第128回青テーマ:実践プロジェクト提供プログラム第2弾 「ファシリテーション・プランニングの質を高めるには?」中部支部

第128回FAJ中部 2016年3月定例会 青テーマ報告

◆テーマ:実践プロジェクト提供プログラム第2弾
「ファシリテーション・プランニングの質を高めるには?」

◆日時:2016年3月19日(土) 13:00〜17:30

◆場所:名古屋港湾会館

◆担当:実践支援PJ(FAJ調査研究事業)メンバー (★:当日出席)
あゆ★・むーた★・修羅(東京支部)、エガワ★(関西支部)、カズ(中国支部)、 井上(新潟サロン)、とばっち★(中部支部)

◆参加:  会員 24名(運営担当4名含む)

◆担当からのメッセージ
会議やワークショップなど、ファシリテーションを企画・実践する機会があったとき、 色々計画・準備してもなかなかその通りにには進まないものですよね。
同じようにファシリテーションしているのに、ある日の会議はうまくいって、ある日 はしっちゃかめっちゃかになった...なんてこともあるかもしれません。
結局、「一つひとつの「場」の特性があるから、やってみないとわからない。」ので しょうか?
確かに、100%の計画は難しいけど、「場」の特性を踏まえて計画することで少し準備 を深めることができるかもしれません。
実践プロジェクトでは、「プランニングの質を向上することでファシリテーションの 成功につながり、実践の継続に繋がっていくのではないか」という仮説のもと、質の向上をはかるためにどんなことをすればいいか、話し合う場を作ることにしました。
良い場を生み出す良いプランニングとはどういうものか、皆で挑戦してみませんか?
昨年9月の定例会に続き、FAJ調査研究事業「実践PJ」提供によるプログラム第2弾です。
会議やワークショップを企画・実践されたことのある方、これからする予定のある方にお勧めします。
なお、本定例会後の気づきを実践につなげるための「オンラインセルフコーチンググループ」プログラムもご用意しております。
あわせてご参加ください!

◆プログラム
(1)イントロダクション
−挨拶、実践PJの紹介、本日のスケジュール・ゴール・ルールの説明
(2)チェックイン
−グループ内で自己紹介、お互いの「働きかけたい場」を知る
(3)個人ワーク1
−自分の「働きかけたい場」の特徴を表現する(A4白紙に絵で表現)
(4)グループづくり
−互いに「働きかけたい場」の絵を見せ合い、共感できる仲間でグループを
作る
(5)個人ワーク2
−「働きかけたい場」の情報を洗い出す
(場の目的、自分の役割、目的、課題、注力ポイント等)
(6)グループワーク1
−各グループ内でメンバー一人のケースを選び、内容共有、アドバイス
(7)グループワーク2
−別メンバーのケースを選び、内容共有、アドバイス
(8)全体ふりかえり
−「プラニングで大事にすること、実践したいこと」をテーマにグループ内で話し合った上で全体共有<*>
(9)オンライン支援の紹介
−スカイプを利用して実践状況を共有して相互支援する仕組みを提唱
→希望者5人でトライしてみることになった(別途日程調整する)
(10)終了

<*>
(8)全体ふりかえり(抜粋)
1)目的・目標を設定するために大事なこと、実践したいこと
・目的・目標にはフェイズがある  ・わかりやすい目標 ・背景なに?が大事
・手段(やりたいこと)を目的にしない ・いろんな立場で目的を考える
・上位目的も共有する   ・具体性があるか  ・メンバーの立場・背景
・会議をすることを目的にすると収拾がつかない  
・上司と部下の力関係で決めない  ・参加者すべての意見を聞く
・目的・目標がメンバーで合意されている

2)プラニングにおいて大事なこと、実践したいこと
・シンプルな表現  ・自己コントロール  ・事前準備  ・事前アンケート
・手段はたくさんある  ・自分はどうありたいか?  ・根回し
・出た意見を視える化し情報共有する  ・その場のテーマ・ゴールの絞り込み
・次回もわくわくして参加したいと思う  ・正直に話せる雰囲気づくり
・左記を見据えてプラニングする  ・プログラムをつくったら同志に見てもらう
・どういうアウトプットを出したいのかあらかじめ考えて置く

◆参加者の声
(1)当日のアンケート結果より(抜粋)
<良かったこと、役だったこと>
・自身の見える化と取組のヒントをいただきました。
・具体的に実践していきたいことなど気づきが与えられました。
・目的・目標を明確にする重要性が理解できた。
・考える機会を持てた。
・自分の話す時の特徴がわかり貴重な経験ができました。いただいたアイデア
を明日から使います。
・プログラムを作る前段階で必要なことを考えることができた。
・自分たちの課題で話ができたのは良かったと思う。
・深く話ができた。多様な意見が聞けた。
・合意形成のファシリテーションを話し合うことができた。
<改善が望ましいこと>
・具体的なプラニング事例など聴けると良いと思いました。
・もっとグループでのディスカッション時間がとれると良いと思う。
・もう少しプログラムの中身をわかりやすくすると良いかも。
・プログラム化までした方が良かったのでは?その方が指摘も具体化したような。

(2)定例会終了後の参加者へのインタビューより
・個人の事例共有の時間がもっとあったほうが良い。打ち切られた感がある。
・プラニングに必要なもの、有効なものを一般化してチップス(お土産)として
もらえるといい。
・「他者の事例共有」や「アドアイス会」としては機能したが「プラニング」その
ものには踏み込めなかった

◆担当者振り返り
・参加された皆さまの「実践」に関する話し合い・情報交換にニーズが高く、場を持ったことに対する評価をいただけたことが何よりも良かった。このプログラムをさらに作りこんでいく励みになった。
但し、もともと想定していた「企画して実践したもののうまくいかない人」や「これから企画をする予定がある人」がどんぴしゃりと集まるわけではなく、初めての方から大ベテランまで様々なレベルの人が参加した。提供側としてはそれぞれのニーズに応じることは難しかった。FAJの定例会である以上、様々な人が参加するという前提でプログラムを考える必要があると思った。

・参加者のみなさん お疲れさまでした!! それぞれの実践体験について、根気強く引き出してくださった方、流れを考えて進行してくださった方、ありがとうございました。
ずっと外から見ていたのですが、ファシリテーターと参加者の関係が「教える人と教えられる人」になるのではなく、「どのような場なのか理解しよう」「どうすれば、課題の場が良くなるか、一緒に考えよう」という姿勢が随所に見え、とても良かったです。
開発途上のプログラムであったこともあり、各人が持ち帰るものが十分でなかった方もいたことについては、これからの我々の研鑽が必要なことと感じています。皆さんから頂いた暖かいフィードバックを活かして、より良いプログラムに仕立てていきたいと考えています。ありがとうございました。

・「プランニング」という言葉そのものなど、用語の定義など前提が十分に共有できていないところがあったと感じている。
参加者アンケートの「改善ポイント」からは、「実践プロジェクト」としての目的と参加者一人一人の目的の整合性をとるプロセスの検討が必要と考えられる。
一方で、アンケートの「よかったこと」の結果からは「実践プロジェクト」の課題に対しては効果があったものと思料。

・告知文と内容が乖離してるなあ・・・  プランニングについて話す場というより、それぞれの課題をもちよる"お悩み相談"になってる。
告知文と違う気がするが、これはこれで有益だとは思います。ただし、とりあげる例が各テーブル2組だけってのが少なく感じる。4時間ほどあるワークなのでどうせなら全員の分を検討したいな。自分も出したのに検討してもらえずもやもや・・・
・来てる人がベテランさんばっかに見える・・・この実践pjtが対象としている踏み出せてない人が少なそうだな・・・なぜ来ないんだろう? なぜ来にくいんだろう? いっそ"お悩み相談"に改名した方が参加しやすいかな。