2022年8月 第204回 赤テーマレポート:一堂に会さない場におけるファシリテーションについて考えるin中部(全2回)中部支部

1.実施日時
【1回目】2022年9月4日(日) 13:00~16:00( 一堂に会さない場での話し合いのテーマ決め等)
【2回目】2022年10月9日(日) 13:00~16:00(一堂に会さない場<Slack>での話し合いのふりかえり)

2.会場 オンライン会議システム「Zoom」

3.担当者 グッチー・さかなが(関西支部) がっくん(コーディネーター)

4.参加者数
【1回目】会員(担当(従業)者は含まず):20名/会員(従業者):3名/一般・見学:1名 合計:24名
【2回目】
会員(担当(従業)者は含まず):13名/会員(従業者):3名/一般・見学:1名 合計:17名


5.プログラム概要

<進行>
【1回目】
・定例会の主旨説明
・アイスブレイク
・「一堂に会さない場での話し合い」へのアプローチ
・メリット/デメリット、取り組み紹介
・試す場としてのSlackの紹介
・今後話し合うお題の選択
・議論の方法説明
・議論の進め方のすりあわせ
・質疑応答、クロージング

【一堂に会さないワーク(1回目終了後~2回目開始前)】
・2チームに分かれてSlackを中心に議論

【2回目】

・定例会の主旨説明の振り返り
・実際に試した場(Slack)の議論はどうだったか?
・ファシリテーター視点でのポイント話し合い
・個人としての振り返り
・質疑応答
・クロージング( アンケート等)

 

<告知文>
電子メール、LINE、Slackなどのビジネスチャットなど、必ずしも全員が一堂に会さない場のやりとりで、物事を決めていくなど結果を出すことを必要とされることも増えていると思います。そのような場で、参加者がはたして納得して次に進めるようなやりとりがされて結果が出ているでしょうか?
本定例会では実際に「一堂に会さない場でのやりとり」を模擬体験して、その場を振り返り、ファシリテーションがどう使えるかを考えたいと思います。それにより、皆さんが一堂に会さない場にどう関わっていくかを、考えるきっかけとなれば幸いです。
※2022年1月に関西支部で行ったものとほぼ同一内容となります。




6. 参加者コメント

【1回目】
(よかったこと)
・SLACKの使い方がなんとなくわかった。
・Slackについて、使い方で悩む部分が読み取れた
・よくわかりません。
・日程( 開催曜日)が決まっていることで、逆に参加が難しくなっていました。今回のように変則的なパターンも加えてもらえるのはありがたいです。
・1か月継続する企画というのが、斬新でした
・中部支部定例会は初参加でした。全体の進め方、振り返りのやり方など、他の勉強会にも活かせると感じました。
・一ヶ月間のワークショップ企画
・チームがファシリテーションのベラランばかりの中に入ってしまって、どうしようと戸惑っていた。でも、私の会話をしっかり拾ってくれていて、そのことにファシリテーシーターとしての姿勢を学ばせてもらいました。
・少しだが、使い方の実演を見ると分かりやすい。
・定例会が短時間だったので、ふりかえりタイムは無いかなと一瞬思ったが、やればやったで、他のメンバーがプロセス上のどこに着目したかが分かり、参考になった。
・スムーズな進行で、助かりました。Slackの使用体験もできて、有意義でした。
・新しい切り口のファシリテーションを考えるきっかけとなるスラックで、今後も継続していくこともあり、今後が楽しみです。
・1回目が終わった時点なのでここで満足度を評価するのは難しいです。真ん中の3にしました。定例会としては新しい試みであり、この1か月、どんなことが起こるのかは楽しみです。
・新しいツールを知ることが出来た。
・同じグループの人と1ヶ月繋がっていることで、他では得られないことが生まれそう。
・阪長さんの説明が聞き取りやすかったです。話す速度、声質。分かりやすい言葉使い。ありがとうございました。
・内容と組み立て( 2回シリーズ)が良かった

(改善が望ましいこと)
・Slack上での議論のテストなど、入るとよさそう
・よくわかりません。
・特になし
・企画の意図をもう少し絞っていただけると、取り組みやすいかもしれません。「Slackでの合意形成の難しさを体験する、もしくは失敗してみる」「Slackの活用が合意形成に有効、というやり方を試してみる」ネタバレを避けられたのかもしれませんが。。。
・Slackの説明の必要性は感じるが、もう少し配分時間をどうにかできないものかと・・・
・「目的」( ~を考える)「目標」( ~を考えられる状態になる)がピンときていないです。
・今日の定例会においてチームで一堂に会する時間があり、既にファシリテーションにどっぷりとつかった話し合いがされていたため、これが良かったのかなあと思っています。
・fjの説明は不要かも。その分グループで話す時間を増やして欲しかった。
・もう少し対話の場があれば嬉しい。

 

【2回目】
(よかったこと)
・SLACKを初めて利用できた
・ツールの的確なご準備と、ゆったりとした進行のおかげで深い振り返りができました。ありがとうございました。
・一般的にテキスト化できる情報以外は、リアルの場と大きな違いはなかったと感じた。
・各チームの失敗事例が聞けた
・ファシリテーターを置くことの意義について再認識できた
・「一堂に会わない」条件下でのファシリを体験できた事。再確認ができたことかな。
・チーム4に参加してメンバーに恵まれました。
・企画内容が興味深かった
・関係性を作ることがどれだけ大事か痛感しました。さまざまなコミュニケーションツールやファシリテーションの進め方を学べました
・同一場・時間に会さないファシリテ―ションを考える貴重な場を提供いただいた。

(改善が望ましいこと)
・決裂、停滞したチームに対して直接的な介入をしてケアすることを考えた方がいいと思いました。参加者の安心安全を担保するためにも。
・初回のテーマ決めのところを丁寧に合意する必要を感じます
・1か月のブランクは長かったなあ
・もう少しグループで話す時間が欲しかった
・2回目の案内は、1回目の時にどの方法でなど案内があると良かった(あったのかもしれませんが忘れて居りました)
・最後まで非同期のまま、全員参加は難しいと思いました。途中、意思確認のための機会(場)があればよかったです
・Slackは非常に限定的なソフトなのでもっと若年層からセニア層に普及しているLINEを使った方が良かったと思う。尚、SlackよりStockが記録する場をノートに設定している為、議論をステップごとに構造化しやすい環境を提供してくれると理解できた。



7. 定例会担当によるふりかえり

 MTGなどで一堂に顔を合わさずに決めることはこれからもある。このスキルは絶対に必要なものだと思いますし、その時どうなるのかを体験できたのは非常に有意義だったと定例会が終わった今だと素直に思います。でも、Slackでグループ内で討議している時は大変でした。逃げだしたい気持ちが無かったとは言えない自分がいます。私が所属していたグループは、二人のSlack実践者がいて、そのうちのお一人の方がMF的役割、もう一人がサポーティブに振舞ってくださり、比較的順調に進んだグループでした。一週間に1・2回しかチェックしていなかった私は、引け目を感じながら参加していました。でも、最後まで完走できたのはお二人のSlack実践者が常にタイムリーに、温かい言葉かけをしてくれたからなのかなと思います。一堂に会していない場( テキストでのやり取りの場)ではレスポンス時間が読めません。次に返ってくるまで数秒の時もあれば数週間後ということもあります。そんな場で批判の言葉があると、場は凍りついてしまう。常にポジティブな温かい声かけが必要だと感じました。
 中部の運営委員メンバー間の連絡手段としてLINE WORKSを使っています。今年から支部長になって投稿することが増えました。投稿してもなかなかレスポンスがありませんが、くじけることなく感謝の意を伝えたり、いいねボタンをするようにしていくことが大事なんだとあらためて痛感しました。
 参加者の皆さん、グッチーさん、さかながさん、ありがとうございました。(がっくん)

 一堂に会さない場でのファシリテーションが今後も増えてくることが予想される中、多く方々に関心をもって参加いただけました。
一堂に会さない場では、ファシリテーターの役割がより重要であることが分かりました。SNSでの議論では、メンバーのITリテラシーを揃えておくことが大切です。また、論点整理のためにこまめな介入も必要だということも分かりました。テキストだけのコミュニケーションになるので、人との関係づくりに時間がかかり、参加者の心理的安全への配慮が不足しがちになります。今後に必要な知見が得られました。(グッチー)

 関西支部での実施時と比べて多数の方に参加いただき感謝しております。そのためSlack上でもいろいろなパターンが発生したことで、心理的安全性の観点やツールに関する新たな観点での考慮が必要なことがわかりました。より実際に使えるような形での改良(ツール面、定例会の立て付け面)もできればよいかと思います。(さかなが)