第25回:2006年12月16日 ファシリテーションで会社・地域の問題を解決する〜ファシリテーションの質を高める 〜中部支部

■日時   12月16日(土)13:00〜17:30
■場所   東桜会館
■参加者  18名
■担当   下谷 定司 (中部支部会員)
■テーマ 「ファシリテーションで会社・地域の問題を解決する」
      〜 ファシリテーションの質を高める 〜
■参加者 天野さん、安藤さん、猪子さん、上田さん、上井さん、大角さん、
     川上さん、菊池さん、北川さん、小森さん、下谷理恵さん、
     鳥羽さん、林さん、牧野さん、三浦さん、水谷さん、森部さん、
     下谷定司(議事録作成)
     ※ 下線の方は初参加
■目的
 ファシリテーションで問題解決をする場合、いかに質の高い議論をして、より優れた解決策を導き出すか、について皆さんで考える。
    担当より、その方法として
    (1) 参加者が対話をする
    (2) 正しい問いを作り出す
    という提案をして参加者で実験をして結果を振り返る。
      
■当日の流れ
 13:00  グループ分け & アイスブレーク
        「体でスケーリング」
        定例会の参加回数により一列に並び、多い順に3つのテーブル
        に座ってもらい、グループ間の平準化を図りました。
        その後、3グループのグループ名を決める
        ・ 条件はクリスマスに関係する名前
        1班 「イブ」
        2班 「もみの木」
        3班 「ヒイラギを持ったサンタがピカピカのソリに乗ってやってきた」
            ※ 以下 「ヒイラギ」
 13:20  対話のお作法
        担当より対話についての簡単なお話し
        担当はビジネスでの対話とは
        「目標・目的を共有したメンバーが
         部門や役職を離れ
         論理的な話し合いを通して
         高い成果(アウトプット)を創造すること」
        を対話と仮定・提案しました。       

 13:40  ワーク 1 〔対話実践〕 
       以下の3つのテーマより各グループが好きなテーマを選択して、対話により合意した結論を出す。
       〔テーマ〕 〈 フェルミ推定 〉
       (1) 名古屋に喫茶店は何件ある?
       (2) 富士山を移動させるにはどんな方法がある?
       (3) 東大寺の大仏の重さは何トン?
       「イブ」、「もみの木」チームは(1) 「ヒイラギ」チームは(3)を選択
  ※ エンリコ・フェルミ
  β崩壊の理論を唱え、世界ではじめて天然ウラン−黒鉛型原子炉を完成させたイタリア生まれの物理学者。1938年にノーベル賞授賞式出席のため出国中に、当時ムッソリーニ政権下のイタリアをからアメリカに亡命、マンハッタン計画に携わる。(日本人には原爆開発に関わった学者ということで有名かも・・・)
  マイクロソフトはフェルミ推定関連の問題を入社テストに出しているらしい・・・。
  この、エンリコ・フェルミが学生に出した以下の問題「シカゴにピアノ調律師は何人いるか?」を参考にしてテーマを作りました。
 14:30  チームごとに発表
 14:50  ワーク 1 のふりかえり
        大角さん、菊池さんにグラフィッカーになっていただきました。
 15:20   休憩
 15:30  正しい問いを探す
        問題解決において、正しい問いを探すことの重要性について、担当から事例を話す
  ※ P・F・ドラッカーの
  「戦略意思決定においては、重要かつ複雑な仕事は、正しい答えを見つけることではない。 それは、正しい問いを探すことである。間違った問いに対する正しい答えほど、役に立たないものはない。」
  「現代の経営 下」 (ダイヤモンド社)という考えを参考にして、より質の高い解決策を導き出すために、「正しい問い」を探す方法を考えました。  
15:50  ワーク 2 「正しい問いを探す」 
   テーマ 「A市の桜の名所のゴミの不法投棄をやめさせる」を正しい問いにする
   A市では、この問い方で議論し、解決策を考え、実施しましたが、成果が出ませんでした。
   各グループでどのような問い(問題設定)にすれば成果が上がるのかを議論しました。
16:10  チームごとに発表
17:20  ワーク 2 のふりかえり
       時間がなく十分に出来ませんでした。 申し訳ありありません。
17:30  終 了

〔担当の感想〕
 今回の定例会は私が日頃から悩んでいる「いかに議論の質を高め、高い成果の上がる解決策を導きだせるか?」という問題について、皆さんの実習を通して考える場を作っていただき本当にありがとうございました。
  私自身は仮説として
 (1) 参加者が対話をする
 (2) 正しい問いを作り出す
 を持っていましたが、実際に対話をすることの難しさも感じました。
 定例会は安全な場ですし、参加者の皆さんも優秀な方々ですので、対話実習もできましたが、企業内での会議では事前にいくつかの前提と準備が必要です。
 このヒントを得られたことが私にとっては一番の成果でした。
 いくつかの企業で実践していますので、その結果を機会があれば定例会でご報告します。
 内容そのものは仮説の段階で十分に練られたものではありませんでした。
 「中部支部は実験の場(中部ラボ)」ということでご容赦をいただければ幸いです。
 〔追伸〕
 「泡の会」ではアルコールの力もあり、かつてないほど活発な議論ができました。定例会は若干アルコールが入った方がいいのかも・・・?