第60回:2010年1月16日実践に使える構造化のスキル 〜構造化って本当にツールを知らないとできませんか?〜中部支部

FAJ中部支部 1月定例会議事録

■日 時: 2010年1月16日(土) 12:45〜17:30
■場 所: 東桜会館 第2会議室
■参加者: 50名(会員46名、一般4名)
■担 当: 加藤誠、川上雅幸、榊原章光、柴田朋浩(FAJ中部支部)

◆テーマ:実践に使える構造化のスキル
〜構造化って本当にツールを知らないとできませんか?〜
◆ねらい:
日頃から構造化の必要性、重要性は認識しているが、どうも自信を持って構造化を進められないというみなさんに、
・そもそも構造化の目的とは何か?
・みんなが納得する構造化とはどのようなものなのか?
・構造化を実践するために必要なことは何か?
を深堀りし、構造化の本質についてみんなで考えてみる。
◆概 要:
構造化ツールをマスターしていないと構造化は本当にできないのか?
また、ツールを知ってさえいれば構造化は本当にうまくいくのか?
本を読んで理解しているつもりでも、自信を持って実践できず、構造化に苦手意識が多いのはどういうことかといったことについて参加者の体験や知識を共有しあい、まずはその内容の全体像がわかるように整理を行なって、次にその内容を図解し可視化することによって構造化という意味合いとそのやり方を理解することを意図してプログラムを考えた。
◆内容:
1.オープニング(12:50〜13:05 定刻より遅れて開始)
・本日のねらいとプログラムの説明。
→構造化ツールの勉強会でないことを告げる。
・事前ワークシートへの記入。

2.チーム分けと場づくり(13:05〜13:25)
・事前ワークシート「論理的な思考力度(自己診断)」を利用して輪に並び、偏りがないように配慮して9チームに振り分けた。
→遅れてきた人の対応でチーム分けが円滑にいかなかった。
・「構造と化」という言葉に注目して担当者からテーマに関する簡単な投げかけを行なった後、各チームでチェックイン。

3・ワーク1(13:25〜14:00)
・チェックインで構造化についてイメージしたものを「構造化のイメージ」という同じ問いかけでより話を深める。
「構造化とは何か」→「構造化のイメージ」に変更→問いかけが分かりづらいとの質問を受ける。

4.ワーク1の結果の発表(14:00〜14:25)
・バザール形式での発表(3回×(説明時間5分))
(休憩10分)

5.中間におけるふり返り(14:35〜14:45)
・ふり返りシートを用いて中間でのプロセスふり返りを行なった。

6.「話し合いの『見える化』と『交通整理』」の考え方と図解の手順に関する説明(14:45〜15:00)

7.ワーク2(15:00〜16:00)
・構造化とは何かを考えながら全体を分かりやすくまとめる。

8.ワーク2の結果の発表とまとめ(16:00〜16:30)
・バザール形式での発表(2回×(説明時間5分))
・チェックアウト
(休憩10分)

5.全体ふり返り〜片付け(16:40〜17:30)
・1人30秒程度を使って全員でふり返りをした。
・担当者からのふり返りを発表

◆参加者アンケートから
・「そもそも構造化とは何か」についてあらためて考えることができ有意義であった。
・構造化の説明も分かりやすく時間配分も適切だった。
・「そもそも論」「マインド論」がゴールのものばかりでなくスキル系の勉強がしたい。
・ワークの設問、発問が難しかった。目的とゴールが理解しずらかった。
・構造化の実践例を教えて欲しかった。
・構造化について語り合ったあとで何かのテーマで構造化するというワークがあると納得感が深まったかも。

◆担当者のふり返り
・今回はワーク1で構造化に対してどのように考えているのかメンバー間で共有したあとでその内容の全体像を整理し、さらに図解を行なうというプロセスを通して構造化の理解と同時に進め方の理解も行なうつもりでしたが、ワーク1の問いかけでは構造化のイメージを求め、さらにワーク2でももっと深く考える問いかけを出してしまったので図解の手順を理解するよりも構造化について深く考えることが強調されてしまいました。
・構造化スキルについては、ロジックツリーやマトリクスなどのツールを実際に使ってみるワークも考えられたのですが、簡単な事例では実践的ではないし、かといって現実に即した内容では時間が足りないしということで、事例は作ってあったものの今回は使いませんでした。
・ある程度構造化について知識や経験がある人と今回が初めてという人をどう扱うということについてはチーム分けに工夫をしてみました。また、参加者それぞれの構造化に対する考え方が違っているかもしれないという想定の元に、まず考え方を共有し相互理解することから始めましたが、このやり方については共感してもらえたようでした。
・構造化は論理のみではなく感情マネジメントが必要であると考えていましたが、結果を見ると同じ考えを書いているチームが複数ありました。一方で、構造化には論理的思考も大切です。
しかし、アウトプットは論理的な思考を使い、構造化したというよりも出された知識や思いを臨場感のあるメンバーにわかる範囲で感覚的にまとめてしまった感がありました。
・担当者としては図解するという行為を通じて論理的に考える構造化パート2のプログラムに再挑戦したいと思っています。