2023年10月 第217回 テーマ2 レポート:第三者委員会調査報告書を読んでみよう! ~みんなで読んでみれば怖くない、かな?~中部支部

1.実施日時 2023年10月21日(土)13 :30~17:15

2.会場   大曽根つどいタウン2階 シェアスペースはじまる

3.担当者 角谷(すみやん)

4.参加者数 
 会員:3名(担当(従業)者は含まず)
 会員(従業者):1名
 一般・見学:1名
 合計:5名

5.案内文
 近年、組織が不祥事を起こすと第三者委員会報告なるものが発表され、同時にその組織のトップが頭を下げている報道を見る機会が増えたように思います。直近ですとジャニーズ事務所の件であり、もう少し前だとビッグモーターの件が今も世間の耳目を集めています。
 そもそも第三者委員会報告とは何でしょうか?その報告書は簡単に私たちが読めるものなのでしょうか?
 そんな素朴な疑問を皆さんと解きながら、実際の第三者委員会報告をアクティブ・ブック・ダイアローグ®(以下ABD)の手法を使って、一緒に読んでみて対話をしたいと思います。
 現在、当日のテーマとして考えている対象は、昨年8月に発行された製造業の品質不正に関する報告書です。約300頁で専門用語もありますので、かなり硬派です。実は私には歯が立たず、結局専門部分をかなり差っ引いた要約版数十頁を読むのが一人では精一杯でした。
 第三者委員会報告書のその目的と内容の質はピンキリで幅があると言われている中で、この報告書は、一部では読ませるだけの熱量と組織改革への提言があると言われています。
 ABDによって、参加者の皆さんと300頁を分担して一緒に読み込んで対話をしましょう!

6.プログラム概要
1.チェックイン(4象限:呼ばれたい名前、普段は何をしているか、今日ここまでのルート、今日の期待・参加の動機)
2.企業不祥事と第三者委員会についての説明
3.ABDの説明
4.ABDの実施「日野自動車 特別調査委員会 調査報告書(要約版)」
  ・サマライズ
  ・リレー・プレゼン
  ・対話
  ・チェックアウト
5.ふりかえり(中部支部フォーマット)

7.参加者コメント
・前の部分を読んでいなくても、全体像がリレープレゼンで分かった。
・報告書でもABDが可能
・小説でもABDは可能だろうか?
・対話によって、何が大事か、どうして悪くなっていったかが見えてきた。
・不正防止にファシリテーションが役立つポイントが見えた。
・一人で読むよりも、部分的でも集中して読むことで、他の人のプレゼンも真剣に聞けて、全体を理解しようと言う気持ちになった。
・ABD楽しかった!理解が深まる!題材も良かったです。
・子供のワークショップで応用したい。
・このコンテンツを選んでいただき、さらにこのプロセスで進めていただき、ファシリテーターとしても慢心にならぬよう再確認できました。
・このテーマを定例会にした着眼がすごいです。

8.定例会担当による ふりかえり
 機会があって読んだ調査報告書の中で組織の問題が指摘されていたのですが、それはファシリテーションの範疇と考えられ、また第三者委員会の社会的な背景や調査報告書の評価などに興味が広がって行きました。関連記事を読み進むうちに、アウトプットの形としてABDによって皆さんと対話したいと言うアイデアが浮かんできました。その目標は参加者の方々のチェックアウトのコメントやふりかえりから達成できたと思っています。
 参加人数が定員の半分でしたので当初予定の報告書全文ではなく、ページ数の少ない要約版を使いました。ABDを実施した感触では人数と報告書のボリュームは適正だったと思います。時間配分は当初予定から随分変更しましたが、サマライズには可能な限り時間をかけた方が、後のリレープレゼンの質が上がると考えられました。
 今回都合が合わずに参加できなかったとのメッセージを複数の方からいただいたので、他の調査報告書を選んで、またABDを実施してみたいと思っています。

P.S.
 当日は記録写真以外にIT機器を使わず、説明からABD、終了後のアンケートまで、紙とペンのみで行いました。そして、会場が和室だったのでチェックインの時に、参加者から親戚の集まりみたいと言われ、笑いと和やかな雰囲気でスタートしました。でも年寄りには長時間の和室は腰に辛かったです (^_^;