第9回:2004年5月15日 ロジカルでなければファシリテーションでない!関西支部

第9回関西地区研究会議事録

■日時   2004年5月15日(土)13:00 〜16:30
■場所   大阪市立北市民教養ルーム 2F 会議室
■出席者  明石、畦上、穴田、荒金、壱橋、稲井、大川、大野、岡本
        尾村、和己、加藤、川端、吉川、鈴木、瀬部、藤堂(晃)
        二宮、坂東、舟橋、堀、増馬、松永、三浦、宮田、吉田
        芳本、鷲見、和田(計29名、50音順敬称略)

■内容   テーマ「ロジカルでなければファシリテーションでない!」
■担当   鈴木、吉川(記)

1.イントロダクション(鈴木)
  ・ワークショップの狙い、背景、時間割等の説明
  ・名札の記入(ロジカル度自己評価を5段階で記入!!)
  ・初参加者の自己紹介
   (稲井さん、和己さん、坂東さん、吉田さん、鷲見さん)

2.ディベートとその観察
 2.1 チーム分け
      ・1〜4の数字を順に言ってもらい、4チームに分かれた後
       各チーム内で相談して役割決定
       ファシリテータ 2名
       肯定側     2−3名
       否定側     2−3名

 2.2 見本セッション
      ・「電車の中で床に座ってもよいか」というテーマについて
       ファシリテータ(吉川)
       肯定側(川端さん)
       否定側(堀さん)
      の3名で議論とファシリテーションの見本を実演(台本有り!)
      議論の流れと、観察要領を鈴木さんが解説

 2.3 本番セッション
      ・ディベートテーマ発表と準備
       チーム1、3「電車の中で化粧をしてもかまわない」
       チーム2、4「電車の中で携帯メールをしてもかまわない」
       について、議論の準備(ファシリテータは心の準備!?)

      ・観察タイム(1)
       チーム1の議論をチーム2が観察
        (チーム1:主ファシリ:和田さん、サブファシリ:芳本さん)
       チーム3の議論をチーム4が観察
        (チーム3:主:二宮さん、サブ:三浦さん)

       <メモメモ・・メモメモ・・>

      ・観察タイム(2)
       チーム2の議論をチーム1が観察
        (チーム2:主:瀬部さん、サブ:鷲見さん)
       チーム4の議論をチーム3が観察
        (チーム4:主:穴田さん、サブ:増馬さん)

       <メモメモ・・メモメモ・・>

3.観察のまとめと発表
 3.1 観察結果まとめ
      ・模造紙を使い、観察の結果をチームごとにまとめ
       (1)議論の流れを振り返り
       (2)議論の中で、ファシリテータのロジカルな
          ファシリテーション、良いファシリテーション
          だと思う発言を書き出して分析
       (3)こうすればよかったのに・・という点を書き出し

 3.2 チーム2の観察結果を、チーム1から発表(舟橋さん)
   瀬部さんのファシリテーションについて・・
   ・一人の人がばーっと30秒ぐらい話した内容について、
    「それは音の問題ですね」とか、また別のひとが言った内容に
    ついて「それは電波の問題ですね」といった風にワンワードに
    まとめていた。これがロジカルな議論を支えていた。
    こういったところが強い人が、ロジカルなファシリテータであろう。

 3.3 チーム4の観察結果を、チーム3から発表(坂東さん)  
   穴田さんのファシリテーションについて・・
   ・時間の無いなかで、冒頭で議論の目標設定をした点がよかった。
   ・1人1つずつ主張点を聞いて、均等に発言を促した。
   ・根拠・事実の明確化をしていた
   ・2つの論点(命の問題、マナーの問題)を明確にして
    それぞれの立場を明確にするということはできていたが、
    どの点について、どこまで同意したか、確認が弱かった。

 3.4 観察された人の感想
   チーム2 瀬部さん
   ・褒めていただいたが、実は議論前に枠組みを決めていた。
    かなり誘導した。
   ・日ごろから、ファシリテータとして、議論の構造を示し、
    その構造に合意していくことを気にしている。
   チーム4 穴田さん
   ・客観的に観察していただいて、すごく参考になった。
   ・この手のテーマは、言葉で考えているとわからなくなる。
    パッパと絵にしてくれる助手がいてくれるとうれしい。

 3.5 チーム1の観察結果を、チーム2から発表(尾村さん)
   和田さんのファシリテーションについて、、
   ・ベースメイクとメイクアップ、ホームと電車の中という
    化粧のレベル、場所という2つの議論ポイントが出て
    対立の構図は出てきたが、そのポイントについて根拠を
    確認するところまでできていなかった。
   ・ファシリテータの発言がロジカルである必要はなくて、
    メンバーがロジカルな発言をしているかどうかを冷静に
    見ていくことがファシリテータの役目ではないか。
   ・論理の枠組み・フレームワークを頭で思い浮かべて、
    切り分けていくことが必要。
   ・発言によっては、議論をとめていくことも必要。

 3.6 チーム3の観察結果を、チーム4から発表(岡本さん)
   二宮さんのファシリテーションについて、、
   ・メンバーの発言をしっかり受け止めて、流れを作っていた
   ・迷惑、不快感といったポイントについて議論されていた中で
    極端な話しになったときに、議論の流れを戻した点は良かった。
    2つのポイントについて議論が進んでいたところで、視点を
    変えたが、もう少し突っ込んだらよかったのではないか。
   ・視点を変えて議論を広げたところで時間が無くなって・・・、
    という状況で、メンバーがファシリテータを乗っ取った。
    新たな論点を出してまとめてしまった。
    ファシリテータとしては制止すべきだった。

 3.7 分析された人の感想
   チーム1 和田さん
   ・初めてファシリテーションというのをやった。
    もっと芳本さんが書いてくれた記録を見ればよかった。
   ・もっと積極的にしきってもよかったのかなと思う。
   *川端さんよりコメント*
   ・議論している側としては、しゃべりやすかった。

   チーム3 二宮さん
   ・乗っ取られた点はその通り
   ・反省としては、書記が書いてくれていたものを見ながら
    活用すればよかった。
   ・視点を変えてみましょうとやったところは、別の視点を
    あたえることができたとおもっている。

4.総括
 4.1 総評(堀さん)
  ・もともとこのテーマをやったのは、ロジカルな点が弱いのでは?
   という指摘があったから。今日やってみて、確かに指摘の通りと
   感じた。
  ・ロジカル思考といってもいろいろある。MECE、システムズ
   シンキングなど。今日のはどちらかというとクリティカルシンキング
   に近い類。
  ・またやりましょう。

 4.2 担当からの感想(吉川)
  ・各チーム、ファシリテータの特徴がでた。
  ・大きなテーマなので、主張に主張を重ねていくと脱線していって
   しまう。ばくっとしたテーマであるほど、ファシリテータとして
   枠組みをはめてあげるのが大事だと再認識した。
  ・もっとロジカル思考に関する勉強が必要ですね。


関西随一のロジカルコンビ・鈴木&吉川氏 関西随一の仕切りテーター&ワッシー