2016年10月8日(土) 関西支部定例会(テーマ2)関西支部

開催日

2016年10月8日 (土)13:00~16:50

会場

西宮市民会館

ワークタイトル(テーマ2)

TOC×ファシリテーション
~協調的対立解消に必要なプロセスを見つけよう!~

テーマレベル

L&Pテーマ

MF or チーム代表

すぎっち

企画メンバー

すぎっち with TOC×ファシリテーションプロジェクト
(杉田博幸・飯島邦子・小路慎浩・吉池裕、藤田国和、以上FAJ会員)

対象者

中級者

プログラム概要

話し合いの場において、対立を解消する方法は、回避、競合、そして協調的等、様々な方法があると言われている。ファシリテーターとしてはできれば協調的に対立を解消したい。
今回の定例会では、どんな対立構造の中であっても、誰しもが社会を悪くしよう、組織を悪くしようとは考えていない、何らかの「共通目標」があるはず、というTOCの考え方に基づいた「教育のためのTOC」の思考ツール「クラウド」をとりあげ、このツールを使って協調的に対立を解消するときに行うべきプロセスや、「クラウドが使いやすい場面/使いにくい場面」はどんな状況かについて、参加者と共に考える定例会である。

<企画・ファシリテーター>
すぎっち with TOC×ファシリテーションプロジェクト(杉田博幸・飯島邦子・小路慎浩・吉池裕・松尾貴寛)

<プログラムの流れ>
・オープニング
(TOC×Fプロジェクトについて・この定例会のOARR)
・チェックイン
(4象限自己紹介)
・ないときワーク
(ケースを使って一つの結論を出すワーク)
・クラウドの簡単レクチャー
・あるときワーク
(ケースを使ってクラウドを使って結論を出すワーク)
・ふりかえり
(二つの体験ワークをやってみての違い。ある時とない時で何が違ったか?)
・チェックアウト

私たちは、"TOC"と"ファシリテーション"を掛け合わせて、話し合いの場をより良くしていこう!というプロジェクトチームである。その中で、今回は対立をテーマに、TOC for Education のクラウドを取り上げた。クラウドは、対立する問題を見える化し、協調的に解消する事を支援してくれる大変使いやすいフレームワークである。しかしどんなツールでも万能なツールはない。今まで対立に向き合うときに使っていたプロセスに加えて、クラウドをその選択肢に加えて頂けるきっかけになったら幸いである。

参加者数

ファシリテーター(チーム) [5] 名 + 参加者 [20] 名
参加者内の会員 [18] 名+見学者 [2] 名

参加者コメント

・合意形成のツールではない。でも質の高い解決策のオプションを考え出すのにとっても協力なツール。
・対立を解決する万能薬はないが、解決に導く土台はある?特に不毛な議論は減りそう。
・子どもに対立について考えさせることは、将来的にとても大切であると感じた。
・自分の常識・要望、あなたの常識・要望を一度冷静に考えられるプロセスが多様な人が集まる時に有用だと感じた。一方であまりにも大きい共通目標だと「へ?」となりそうな気もした。描かなくても頭の中に持っておくことで質問力になる・・・この言葉心に留めます!
・対立する話もフレームで要望を明確にする重要性を感じた。
・対立の構図を見える化することが大切
・クラウドが使える条件は、共通目標立てが出来ることかな。
・共通目標から要望~行動までのプロセスをメンバーで話し合うことで、対立の解消のきっかけになると思う。(例え行動のところで意見が対立していても・・)
・共通目標まで共有することが大切だと思った。そうすることで同じ方向を向いて解決策を考えることが出来るのでは。
・共通の目標を共に乗り越える前提で対立を見える化単純化するために有用なツール。要望の純化が難しい。言葉声出しはグッド。
・共通目標に立ち戻ることで対立感情を和らげることも出来るような気がする。
・言葉に出して復唱することで相手の気持ちになれることを感じた。明日から実際に使ってみます。
・要望と声に出すの重要性に気づいた。
・声に出して読み上げる効果を体感できた。
・本当に大切なことは何なのか?とらわれ、思い込みを打ち消すためのツールとして使っていきたい。
・目の前ではなく先を見る。
・何故そうするのか?という質問は真意を問いただすのに有効だと思う。
・TOC、有意義なツールだと感じた。ありがとうございました。
・TOCは非常に使い易いツールで、色々これから応用したいと思います。
・本当は何が対立しているのか?何が対立していないのか?解決策はありそう。でも使いこなすのは難しそう。
・共通の目標が幸せに生きるみたいな抽象度でいいのか疑問が残った。今回の練習問題では不要に感じた。
・ない時ワークの成果物があまり活用されていない気がしてもったいないなと感じた。ある時ワークのバザールの時、一人説明者を残してもいいのかな。と。ある時ない時の違いを思い出しやすくなる。
・要望3つ以上にしてやってみたいかも。
・複数の要望がある時どうしますか。ない時ワークの時間は2分の1で十分では?

担当者振り返り

<参加者の様子>
・多くの方にとっては、始めて体験するフレームワークだったと思われるが、参加者の皆さん前向きに取り組んで頂けたように思う。
・特に、TOCfEの特徴のひとつである声に出して確認するという手順についても、臆することなく実践して頂き、クラウドの良い所を実感して頂けたのではないだろうか。
・共通目標を出すのが難しいのでは?と想定していたが、意外にすんなり出ているチームが多かった。
・クラウドない時ワークでは、プロコンやブレストをしているグループがあった。発言量の多い人や声の大きい人に、場の意見が流れていっている様子が見受けられた。

<進め方>
・時間管理はほぼ予定通り進んだが、QAタイムはもっと入れるべきだったかもしれない。
・ない時ワークの成果物をもっと活用した方がよかった。

<ケースワーク>
・ケースの文章の長さは適当だった。
・ロールプレイ色をもっと打ち出した方が対立構造が出やすかったかもしれない。
・一つの結論を出す、というインストをしっかり言うべきだった。ワークの進め方を誤解しているチームがあった。

<レクチャー>
・クラウドのレクチャーはインタラクティブを意識したが、クラウドの作り方のプリントにすでに図を書いてしまっていたのは失敗。ホワイトボードにも書いたので、手順書には図を入れる必要はなかったかも。

<ワークのふりかえり>
・ふりかえりの開始時に、振り返る流れ(個人⇒グループ⇒全体シェア)の説明を忘れ、参加者は戸惑いを持ったまま、言われるがままに進める結果となっていた。参加者へのインストラクションとしてワークの全体像を持ってもらうことは大事と再認識した。
・全体シェアのところでは、クラウドを使う時と使わない時の違いについて色々な意見をもらえた。当初は、ある時とない時を比較しないプログラムも考えたが、ない時をやらなければ、最後のホワイトボードのコメントは出てこなかったかも。
・反面、違いしか出てこなかった。もっとグループでの話では色々なコメントが出ていた。なので、振り返りの問いは、「グループの振り返りではどのような話し合いがあったか?」という聞き方をした方が、事実として発表をしやすく、より広い意見が出やすいかもしれないと思った。