(すみやん)