第98回:2013年6月15日 赤テーマ キャリアアンカーから気づく自分の働き方中部支部

中部支部6月定例会 レポート
赤テーマ: キャリアアンカーから気づく自分の働き方、
そして学生&社会人入り乱れてのグループディスカッション

■日 時: 2013年6月15日(日) 13:00〜17:30
■場 所: 名古屋港湾会館
■参加者: 70名(会員47名、非会員22名、講師1名)
■担 当: 小椋浩一、鳥羽秀人、藤田智久、小笠原紹子、由浅祥一(FAJ会員)

◆テーマ: 【キャリアアンカーから気づく自分の働き方、
そして学生&社会人入り乱れてのグループディスカッション】

◆ねらい(本イベント全体):

 良い関係が息の長いものに育ちつつあるFAJ中部支部と南山大学のコラボイベント。学生と社会人のどのようなコラボがファシリテーションの普及を後押しできるのか。一緒に検討した結果、講義とワークの内容については以下のようなイメージとなりました。
ファシリテーション研究ゼミの津村俊充教授を講師にお迎えして、ファシリテーション基礎講座を受講し、人間関係・体験学習理論に裏打ちされたワークを体験しつつ、学生と社会人が入り混じったグルーピングにより、「これからの働き方」をテーマにディスカッションを行う。社会人は大学の座学で学びを一層深め、学生は社会人という実践の空気に触れる、また、普段なかなか交流することが難しい異世代、異業種のファシリテーター同士が混じり合うことで、刺激と気づきにあふれた場を創り出し、ファシリテーターとしてさらなる成長を図ろう、という試みです。

◆内容:

I.オープニング
・ 事務連絡、本日のねらい&流れ説明、担当紹介、講師&参考文献(※)紹介
(※『プロセス・エデュケーション』金子書房)
II.プログラム
【テーマ】「たまには勉強!『チームファシリテーション』」
【ワークのねらい(意識すべきこと)】
・さまざまの人との出会いを楽しむ
・一人ひとり自分の生き方を考え、これからの自分の生き方のDirection を見つける
・コンセンサスを通して、グループの中での自分(メンバーとして、ファシリテーターとして)の働きを探る
1.ねらい&期待の共有化とプロセスの理解
・実習『パートナーを見つけ、今日のねらい&期待のわかちあい』
・小講義『コンテントとプロセス』(個人レベルのプロセス)
・グルーピング(基本的には6 人グループ)
2.グループプロセスに気づく
・実習『なぞのマラソンランナー』
・小講義『グループプロセス』
・小講義『プロセスに働きかけるファシリテーション』
3.コンセンサスによるグループワーク
・コンセンサス実習『これからの時代を生きるために』
(1)導入
(2)個人決定
(3)コンセンサスの留意点の説明
(4)結果の報告
(5)ふりかえり用紙記入
(6)わかちあい
(7)ファシリテーターへのフィードバック(個人記入&わかちあい)
4.インタビューとコメント

◆担当より

たくさんの方々から「来てよかった」「先生の講義とワークが楽しかった」「先生の本が欲しい(※上記参考文献)」「学生さんたちの活躍が素晴らしかった」など、うれしいお声がけをたくさんいただきました。終了後の泡の会には半数もの方々が残り、さらに半数が二次会まで残って、皆で大いに余韻を楽しみました。
第一の目的であったイベントファシリテーション視点での「学生と社会人とのコラボ」としては、メンバーにも恵まれ、先生の明るい刺激に満ちた投げかけとも相まって、常にストップが難しいほどの盛り上がりとなり、楽しくも想い出深いものとなりました。
第二の目的であったファシリテーションの基礎理論とワーク体験の視点では、先生ご推奨の「プロセスに生きプロセスに学ぶ−人間関係づくりを意識し、ふりかえりを大切することで、体験から気づきと学びを得る」という考え方に触れました。はじめに「コンセンサスづくり(しかも学生と社会人で!)」という難しいワークに取り組み、起こったことを皆で振り返る、という流れ。ファシリテーターとして、メンバーとして、その困難に直面した際に自分の内面に何が起こったか、他者にどう働きかけたか、どのような他者のリアクションを得たか、について、グループ内で共にフィードバックを交換。それを通じて、行動の背景に存在する思考、さらにはその背景にある感情に気づいていく、という刺激あふれるもの。
定例会担当として各グループでの話し合いに耳を傾けましたが、それぞれ深い域に至りかつ味わい深いもになっていました。
「これからの時代を生きるために、若者がどのようなことを大切にすべきか」
このような難しいテーマに対して、2倍、3倍もの年齢差を超えて、楽しく熱く真剣に語り合う皆さんの姿を見て、そういう話し合いの場が存在する、そのこと自体の素晴らしい意義に気づかされた一日でした。
次のコラボチャンスは11月の支部イベントを想定しておりまして、「今回得たことを活かし、そちらもさらに意義深いモノにしたいね」と今から担当メンバーで大いに意気込んでいます。
今回はマルチカルチャーが入り乱れたため、予想外のことがたくさん起こりましたが、運営面でたくさんの方々が支えてくださいました。この場を借りて深く御礼申し上げます。(文責:小椋)