2022年7月 第203回赤テーマレポート:デザイン思考×ファシリテーション ~これからの子どもたちに求められる教育はどのようなものか?~中部支部

1.実施日時
<事前ワークショップ(オンライン)> ※両日とも内容は同じ
   2022年7月3日(日)15:00〜17:20、7月7日(木)20:00〜22:20
<本番(リアル)>
   2022年7月16日 (土) 10:00~17:00

2.会場:名古屋工業大学 NITech Hall 2階 LI:NCs(ラーニングコモンズ)

3.話題提供者:白松俊氏(名古屋工業大学 教授)、加藤彰氏(日本ファシリテーション協会 フェロー)

4.担当者:いけちゃん、いっちゃん、かねぴ

5.参加者数: 会員:21名(担当(従業)者は含まず)
      会員(従業者):5名
      一般・見学:22名    合計:48名

6.プログラム概要
<事前ワークショップ(オンライン)> ※両日とも内容は同じ
2022年7月3日(日)15:00〜17:20・7月7日(木)20:00〜22:20
1.オリエンテーション
2.一人ひとり考察タイム
3.グループワーク:今後起こることの共通認識づくり&全体共有
4.グループワーク:将来像の共通認識づくり&全体共有

<本番(リアル)>
2022年7月16日 (土) 10:00~17:00
1.オリエンテーション
2.簡単なレクチャー
3.インプットタイム&グループワーク
4.グループワーク:リサーチ
5.アイデア出しとプロトタイピング&グループワーク
6.発表とレビュー&全体共有
7.グループワーク:意見交換
8.グループワーク:学びの抽出&全体共有
9.ふりかえり

 

7. 参加者コメント
<今回このテーマを選んだ理由を教えてください>
ビジネスに転用できると考えたから。
教育関係者ではない人たちが、どのように捉えているか興味をもった。
ファシリテーションを深く学びたかったから。
デザイン思考を体験できると思ったから。
実践(高校の探究授業)で活かせると思ったから。

<良かったこと、役立ったことがあれば教えてください(内容、運営、ファシリテーターなど)>
ファシリテーションを学びたくなった。
デザイン思考について理解が進んだことと、ファシリテーションの手法も同時に体験できたことです。
やはり頭の理解と体験の理解は全然違って、思い通りにならない、失敗とも取れる経験の数々がどれも学びでした。
最後に良かった点を振り返ったのでファシリテーションについての参考にすることができた。

<改善が望ましいことがあれば教えてください(内容、運営、ファシリテーターなど)>
年齢層が高かったので、若年層をどう呼び込むか戦略が必要かと思いました。中高生がいても面白いです。
今回の取り組みで、新しい繋がりから生まれたことが、実現されて行くといいですね。
最後にプロセスを振り返る際に、バックキャスティング~デザイン思考で今回やったことを時系列で振り返って、それらが最後のアウトプットにどうつながったかを、少し丁寧にしても良かったかもしれません。(多少時間があったので)

<今後FAJ中部に期待すること、要望など自由にお書きください(例えば、知りたいこと、勉強したいこと、実現したいこと、呼んでほしい人、再現してほしいプログラムなど)>
このような大学生との学びの場を設けていただき大変感謝しておりますが、ぜひここから会員の獲得へと繋げて若返りを図って欲しいです。
児童・生徒も早い段階から、このような多様な価値観と混じ合わせることが大切だと思いました。

7. 定例会担当によるふりかえり

デザイン思考だけでなく、バックキャスティングも体験できるという欲張りな対面ワークショップ。名工大を会場に選んで頂き、ありがとうございました。最悪のタイミングでコロナ禍第7波が来てしまいどうなることかと思いましたが、なんとか開催できてホッとしています。ちょうど先週、名工大では大学院の「シビックテック特論」という講義で、受講者が社会課題を解決するアプリやサービスに関するアイデアのペーパープロトタイピングをしていました。これから佳境に入るタイミングで、今回のワークショップの進め方が非常に参考になりそうです。名古屋のシビックテック団体Code for Nagoyaで開催しているハッカソンやアイデアソンの運営でも、今後は今回の学びを参考にさせて頂くつもりです。ありがとうございました!
<白松俊> 


終日でも時間が足りない、かつ、短い期間に2回も皆が揃うのは難しい、という状況で、「オンライン事前ワークショップを複数回実施し、その後リアルワークショップで一堂に会する」という方法が有望であることを実証できたと思います。また、これだけ時間があれば、デザイン思考を「一通り辿る」ことはできそうという感触が掴めました。ただ、レビュー後のプロトタイプ作り直しのステップを入れられなかったこと、デザイン思考の各ステップでファシリテーションがどのように重要な役割を果たしているのか触れられなかった(そのゆえ、FAJベテランの人も意外に基本が実践できていないことに気づいていただけなかった)ことを踏まえると、バックキャスティングまで欲張らず、デザイン思考に集中するほうが良いのかと思います。そうすることで当方の意図ももう少し正確に伝わったかもしれません。それにしても準備が大変でした。いけちゃん、かねぴ、いっちゃん、白松先生、どうもありがとうございました。
<加藤彰>


久しぶりのリアル開催ということもあり、また人数も多かったのどのようになるのか不安もありました。しかし、大きな破綻もなく終えることができ、成功だったのではないでしょうか。加藤さんの進行は、決してゆっくりではないのに、リズムよく頭に残るので、目標としたいです。残念だった点として、一部の方で、当方の意図が伝わりきっていなかったことです。デザイン思考を体験するための、テーマとしての教育でしたが、その方が教育に携わっているがために、出てきたプロトタイプに違和感を持たれていました。また、アイデアのカテゴリ分けをした際に、自分と他人のアイデアの背景のすり合わせをする時間がなかったことを残念に思われていました。またの機会があるときは、そのあたりをもう少し丁寧にできればと思いました。もちろん、そのことに注力しすぎれば、本末転倒ですので、難しいところではありますが。しかしながら、全体としては、満足度の高いものであったと思います。自分自身も発見が多く、改めて、デザイン思考の本を読み直そうと考えております。加藤さん、白松先生、メンバーの方々、ありがとうございました。
<いけちゃん> 


まずは、たくさんの方々にご参加いただきありがとうございます。今回、60名の定員が1週間ちょっとで「満員御礼」になった訳ですが、約半分の方が非会員でした。中部支部 運営スタッフの皆さんが今回の企画に興味を持ち、たくさんの非会員の方々をお誘いいただいたお陰です。さらに、当日の受付・初参加説明・挨拶など、さまざまな面でも中部支部 運営スタッフに助けてもらいました。ありがとうございます。
今回の企画は「若い非会員の方々を対象とした定例会を加藤さんとともに開催したい」という私たち担当者の思いから始まりました。加藤さん、白松先生に丁寧に意を汲んでいただきカタチにすることができました。
とくに、2時間20分の「事前ワークショップ」(オンライン、同じ内容で休日・平日の2回開催)、欠席者を含めてのYouTube動画配信・資料配布、6時間の「定例会本番」(リアル)と非常に内容の濃いプログラムとなりました。ご多用の中、加藤さん、白松先生、まことにありがとうございます。
<いっちゃん>


今回の定例会は企画に約4ヶ月、その前の構想段階からは半年以上という長丁場。
思いを詰め込んだ結果、事前ワークと本番で合計8時間以上という何とも贅沢かつ濃厚な内容になりました。
興味を持ってくれた運営スタッフから各方面に声かけしていただき、非会員の多数参加、当日も受付・初参加説明・挨拶等強力なサポートを得た事でリアルの大人数(おそらくコロナ後最大級?)定例会が大きな問題も無く終われた事に感謝の気持ちでいっぱいです。
企画中はコロナ渦に振り回され、本番直前に第7波が始まり、個人的には開催出来るのか?しても良いのか?と悩み、途中には身内の急な入院・手術があり精神的に不安定で、場合によっては途中離脱も覚悟しましたが何とか良い方向に流れが来て最後まで完走できました。
当日は写真撮影しながら加藤さんの緩急自在な進行と場作りをリアルに体感し、いつか自分もこうなりたいと思いました。
会場も広々と使いやすく、加藤さんの進行と相乗効果でワークもより深くなったと思われます。いつかまた同じ会場で何か出来たらいいなと思います。
加藤さん・白松先生・いっちゃん・いけちゃん・そして参加して下さった全ての皆さん。
 貴重な経験をありがとうございました。
<かねぴ>

以上