2023年1月 第209回 赤テーマ①レポート:マインドでつまづかないための『易経』に学ぶファシリテーション第5弾!中部支部

1.実施日時 2023年1月21日 (土)  13 :00~17:30

2.会場 西川会会館

3.担当者 
話題提供者:竹村亞希子
担当:ぐら、うわい、りょう、かずまさ

4.参加者数
 
会員:36名(担当(従業)者は含まず)
会員(従業者):4名
非会員お試し参加:16名
非会員有料参加:8名
合計:64名

5.プログラム概要 

1.オープニング:

ハイブリッド開催面での注意点共有「ハイブリッドは難しいため、どちらかをメインで考えざるを得ず、リアルメインで進行を準備した。オンライン参加の方には申し訳ないが、ぜひご理解とご協力をお願いしたい」

2.グループ分け:

ファシリテーションに詳しい人と易経に詳しい人を混ぜる

3.アイスブレイク:

担当者&話題提供者年齢当てクイズ

4.ワークショップ①:

『易経』四季の学びはファシリテーションの4ステップと相似形ではないか?

 →話題提供者&担当者からのプチ講義、実践例共有

  →問い「あなたの学び(過去or現在or未来)をグループで共有してください」

5.ワークショップ②:

『易経:乾為天』の龍の成長6ステップは、ファシリテーターの成長も表せる?

 →問い「あなたは"なりたい姿"に対して今どのステップ(〇〇龍)にいますか?」

  →話題提供者&担当者からのプチ講義、実践例共有


6.ふりかえり:

グループで共有、全体で共有

7.クロージング:

『易経』とファシリテーションの組み合わせから学べることはやはり多い。

例えば、陽の力と陰の力。
「話す」は陽の力で「聴く」は陰の力。「教える」は陽の力で「学ぶ」は陰の力。それは日本舞踊の際の筋肉の動きにも似ている。伸ばす動きの裏側の筋肉の動きは逆に縮む。そのメリハリが踊りの華を生む。
例えば、ファシリテーターとしての自己成長のふりかえり。
「自分はまだ未熟」という若い向上心を持ち続けることは大切だが、謙遜で済ませてしまい、「真の自分の姿」をふりかえることから逃げてはいないか?
「もしかしたら自分は既に、若手に道を譲れないOB/OGになっているのではないか?」という自問自答力も、次の成長のためには必要。それは年齢に関係ない。たとえ大学生であっても、いつまでも高校の部活に「OB面」で顔を出し、それがために嫌われる人もいる。


6.参加者コメント

■良かったこと、役立ったこと

・素晴らしい会場とオペレーションでした。ありがとうございました。
・ハイブリット開催は難しいのに運営委員の皆さんの協力体制が良かった。
・ハイブリッドの経験できた。 ルームで話せたこと
・リアルとオンラインが同時にできていて運営が良くできていた
・当日進行を変えてましたよね。参加者側は気づかないスムーズさに感動しました。
・先生方のお話がとてもありがたく、身に染みました。ファシリテーションに興味が湧きました。
・竹村先生やかずまささんのお話が勉強になりました。またブレークルームでも話をすることができてよかったです。
・易経の乾為天の成長物語の、いつも謙虚である事の大切さ学びになりました。
・とても、偶発性が楽しい空間でした。ありがとうございます!
・プロセスだけでなくコンテンツが面白かった。
・対話で、個人の深い思いを聴けたこと
・今の自分を改めて見直す切っ掛けをいただけました。
・最後のハーベストで色んな人の感想を聞けたこと。丁寧なアイスブレイクも良かった。
・始めは、どうなることかと思ったが、年代の開いた個性的なメンバーたちがうまくかみ合って、素晴らしい会でした! 

■改善が望ましいこと

・マイクは2本以上あった方がよさそう
・竹村先生のお話は、もう少し聞きたかったです。
・引き続き興味がある
・一寸、易経、初めての人には、濃すぎたかも。と感じました。ブレークアウトルームにて。
・他支部からの参加でしたが、ウェルカムの雰囲気があると参加し易くなります。
・グループ討論でうまく時間を使えない場面があった。
・ハイブリッドでの開催は大変だったかと思いますが、ある程度スムーズに参加できてよかったです。ブレイクアウトルームでのワークについて何について話すのか、問いやテーマをチャットにあげるなどしていただけるとよりやりやすかったです(参加者がフォローしていただいていましたが)。
・ZoomのURLはメールだけでなく、Peatixでも送信してほしかった。(確認にかなりの時間がかかりました。Peatixのメールは確認できたため)それと、緊急連絡先(携帯電話の番号)の記載は必要だと思いました。理由は、体調不良・回線不良・私のようにZoomのURLが届いていなかった場合問い合わせが必要なケースなどがあるためです。)

7.定例会担当によるふりかえり

 

易経とファシリテーションのコラボワークショップということで、「哲学カフェ」的な深い気づきを得ることを狙ったが、現実には「易経初心者」と「ファシリテーション初心者」の混成であり、当日の空気感から、むしろアイスブレイクと前解説に時間をかけざるを得なかった。
予定したコンテンツは半分もこなせなかったが、「それがかえって良い判断だった」とのフィードバックが多かった。

以上のとおり、ふりかえれば易経コラボだけでなくハイブリッド開催という2つのチャレンジを含む運営で、現場では小さなトラブルも多々あった。が、最初からその難しさを含んでいる点を共有できたことで、担当者だけでなく参加者からも多大なる「陰の協力」を得られた。それが結果的に、当日の一体感を生んだのだと思う。

多分に想定外の部分も多かったが、そういった"想定外"が生まれる場こそ、ワークショップの本質であり、存在価値ではないだろうか。その意味では素晴らしい経験をさせていただいた。お力添えいただいたすべての方に、心から感謝したい。(担当ぐら)

今回の定例会は、会議室のような会場ではない日本舞踊の稽古場という場と、多様な参加者が、易経とファシリテーションとのコラボからの大きな化学反応を起こしたと感じています。

特に、易経での陽と陰、竜の物語、中するなどが、参加者を魅了し、ファシリテーションとの親和性を感じた瞬間とも言えます。

特に「中する」は、対立考えを一つ高い段階で、お互いがwin-win、あるいは三方良しにつながるファシリテーションの醍醐味と一致するなと感じました。

オンライン参加の方に後ほど「どうでしたか?」と聞いて見たところ、「おいてぼり感もなく、十分に大きな気づきや共感が生まれ、とても有意義でした」とお聞きしています。

盛り込みすぎず、じっくりと多様な方同士で対話が十分にできた場となりました。皆様に多謝です。第4弾楽しみです。

(担当うわい)

今回は会場にてオンライン側のMFを担当しました。ハイブリッドでの定例会開催は中部支部初だったということもあり、今後に向けてテクニカル面での課題は残るものの当日は参加者の皆様のサポートに助けられ様々な点から価値のある定例会となりました。

特に今回大きな学びになったものは、ハイブリッドにおけるオンライン側への配慮です。今回、ハイブリッド開催にあたっては、担当者同士で「ハイブリッド開催ではオンライン側と対面側のどちらかが置いてきぼりになる可能性が高く、どちらも平等に満足度を高めようとすると結果として中途半端な満足度で終わってしまうケースが多い」という認識を事前に一致させていました。
そのため、当日は冒頭で「今回ハイブリッドだがあくまでもメインは対面側で進めさせていただく」ということをオンライン側の参加者にも伝え、理解していただきながらの進行でした。
それにもかかわらず、今回満足度が高くなった背景の一つに全体共有時のオンライン側への配慮があったからではないかと思います。対面側のファシリテーターであるぐらさん、うわいさんから「グループワークの全体共有時はオンライン側から発言してもらいましょう」と言っていただき、その順序で全体共有を実施しました。これはオンライン側にとって「オンラインの声がしっかりと対面側にも届いている」「置いてきぼりにはされていない」と感じられる大きな要因となったと思います。オンライン側はどうしても物理的な孤独感や参加しきれていない感を感じがちですが、この小さな配慮がオンライン側の満足度をぐっと上げる要因になると思います(ハイブリッド開催のイベントが増えてきた今の時期だからこそ)。

このように、今回もいろいろな意味でチャレンジングな定例会でありましたが、担当者、参加者同士、それぞれの大小さまざまな気配り&心配りがあったからこそ成功した定例会となったと思います。オンライン側のMFをしながら対面側とつなぐという難しい立ち位置ではありましたが、任せていただいたからこそ柔軟に対応できた点が多くあったと思います。フォローを入れてくださった担当者の皆さま、参加者の皆さまに心から感謝の気持ちでいっぱいです。

(担当りょう)