2021年4月 第188回青テーマレポート:みんなの意見をうまく引き出すには? ~ファシリテーターに求められるマインドとスキルを考えてみよう!!~中部支部

1.実施日時:2021年4月18日 (日)13:30~17:00

2.会場:オンライン会議システム「Zoom」

3.担当者いっちゃん、がっくん、とばっち

4.参加者数: 会員19名、一般0名、担当者4名  [合計23名]

5.プログラム概要

<目的>
話し合いのファシリテーターをするにあたり、意見をうまく引き出すにはどうしたら良いかを学びたい人に対して、どういう心構え(マインド)で、どういうこと(スキル)をすれば良いかというヒントをつかむ場を提供する
<目標>
普段の話し合いの場で、意見が出なかったり、出てもおざなりな内容だったりで議論がなかなか前に進まないという困りごとに対して、実践的にどうすれば良いのかのヒントがつかめている

<進行>
Ⅰ.オープニング (テンション高く、場の熱量を上げる)
   ・開会挨拶、目的/ゴール
   ・本日の流れ(ポジティブアプローチの進め方レクチャー含む)
   ・グラウンドルール
   ・アイスブレイク
Ⅱ.現在の姿とありたい姿を描く(グループワーク) 
  (4人/G、以下の問いについて各人の現場状況を対話で明らかにする。)
   □意見が出てこない、どんな時?
   □そんなときどうしてる?どうしてた?
   □どうありたい?意見が出たらどんな状態?
Ⅲ.取り上げる課題を選択する(グループワーク)
   グループ内で困りごとを1つ選択して要約したテーマとする。
Ⅳ.意見を引き出すには?(ミニレクチャー)
   「ファシリテーション・ベーシックス」より「意見を引き出す」レクチャー
   著者ほりりんより、同書に書かれていないことについて解説コメント
Ⅴ.方策案を考える(グループワーク)
   他チームのテーマについて方策案をブレストで無責任にたくさん出す。
Ⅵ.方策案を選択する(グループワーク)
Ⅶ.全体共有
Ⅵ.中部支部ふりかえりタイム
   グループで起こったプロセスをふりかえってファシリテーターとしての成長につなげる
Ⅶ.クロージング



<告知文>

中部支部では、昨年度から「研鑽テーマ」の実施に挑戦しています。
研鑽テーマとは、ファシリテーションの基本的な考え方やスキルを取り上げて、学びや気づきを深めることを目指すものです。初めて参加する人でも安心・安全に、主体的に関わって学び、練習・実践できる場づくりを大切にしています。ファシリテーションの知識・スキルをさらに身につけたい人、磨きたい人、特に、「本で読んだことはあるけれど何から始めていいかわからない・・・」「実践し始めているけれど思うようにいかない・・・」という人におすすめです。

普段の話し合いの場で、意見が出なかったり、出てもおざなりな内容だったりで議論がなかなか前に進まない、という経験をされたことはないでしょうか。参加者の意見を引き出さないままでは参加者全員が納得する結論には到底たどり着けませんよね。

そこで4月の研鑽テーマは、意見をうまく引き出すにはどうすれば良いのか、を考えていきます。

堀公俊さん著「ファシリテーション・ベーシックス」の第3章「真意をつかむ」にそのヒントがあると私たちは考え、それを参考にして定例会を企画しました。

話し合いのファシリテーターをするにあたり、意見をうまく引き出すにはどういう心構え(マインド)で、どういうこと(スキル)をすれば良いかを一緒に考えましょう!

 

6. 参加者コメント

<良かったこと、役だったこと>
・参考になる内容でした。堀さんの話も勉強になりました。
・ファシリ能力のピラミッド構造を知ったこと。
・新しい気づきがありました。
・実践的な内容であっという間の3時間でした。ありがとうございました。
・心理的安全性のためには「強制」ではなく「選択」をさせることが大切だということに改めて気づかされた。
・ZOOMでのファシリテーションとはどのようなものなのかを経験できた。
・多様なアイデア・意見を聞けたこと
・アイスブレイクでリアクションを桃太郎になぞらえて実際に行われたのは良かったです。空気が変わりました。グループワークでテーマを交換したのも発想を広げられて良かったです。
・ご準備ありがとうございました。Googleシートなど参考になりました。
・オンライン研修の進め方と大切にすることがわかった。
・本のポイントなどの解説があってよかった。
・堀さんの意見が入ったことで斬新な切り口でワークをすることができた。

<改善が望ましいこと>
・よかったと思います。
・「リアクション多めで!」「カメラ/マイクONにしてください!」など行動を変えることを強制するのであれば、その理由を明確にし、段階的によりハードルの高い行動にしてゆくことが望ましい。最初から「カメラ前で声を出させる」のではなく、チャットに上げさせる等のハードルの低い行動から、何のため?誰のため?自分に何のメリットがあるの?を明示することが必要だと思う。
・特に思いません。
・進め方の流れのデータを事前にいただけると安心して参加できる

7. 定例会担当によるふりかえり

・定例会当日はオープニングとテクニカルを担当しました。
・今回、プログラムの流れを「ポジティブ・アプローチ」にしたいと考え、定例会担当3名で当初案を作成しました。堀さんに当初案を見ていただいたところ、たくさんのアドバイス、アイデアをいただき、自分たちなりに修正を加えていきました。堀さんのアドバイス、アイデアを十分には織り込めなかったとは思いますが、あらためて「ポジティブ・アプローチ」の可能性を感じるとともに、今の自分のレベルでの難しさも痛感しました。堀さん、企画段階から当日までサポートしてくださり本当にありがとうございます。
・今後、機会を作ってぜひ、「ポジティブ・アプローチ」でのワークショップを企画してみたいです。
(いっちゃん)

元々は「話しやすくするには・・・」というふわっとしたテーマで企画された定例会でした。企画当初は、「ファシリテーション・ベーシックス」を参考にしようとは全く考えていませんでした。打合せを重ねていく中で「ファシリテーション・ベーシックス」を引用することが決まり、堀さんに承諾を得たのが本告知後の4/5(月)(定例会13日前)です。そこから堀さんによる指導が入り、今回の定例会ができあがりました。堀さんの指導が入ったことでスパイスの効いた定例会になりました。堀さんが企画に加わった二週間足らずで定例会の完成度がぐんと上がったことを実感しました。今回の定例会づくりを通じて、当たり前のことなんですが、企画している定例会の本来の目的に合ったもの(アクティビティ、問い、場、ツール等)になっているのかを常に見つめ直すことが重要であることを思い知りました。今回は貴重な体験をすることが出来ました。ありがとうございました。
(がっくん)

・今回、5グループで「実際の現場での困りごと」を出してもらいましたが、それぞれフィールドも悩むシーンも異なるものが選択されました。グループワークで提示された方策アイデアもバラエティに富み、FAJ会員の幅の広さとスキルの高さを実感しました。さらに、出された方策案の一つ一つをさらに突っ込んで研究したいと思いました。
・提供者としては場づくり(チームづくりと環境づくり)の重要性、道具としての自分自身の使い方をOJTとして学ばせていただくことができました。中部支部担当チームの皆さん、途中からチームに加わってくださった堀さんに大いに感謝いたします。
(とばっち)

以上