第91回:2012年10月20日 青テーマ 「グローバル化とファシリテーションについて考えよう 〜G−FITとのコラボ・ワークを体験〜」中部支部

2012年10月定例会 青テーマ 報告

■日 時: 2012年10月20日(土) 13:00〜17:30
■場 所: 東桜会館 第二会議室
■参加者: 23名(会員21名 、非会員2名  *講師、担当含む)
■講 師: 香取一昭 (FAJ東京支部)、荒金雅子 (FAJ関西支部)
■担 当: 鳥羽秀人、西野靖江 (FAJ中部支部)
■テーマ: グローバル化とファシリテーションについて考えよう
〜G−FITとのコラボ・ワークを体験〜

○担当からのメッセージ:
G-FITってご存知ですか?Global Facilitation Initiative Teamの略、すなわちグローバルファシリテーション研究会。日本のファシリテーションのグローバル化を目指して、FAJ内で設立されたプロジェクト活動です。
特にここ数年はファシリテーターの国際的な組織であるIAF(International Association of Facilitators ※)と連携して、海外のファシリテーションの情報収集や海外のファシリテーターとの交流等の活動をしています。
今回、G-FITのメンバーをお迎えしての定例会を開催します。
なぜ、今やるのかって?実は先月、GFITの皆さま20人近くが中国で開催されたIAFアジア地域の年次大会に参加されたからです。ファシリテーションの国際大会ってどんなことやっているのか?どんな人達が集まるのか、興味シンシンですよね。そして来年はなんと日本で大会が開催される予定なのですよ!!
こんなタイミングですので、大会参加の報告も伺いながら、これからのファシリテーションとグローバル化についても話し合える定例会ができればと考えています。大会で仕入れた「白熱会議を取り扱う6つの方法」についてのミニワークもありますのでお楽しみに♪
国際大会?言葉がちょっと苦手!という方も大丈夫です。お呼びするのは生粋のジャパニーズボーイ、ジャパニーズガールですから!
皆さまのお越しをお待ちしています。

※IAFは、ファシリテーションを情報交換、ネットワーキング、年次大会、研究等を通じて世界に広めていくことを目的としています。現在のメンバーは51カ国から1200人が参加しており、世界各地域ごとに年次大会の開催や、CPF(Certified Professional Facilitator)というファシリテーターの国際資格認定などを行なっています。

○ねらい
・G-FITの活動を紹介する。
・IAFアジア大会 2012 深圳大会(中国)の報告と共に、来年の東京大会のPR
・ミニワーク体験


○内容
<第1部 世界のファシリテーション事情>
・G−fit活動紹介
グローバルファシリテーション研究会、通称 G-FIT (Global Facilitation Initiative Team)は、日本のファシリテーション活動のグローバル化を目指して活動している。
グローバルファシリテーションとは国内のパラダイムを超えて、世界の様々な知恵を集めて新しいアイデアや解決法を見つけていく協働プロセスをファシリテートすること

・IAF及び2012中国大会について
IAFの目的 : 
ファシリテーションを情報交換、ネットワーキング、年次大会、研究等を通じて世界に広めていくこと。
発足 : 
1994年
カナダのNPO法人、ICA(Institute of Cultural Affairs)のToP(Technology of Participation)メソッドを使うファシリテーターの集まりから発展
現在の会長は イギリス人 Martin Gilbraith
現状規模 : 
現在のメンバー:51カ国 1200人
主な活動 : 
大会: 地域ごとに年次大会の開催
資格認定: CPF(Certified Professional Facilitator)制度
情報(web): Global Flipchart, Regional Newsletter

・IAFミニワーク体験(Standing in the fire)
「High-Heat Encounter」(白熱議論)のときに何が起きている?
ファシリテーターの脆弱性
デーモンを探せ
炎を優しく扱うための6つの能力
Paired Dialogue

<第2部 ファシリテーションとグローバル化について考えよう>
・Birds of a feather
・ストーリーテリング
荒金、香取、鳥羽 各5分 「ファシリテーションとグローバル化について」
・テーマ出し、分科会
(テーマ)
「外国人を日本に受け入れるファシリテーション」
「ファシリテーションの日本化」
「グローバル化する世界の中で、人類共通の普遍のものとは?」
「グローバル化に向けて必要なのは、心?技?体?」

・ORID(振り返り)
以下の質問に沿って、全体で振り返り。
Objective question: 何に注目したか?
Reflective question:自分の中でどんな反応があったか?
Interpretive question:  自分にとってどんな意味があるのか?
Decisional question: どのような行動が必要なのか?

○感想(担当から)
・G-FITの活動を一般会員に知って頂くいい機会となりました。いろいろ皆さんに興味を持って頂いたみたいで、来年の東京におけるアジア大会開催への期待も膨らみました。英語の壁はあるものの、FAJから、日本から発信して行きたいという意欲が高まってきているので、それをG-FITの活動、アジア大会開催への意気込みとして行きたいと思います。(西野)

・おもちゃ箱をひっくり返したような、内容満載でバラエティに富んだ定例会でした。東京、関西から名ファシリテーターに参上いただき、お得感も満載。
参加者それぞれヒットするところは違うのだろうなと思いますが、私にとってはミニワークが一番心に響きました。自分ではどうしようもない内なる衝動を処理する智恵を他国から教わった感じです。
後半の対話タイムでは、「グローバル化社会の中のファシリテーション」、「ファシリテーションのグローバル化」二つの文脈が錯綜して話し合いが噛み合わなかったようにも思えました。「グローバル化」という言葉にも「グローバルスタンダード化」ととらえる方と「ローカル化」ととらえる方とがいて。こんなズレが起こるのもグローバル体験?!(鳥羽)