第20回:2006年6月17日 本音を本音で語る 〜ファシリテーターのポジション中部支部

第20回中部支部定例会 議事録

■日時: 平成18年6月17日(土)  13:00〜16:45   
■場所:ウィル愛知
■参加者: 合計 23名
 沼田さん、安藤さん、天野さん、久田さん、加藤誠さん、佐々木さん、鳥羽さん、内藤さん、小椋さん、北川さん、森部さん、山本さん、川上さん、林さん、上井(うわい)さん、菊池さん、田村さん、上田さん、下谷さん、東さん
 オブザーブ:花谷さん、鳥本さん、深澤さん
■全体ファシリテーター: 沼田 真一 さん (FAJ中部会員)
■テーマ:「本音を本音で語る 〜ファシリテーターのポジション」
■ねらい: (沼田さんのメッセージから)
 ファシリテーターのスキルとして、会議をもっと活性化したい、うまく進めたいという
話をよく聞きます。コミュニケーションスキルを求められる時代において、「ホンネ」を
うまく引き出すことができたら、とだれもが思います。しかしながら、「ホンネ」とはそ
もそもなんでしょうか?
 「ホンネ」を「ホンネ」で語り合うことからはじめて、簡単な体験と、実際のケースか
ら、その解決の糸口を模索し、現場で使えるスキルを身につけることがねらいです。

■ スケジュール
 □第一部  (体験編) 13:00〜15:00
 「本音について本音で語り合おう」
13:05 1日のスケジュール説明
13:10 小説でグループ作り 
      4つの小説のうち、1ページ分を参加者に渡し、同じ小説と思われるひと同士で、グルーピングする。
      (チーム名:「こころ」 「檸檬」 「個人的な体験」 「人間失格」)
13:20 「バッハ・キュービック法」→改:「マンダラアート」で自己紹介
      白紙に3行3列の表を書き、真ん中のマスに自分の名前を記入、その周りのマスを自分についておもいつくまま、1分間でうめていく。それを使って、各グループ内で自己紹介する。
13:40 ワーク1:「ホンネとタテマエ」をホンネで語る
      黄色のポストイットにホンネ、青色のポストイットにタテマエについて、思いつくことを個人で記入していく(3分×2)→グループ内で、模造紙を使ってまとめる(話しあい20分)。
      その後、個人で「ホンネとタテマエ」について、紙にまとめる(5分)。
      全体で発表する。
14:30 ふたり一組で振り返りをする。
      ペア作りは、トランプを使って、握手シャッフル(同じ握手の回数同士がペアになる)。
      ひとりが相手の話を聴いて、相手から聴いた話を聴き手が紙にまとめる(5分×2)
14:45 全体発表とまとめ
15:00 休憩 (感想回収)

□第二部 (応用編)  15:10〜16:45
     「ファシリテーターはホンネとどう向き合うべきか?」
15:10 ワーク2:「○○なとき、どうしますか?」
      ケース:主人公Nさんは、対立するD代理店とA代理店、さらにA県とN市の、共同4社の企画会議のファシリテーター。Nさんは、(1)参加者の堅い雰囲気をなんとかしたい (2)参加者から広く意見を拾いたい (3)今後の方向性を合意したい。
      「あなただったらどう進行しますか?」 具体案をグループ内で考える。
      (話しあい20分+まとめ15分+発表=ポスターセッション15分)
16:15 グループでの振り返りと、振り返りシートの記入
16:20 全体ファシリテーターへの振り返り+全体での感想・振り返りなど
16:45 事務連絡等 
16:50 終了

■全体ファシリテーターから・・・
□プログラムのポイント
1.グループ内での自己紹介の時間を設定(縦の関係性よりも横の関係性を深めるため)
2.本音と建前を二元論的なアプローチから解体
3.発散(個人)→収束(複数人)→整理(個人)→共有(全体)→評価→(個人)→確認(二者間)→再共有(全体)
 *自己との対話、二者間での対話、複数人ので対話、多数人での対話の時間配置を意識
□困った点:
1.途中入場+途中退出の対応
 (参加テーブルの設定+プログラムの組み替え+説明補助+雰囲気づくり)
2.第二部のワークでのグループワークの温度差
 (ワークの場面設定の抽象と具体の領域設定)
□課題点:
1.一部と二部の連続性 ←「テーマ」を前面にだした場面設定と最終目標の設定
2.ケースワークの場面設定における抽象性と具体性のバランス ←・・・また考えます。
  基本は1とおなじ
3.雰囲気とタイムキープのバランス ←うーん。どうしたものか。
4.途中退場、途中入場者への配慮 ←スタッフが多ければ解決できる。
5.参加者理解度に合せた補足説明 ←テーブルスタッフによる補足で解決

■参加者の感想 (抜粋)
○本音について、こんなに話りあったのは初めて。
○本音だけでなく、タテマエについても考えることで、より深く入っていけた。
○2部のケーススタディで、本音をひき出すための具体的な解決策を考えることができた。
○参加者の意見・感想を聞きながら、全体ファシリが話の見える化(グラフィック化)したところがすごいと思った。
○ケーススタディの情景描写がすぐれていた、内容がおもしろい。
○1部と2部のつながりはあったのか? 2部で「ホンネとタテマエ」を意識した発言があってもよかったのでは。
○タイムキープができていた。その反面、参加者の感想をもっとじっくり聞いてもよかったかも。
○全体ファシリの声と笑顔がよかった。

以上