第75回:2011年5月21日 青テーマ ワールド・カフェを愉しもう!!中部支部

FAJ中部5月定例会(青テーマ)報告

■日 時: 2011年5月21日(土) 13:00〜17:30

■場 所: 名古屋市東生涯学習センター 第2集会室
■参加者: 16名(会員15名、一般1名)
■担 当: 榊原章光、柴田朋浩、上井靖 (すべてFAJ中部会員)
◆テーマ:ワールド・カフェを愉しもう!! 
〜もーニング・カフェ @中部支店 新規開店〜
◆ねらい
1つ目は、ファシリテーションを学びたい人、学んでいる人が、その原点を確認し、現状分析し、あるべき姿を達成するために何が必要なのか、考え、感じてもらい、明日から「ホップのあとのステップ」を踏み出す端緒となるような場を参加者全員で作り上げたい。2つ目は、4回の話し合いと全体振り返りを体験して、ワールド・カフェが何に使えるのか、私たちがワールド・カフェを主宰するために何を大切にする必要があるのか、みんなの知恵を結集して何らかのアイデアを発見、創造したい。
◆特色
1.ワールド・カフェの基本形を体験できます。
2.対話をしながら、ファシリテーションを始めたきっかけや現状を聴いたり、話したり、振り返ったりしてお互いに分かち合うことができます。
3.なぜ、私たちはファシリテーションを学ぶのか、そのためにいま何をすべきかを愉しむことができます。
◆内容:
13:00 13:13 オープニング 挨拶及び連絡事項
13:13 13:23 本定例会のねらいの説明
13:23 13:43 アイスブレイク・テーブルでの自己紹介
参加者12人をFAJ定例会参加回数順に並んで、ナンバーコール(3)で、グループ分け。その後、各テーブルに移り、A4の用紙に 呼ばれたい名前、ご職業、今の気分、このワークへの期待又は何をお持ち帰りますかの順で記載し、それを使って自己紹介。
13:43 13:53 ワールド・カフェ(WC)の概要等の説明
議論として相手の考えを否定する場ではないことを確認し、WCの概要、模造紙の使い方とカフェ・エチケットを説明。
13:53 14:23 テーマの説明 ワーク1
私たちのファシリテーション体験の旅を探求するという問いで、1Rと2Rは実施。小さな問いは、ラウンドごとに切り口をかえる予定だったが参加者の意見で変更した。
14:23 14:35 個人の振り返り(休憩を含む)
WCの最中に休憩?を あえて入れた。結果は良好だった。
14:35 15:00 ワーク2
休憩後、ホストを各テーブルで決めて、旅人は他のテーブルに移動し、ホストは新しい人を招き入れて、再度自己紹介、最初使ったA4の用紙を再利用。その後、先程のメモを活用し、ホストがそのテーブルで話された内容を、旅人は前のテーブルで話された事実を簡単に報告し、その後、同じ問いで話し合いを再開し、アイデアを深めた?
15:00 15:05 個人の振り返り
15:05 15:35 ワーク3
冒頭は繰り返し、このラウンドでは、WCを問いに探求した。
参加者からワールド・カフェを探求する意味は何という声も挙がっていたが、問いを変えることで、ホストの力量によらない、探求ができるのではないかという実験だった。参加者には伝えられなかった。
15:35 15:40 個人の振り返り
15:40 16:08 ワーク4
旅人は元いたテーブルに戻り、ホストは「おかえりなさい」といって皆さんを迎える。第4ラウンドは今までのアイデアをつなぐ段階だった。ホストがどんなアイデアがもたされたかを説明し、旅人は旅先からどのようなアイデアを持ち帰ったかを披露することが求められた。そして、すべてのアイデアがどのようにつながっているかを考えて、どのような気づきが得られたについても話し合ってみる時間だった。
しかし、カフェ・ホストの呼びかけが不十分だったのと、参加者が既存の知識に囚われたのか、単なる振り返り時間となってしまい、アイデアをつなぐ場にならなかったようだ。
16:10 16:20 個人の振り返り(休憩を含む)
16:20 16:45 アウトプット作成
今日1日をとおして、「大切な話し合いをするためのWCの○原則」をグループワークで作成した。第4ラウンドがうまく機能しないことを想定して全体セッションの準備として設定したものだった。
16:45 16:55 ポスターセッション・休憩
16:55 17:05 グループでの振り返り
参加者が最初に掲げたことが実現できたのか、確認する場と考えていた。参加者には、意図と異なり第4ラウンドで振り返りをしているので、何をしていいのか、いつもは、当初目標設定をしていないので、それを振り返ることの意味がうまく伝わらなかったようだ。
17:05 17:25 全体振り返り
全体振り返りは、参加者が発見したことを収穫する段階で、WCの中で一番重要なときである。
参加者は椅子だけで輪になって、「本日のWCで、最も印象に残ったキーワードは何ですか。(実際に語られたものでなくとも、いま思いついたものでも結構です。)」という問いに、全員が順不同で発言し、それ以外になにか一言1日を通して感じたこと、考えたことも発言した。
17:25 17:30 連絡,現状復帰
◆全体のふりかえりの中から出てきたもの:最も印象に残ったキーワードは何ですか。
安心(聴いてもらえる)、表カフェと裏カフェ(本音が言える)、傾聴、雰囲気作り、ゴールを設定して話し合う、かっこよさ、人数が大事、時間5分の違いが大事(25分)、脱力、(ガシガシの、型どおり)カフェって?否定しない、愉しむ(ユルユル)、変革、休憩が大事、(力強い)問いが大事
◆参加者からのコメントから:
役立度(100%)からその理由を聴いたところ
・ファシリテーションについて理解を深められた、悩んでいることの解決策が見えた。
・ワールド・カフェで扱えるテーマが具体的にイメージできるようになったから。など
印象度のよい方からその理由を聴いたところ:
・ いい発見を得ることができました。ありがとうございます。
・ テーマ(問い)に一貫性があった方が、参加者は安心する。など
◆担当者からのひとこと
・ワールド・カフェは、相互理解だけが目的ではない。集合的な知恵を目に見える形にしないと本当の達成感は得られない。
・そのために、最終ラウンドや全体セッションの進め方が大切。参加者がゴールイメージを共有しないと相互理解で終わってしまう。(榊原)
・ 少人数でワークの時間や振り返りの時間も長めの設定だったので、中部支部らしいゆったりとした定例会で愉しんでいただけたように思う。
・「裏カフェ」という言葉を発言された方もみえましたが、「休憩時間」にも大きな意味があることを認識した。(柴田)
・ 「改めて問いは命」だと再確認しました。場の雰囲気、メンバーの状況を鑑みながら、場を促進させる「問い」がその場で生まれる瞬間がファシリテーターの醍醐味だと感じた。(上井)