第106回2013年3月度定例会テーマ『「ファシリテーション」ってなぁに?』関西支部

 第106回2013年3月度定例研究会レポート

日時

2013年3月9日(土)13:00〜16:45

場所

西宮市民会館 301号室

テーマ名

 『「ファシリテーション」ってなぁに?』

ファシリテーター

やましん(FAJ会員)

参加人数

23名

 <告知文>

「ファシリテーション」ってなんだろう?

「場をつくり・引き出し・深め・まとめる」ファシリテーション??
“つい最近知ったばかりで、まだぜんぜんわからない”
“いろいろ勉強して経験もしたけれど、もうひとつ腑に落ちない”
そんなあなた。2つのキーワードでヒントをつかめるかもしれません。

【キーワード1】『観察』
話し合いに巻き込まれると「場」は見えなくなってしまいます。
ファシリテーターに欠くことのできない'観察者の視点'
少し話し合いの中心から離れて、「場」を見守ってみましょう。
「場」のエッジからあるいは外から何が見えるのか?
そこから多くのものが見えてくるはず。

【キーワード2】『ふりかえり』
流れていく話し合いの中では、一体何が「起こって」いるのかを見抜くのは大変
です。ひとりひとりの気づきは断片的なものでも、それをつなぎ合わせることで
大きな真実が見えてくるはず。
実際にワークショップを行い、そこで何が「起こった」のか、しっかりと「観
察」し「振り返る」ことで、ファシリテーションとは何かを考えます。
2005年の関西フォーラム分科会で初登場して以来、再演を重ねてブラッシュ
アップしてきた定番プログラム。初心者から上級者まで、それぞれに深い気づき
を得られるワークです。
 

<プログラム概要>

 (1)オープニング
・アイスブレイク;パチン
・チェックイン;「名前」「今日ここにいる理由」
・グループ分け:人間マトリックス(FAJの会員歴、元気度)
(2)セッション1;テーマ設定
・話し合いの参加者と観察者を決定
・グループ名の決定(おでんの具)
・話し合い実施
テーマ「日頃の会議などコミュニケーションで感じる「悩み」「困ったこ
と」」
各グループに観察者(3名or4名)を置き、話し合いの過程を観察する。
・決まったテーマをA4用紙に書く
(3)セッション1;振り返り
・話し合いの参加者->観察者A->観察者B->グループ全体の順で
下記の報告し、話し合いを振り返る
・「良くなかったこと」「足らなかったもの」はなんだったのか(主に参加者か
ら)
・話し合いを進めていく上で「良かった言葉」「良かった態度」はなんだったか
(主に観察者Aから)
・どんなときに場に変化があったと感じたか(観察者Bから)
(4)振り返りの共有
・振り返りの中でどのような気づきが生まれたかをシェアする。
(5)セッション2;課題解決
・話し合い参加者と観察者交代
・話し合い実施
テーマ「セッション1で出されたテーマについて解決策(Best3)を検討」
・Best3をA4用紙に書く。
(6)セッション2:振り返り
・セッション1と同様に振り返る
・Best3は、結果発表のみ実施
(7)クロージング
・まとめと振り返り
「振り返りシート」にまとめてもらう
・グループ振り返り
「振り返りシート」をもとにグループで振り返り
・チェックアウト
「今の気持ち」

<参加者コメント>

 ・議論と観察を両方することで、多くの気付きが得られた。
・場のデザインの重要性に気づけた。最初の盛り上がりが議論の質に影響する。
・演じている自分、見ている自分、見られている自分がすべて違う。
・聴くことの大事さを改めて学んだ。聴く力がまだまだ不足している。
・自分の感情が行動に現れると思った。
・ワークに参加しているときは、周りを観察できない。
・ふりかえりをすることで、自分の着眼点の特徴をが分かった。
・参加者、近くから観察、遠くから観察の3パターンを体験したかった。
・FAJ内の暗黙知みたいなものを当たり前のこととしてやらない。

<MF振り返り>

・ワーク当日のPRが好評で、とてもうれしかった。
・昨年度の反省を活かして、「アイスブレイクを入れる」「話す時間の目安をア
ナウンスする」「2回目のふりかえりの時間を長くする」などで、ブラッシュア
ップできた。
・場に安心感を与えることができたと思う。
・自分の場を見る力はどのくらいのレベルにあるのか(もしかしたら全然ないの
か…)そのあたりが自分では良く分からないので、まだまだ精進が必要と感じて
いる。
・参加者にどうすれば場の転換を自然に感じてもらえるのか、これから研究、実
践していきたい。
・このワークは、一定の観察力を持つメンバーがいて初めて成立すると思うので、
FAJ定例会ではうまくいくと思うが、ファシリテーター経験がない人ばかりだっ
たら、どういうプログラムになるのだろうかと感じた(解答は出せていません)。
 

以上。