第102回2012年10月度定例会テーマ「当たり前がくつがえる瞬間とは?〜体験!!人権ワークショップ〜」関西支部

第102回2012年10月度定例研究会レポート

日時

2012年10月13日(土)13:00〜16:45

場所

堺市産業振興センター

テーマ名

当たり前がくつがえる瞬間とは?〜体験!!人権ワークショップ〜

ファシリテーター

上井さん,渡邉さん(FAJ会員)

参加人数

参加者:18人

<告知文>

人権教育のワークショップに、ファシリテーションの要素をうまく活用すると、
さらに大きな学びを得ることができると考えています。

 今回、体験学習の要素を取り入れたワーク、絵本を活用し対話をすすめるワー
ク、この2種類のワークショップ体験を通して、自分の中にある当たり前が、ど
う変化していくかをみなさんとともに探っていきます。


<プログラム概要>

[1]オープニング、自己紹介、ねらい、本日の流れの説明
[2]チーム分け,チーム内自己紹介
[3]ワーク① トランプゲーム「バーンガ」を体験
(1)バーンガの説明
(2)バーンガの練習,説明プリントを見て良い。
(3)本番1回目,決してしゃべってはいけない!
(4)本番2回目,各グループで1位,最下位は他のグループへ移動
(5)「バーンガ」を体験しての振り返り
①感じたこと・思ったこと
②このワークのねらいは何?を記入,共有  
[4]ワーク② 絵本「ひらがな日記」を読んで
(1)読み聞かせ 2人に1冊
(2)ワールドカフェの説明
(3)「ひらがな日記」を読んで,感じたこと,思ったことを聴き合い感じ合う。
第1ラウンド→第2ラウンド→第3ラウンド
(4)「絵本にそえて」を読む
(5)振り返りを記入,共有
[5]振り返り ワーク①②を通して,
(1)あなたの考えが覆った瞬間は?
(2)何があなたの考えを覆らせたのか?
(3)考えが覆った後は,何を考えていましたか?
[6]チーム内振り返り,全体振り返り

<参加者振り返り>
・体験して,気付きを得た。
・群れ(多数派)に入りたいと思う自分に気付いた。
・常識は一つのゲームで決まってしまうと思った。
・想いと感情の表出共有という意味で,人権教育とファシリテーションは
つながっていることを,今回の体験的なワークショップから学んだ。

<担当者振り返り>

◆トランプを使ったワークや「ひらがな日記」のワークでの参加者のみなさんの
話し合っている様子や内容の広がりから,次のことを改めて実感しました。
①「互いの言葉に素直に耳を傾けること」「思ったことを安心して話すこと」
「文字を見える化すること」,私たちにとって「当たり前」であるこの三つのこ
とが,どれ一つも欠けることなく作用し合うことで,1が100にでも200に
でも膨らむということを実感しました。
②当たり前を忘れずに,しかし,当たり前が「思いこみ」にならないように注意
していきたいと思いました。
◆とてもシンプルなトランプゲームで,当たり前がガラガラと崩れていく様を観
察させていただきました。振り返りでは,その瞬間はどうやって起こったのか,
そのときどんな感情がでてきたのか。これらを十分に共有していただきました。
改めて,グループ内での話し合いで,少数派,多数派の気持ちを客観的に捉える
ことができ,ファシリテーションを進める上で,気をつけていきたいことなどが
表出,共有されました。「ひらがな日記」では,改めて,人それぞれが置かれて
いる状況が違い,歴史を背負っていることも感じていただきました。
これで,関西では、理科、道徳,人権の授業をさせていただきました。
次回は何の授業を?

以上。