第130回赤テーマ「聴く力・感じる力を高めよう 〜ブラインドワーク2〜」中部支部

第130回FAJ中部 2016年5月定例会 赤テーマ報告

◆日時:2016年5月21日(土) 13:00〜17:30(12:30より受付開始)
◆場所:東桜会館集会室
◆担当:チームアイリス
こいちゃん、ようちゃん、ゆうちゃん(JBCA)
ひろこ、すみやん(FAJ中部支部)
◆告知文
人の話をじっくり聞くために、あえて目を閉じることはありませんか。どうしてそうするのでしょう。視覚をさえぎると良い理由があるのでしょうか?
日本視覚障害者コーチ協会(Japan Blind Coach Association: JBCA)とのジョイント企画として、擬似的なブラインド状態でいくつかの実験的なワークを行います。
その体験から、何を感じ、どんな気づきがあるか、ブラインドコーチと一緒に楽しみながら探索しましょう。
2016年1月の初回に続く改定版です。未体験の方のご参加をお待ちしています。
◆参加条件:
・FAJ会員に限ります。本テーマのみ、一般の方の参加、見学はご遠慮申し上げます。
・体調に不安の無い方。長時間、アイマスクを着用します。
※アイマスクとお持ちの方は、ご持参ください。お持ちでない場合は、こちらで準備したものをお使いいただけます。
◆募集定員:15名 → 定員到達後に18名に増員
◆当日参加者:15名+担当チーム4名

◆目的・目標(ゴール)
・視覚以外の感覚を高めて楽しもう
・視覚障害について理解を深めよう
・普段のコミュニケーションに役立つコツを何か見つけよう

◆お約束(安心、安全を確保するために)
・秘密厳守
人のプライバシーを守る
・相手を思いやる
普段と異なる不自由な状態になっていることを前提にする
批判、批評でなく、相手の成長につながる発言をする
・発言はシンプルに
一人が延々と話さない

◆プログラム概要
1. ウエルカムタイム
2. ウォームアップワーク
3. ティータイム
4. 体験ワーク(触覚、情感)
5. ミニレクチャー、意図開き
6. ふり返り

◆アンケート結果(15名)
1. 本日のゴールに到達したと思いますか?(5点:7名、4点:6名、3点:2名)
2. お約束は守られていたと思いますか?(5点:15名)
3. 進行・時間配分はいかがでしたか?(5点:13名、4点:2名)
4. 今後、活用できそうなスキルやアイデアはありましたか?(5点:7名、4点:5名、3点:3名)
5. 全体を通して、いかがでしたか?(5点:13名、4点:2名)
(5段階評価で、単位は人)

アンケート5段階質問のグラフ

◆参加者のフリーコメント
1. まっくらやみの中で、周りの人に声をかけてくれるありがたみをつくづく感じました。人は悩んでいる時も、まさにまっくら闇のような状態になっているんだと思います。今後は疲れているな、悩んでいるなという人がいたら、声をかけて、コミュニケーションをしていきたいと思います。
2. 目をとじて他人の話をきくと、感情移入がしやすくなることに気付いた。
3. 相談相手を知る事が解決につながる。
4. 今日のアイマスクでの活動は、自分自身の思考の転換に、とても有効でした。
見えなくてのメリットをたくさん見つけられました。
今日は、本当にステキな会をありがとうございました。新しい気付きや学びがあって、とてもHappyになれました。
5. ワークショップは、おもしろく、職場でもやってみたいと思った。
視覚障害者に対して、自分のできること(あのーとんとん)をしようと思った。お互いにハッピーな気分になりたいと思った。
6. 視覚、聴覚、触覚の特性、ちがいを体験できるテーマに進化すると面白いかも
7. すぐ忘れてしまうと思うので、定期的に自分で何かできる事を教えてもらえるともっと良かった。
8. 今日はメリットを感じた日でした。これも安心・安全な場を提供して下さったからだと思います。ありがとうございました。
9. アイマスクを外すと意外にまぶしい。
10. ありがとうございました。

◆担当者の感想・ふり返り
前回は、初めての試みでしたので、チームのふり返り会でKPTをまとめて、次のトライをすることをメンバーと誓いました。
特に、「感じる力」と「ブラインドコーチング」を打ち出したいと考え、後半のワークを随分変えました。アンケートや泡の会での声を頂き、何とか着地したかと思いました。
参加してくださった皆さん、どうもありがとうございました。ブラインドでの体験は、その場ではとてもインパクトがあるのですが、また視覚優先の生活に戻ると結構忘れてしまいます。例えば、電気を消して真っ暗なお風呂に入ってみるとか、時には目を閉じて人の言葉を聴いてみるとか、この時に使った感覚を思い出し、活用して貰えると嬉しく思います。(すみやん)

今回のワークショップは、参加者さんとチームメンバーのお力のおかげで、実り多いものになりました。
試行錯誤しながらブラインドワークを作ってきましたが、みなさんが、ブラインドコーチングの良さや、見えない状態できく、感じることの効用を感じてくださったことで、私自身も、あらためてブラインドコーチングの力をさらに信頼できるようになりました。
これからもブラインドコーチングの力を信じてがんばっていきます。本当にありがとうございました。(こいちゃん)

企画メンバーで意見を出し合いながら、前回(2016年1月)のプログラムを改良して、対話と触覚のワークをプラスしました。
この思惑が当たり、参加した方々が深い気づきや学びを得てくれたのではないかと自負しています。(アンケート集計結果を参照ください)
個人的には、企画側の経験を積むことで、ワークショップというものが徐々にわかってきたように思います。
チームメンバーが協力し合うと、個人の力の足し算以上のものになることを実感しました。
皆さんと出会えたことに本当に感謝しています。(ようちゃん)

今回、2回目の定例会担当として参加をさせていただきました。
どのあたりからか、たぶんほぼ最初から全体の場が、フラットでエネルギーが高かった気がします。
チームの思いが伝わって、気付きを共有できることの喜びと素晴らしさを感じて、ワークショップという魅力を再確認できた気がします。
ありがとうございました。(ゆうちゃん)

今回のブラインドワークには、当日参加できませんでしたが、企画の段階で参加させて頂きました。毎回、ブラインドコーチとの対話は気付きが多く、とても私を刺激します。
定例会には2度目ということもあり、参加者の皆様に楽しんで参加して頂き、加えて学びの多いものにしようと、練りに練るほど次から次へとアイディアが出てきたり、視覚に頼りすぎている私は、話し合いの感覚が掴めなかったりと、企画の段階から違いを確認し、楽しむことができました。その中で感じたのは、違いこそが素晴らしい、違いがあるからこそ新しいアイディアが浮かび発展があると改めて見つめることができました。
そして、スタッフとしてチームアイリスの皆さんと活動できることが、どれだけ安心で信頼できるのか改めてしみじみと感じました。
ご参加くださいました皆様、楽しんで頂けましたか?私のようにたくさんの気付きを持って帰って頂けましたか?
ブラインドワークはチームビルディングに良いとの言葉を幾つか頂きましたが、私たちチームアイリスも、回を重ねるごとにチームビルディングを実践している、そんな気がして仕方がありません。
(ひろこ)