2016年2月13日(土) 関西支部イベントレポート関西支部

多くのみなさまにご参加をいただき誠にありがとうございました。

日本ファシリテーション協会関西支部では、会員以外の方も広くご参加できる関西支部イベントを下記のとおり開催しました。当日の模様をレポートいたします。

開催概要

【日時】 2016年2月13日(土) 10:00〜18:00 (受付開始 9:30)
【場所】 アネックス パル法円坂 《会場地図はこちら》
〒540-0006 大阪府大阪市中央区法円坂1-1-35
【参加費】 一般 5,000円 (FAJ会員は 3,000円)
学生 2,000円
※懇親会(泡の会)は希望者のみ先着順、別料金です。
【定員】 200名
【主催】 特定非営利活動法人 日本ファシリテーション協会(FAJ)
【協賛】 スリーエムジャパン株式会社

当日のプログラムとレポート

《全体会》 10:00〜12:00
オープニングイベント

《分科会一覧》 13:00〜16:00
01 / ファシリテーションの魅力を、あなたの言葉で伝えるワークショップ
02 / 顧客が共感する"価値"をデザインする〜本音をあぶり出すファシリテーション・ツール
03 / 振り返りのフレームワーク「ORID」を極めよう!
04 / ミニ会議でフレームワークを使ってみよう!
05 / 合意形成の流れをフレームワークとして捉える
06 / フレームワークについての疑問難問なんでもバッサリ解決!FAJ猛牛ライブ
07 / ポスト・イット® ミーティング・ソリューション™ワークショップ&使いこなし方説明会
08 / 「フレームワーク」を超えて 現場・本質から考える

《全体会》 16:15〜18:00
全体ワークショップ

オープニングイベント

ファシリテーター

加藤 彰 (かとう・あきら)

NPO法人日本ファシリテーション協会フェロー。(株)日本総合研究所総合研究部門 ヘルスケアイノベーショングループ シニアマネジャー。京都大学大学院工学研究科修了。(株)デンソーにて半導体研究従事後、(株)日本総合研究所にて経営コンサルティングに従事し、日々の業務でファシリテーションを活用している。主にヘルスケア分野において、企業の戦略策定、業務再構築、新規事業開発、人材育成に関わっている。著書に「ロジカル・ファシリテーション」PHP研究所、「ファシリテーション・グラフィック」「ワークショップ・デザイン」(共著)日本経済新聞出版社等。

平井 雅 (ひらい・ただし/通称ラティーノ)

1965年神奈川県生まれ。20代に中南米を放浪した後、1995年沖縄移住。地域おこし、教育、ビジネスなどさまざまな分野においてファシリテーターをつとめ、沖縄県内各離島の島おこしや、アジアの高校生が集まる学習・交流プログラム、観光産業における組織開発・人材育成など多種多様なプロジェクトで成果を上げている。人気講座「わかりやすい資料づくり講座」などファシリテーションを活用した参加型研修の講師も多数つとめる。協働促進社 代表(2013〜)。NPO法人日本ファシリテーション協会会長(2014〜)。国際ファシリテーターズ協会(IAF)認定™プロフェッショナルファシリテーター(2013)。IAF主催「ファシリテーションインパクトアワード」銀賞受賞(2015)。

堀 公俊 (ほり・きみとし)

堀公俊事務所代表、組織コンサルタント。NPO法人日本ファシリテーション協会フェロー。1960年神戸生まれ。大阪大学大学院工学研究科修了。1984年より大手精密機器メーカーにて経営企画やマーケティングに従事。1995年より組織改革、企業合併、教育研修、コミュニティ、市民活動など、多彩な分野でファシリテーション活動を展開。2003年に有志と共に「日本ファシリテーション協会」を設立し、初代会長に就任。関西大学、法政大学、近畿大学などで組織行動学の講師を務めた後、コンサルティングや研修・講演を通じて組織開発やイノベーションの普及・啓発に尽力している。著書に、『ビジネス・フレームワーク』『アイデア発想フレームワーク』『問題解決フレームワーク大全』『ファシリテーション入門』(以上、日本経済新聞出版社)、『今すぐできる!ファシリテーション』(PHP研究所)、 『チームファシリテーション』(朝日新聞出版)など多数があり、多くは海外でも翻訳・出版されている。

プログラムの概略

<前半> フレームワーク概論(堀公俊さん)
・フレームワークの利点
・一般的なフレームワークとビジネスフレームワーク
・ファシリテーションのフレームワーク
・議論のフレームワーク(メタ・フレームワーク)について、途中軽いワークを挟みながら説明

<後半> パネルディスカッション
・各自の自己紹介とフレームワークとの出会いや使い方
・アジアユース人材育成プログラムでのフレームワーク(オリジナルKPTT)の利用
・オリジナルなフレームワークを作ってみよう
・会場からの質問に対しての回答(滑ったフレームワークの例、使わないほうがいい時はいつか、書くものがないときどうするか、などに回答)

ファシリテーター所感

フレームワークは手軽に誰もが使える反面、上手く使いこなすには相当の技が求められます。そんなフレームワークの幅の広さを感じてもらうために、ミニ講演、軽いワーク、対談といろんな見せ方を工夫しました。皆さんが楽しく&熱心に話を聞いておられる姿が印象的でした(予想外にワークが盛り上がりビックリ!)。午後のワークのよい前フリに、かつクロージングセッションへの伏線になったのでは、と思います。(堀)

会員以外の方が予想以上にたくさん参加されていて嬉しかったです。おそらく初めてこの言葉に興味を持って参加したという方もいらしたでしょう。フレームワークとは包丁のようなもので切れ味がいい時のメリットとデメリットがあることを少しでも感じていただけかと思います。かくいう私も今回のイベントを通して、この道具の使い方の難しさや功罪、そもそもフレームワークって何?について考え直す機会をいただきました。(平井)

私も意外にワークが盛り上がっていたのが印象的でした。ワークを通じ、様々なフレームワークの可能性を感じていただけたと思います。私自身は、初めてフレームワークを知った時にとても異質なものに感じたことや、何かというとフレームワークを持ち出さないと気がすまない奴にイライラしたこと、枠の中身の日本語をいい加減に書くと価値が半減すること、などをあらためて思い起こす機会となりました。皆さん一人一人にはこれからどんな出会いが待っていますかね。(加藤)

記録者所感

「フレームワーク」が特別なものではないこと。また、使い方によって効果がある/ないことについて、端的に説明されました。また、ファシリテーターとしてはフレームワークを押し付けに使わず、さりげなく使うかみんなで決めるなど、技を合わせて使うことが大事なことを感じました。

分科会一覧

分科会 01 / ファシリテーションの魅力を、あなたの言葉で伝えるワークショップ

「共感」を「結果」につなげる文章術─エンパシーライティング®のワークショップ。エンパシーライティング®は、文章作成のフレームワークですが、それだけではありません。ファシリテーションはもちろん、マーケティング力、コミュニケーション力、企画力、文章力など、プロフェッショナルの仕事力を高める「共感力」に磨きをかけるフレームワークです。ビジネスパーソンをはじめ企業研修や地方自治体、教育機関などで幅広く活用され、"共感される文章の力"で多くの成果を上げている【一生もののスキル】を身につけるために、ぜひご参加ください。

中野 巧 (なかの・こう)

株式会社studio-K 代表取締役社長

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分科会 02 / 顧客が共感する"価値"をデザインする〜本音をあぶり出すファシリテーション・ツール

どの企業、組織でもイノベーションに向かわざるを得ない現代、顧客の共感を生み「欲しい」と言われるサービス・製品開発が急務である。本会では、顧客の「本音」のあぶり出し方、1人のアイディアを皆のアイディアに昇華する方法を具体的に手を動かして習得する。また、スピードが最も高コストである中、20週で組織が創造的かつ挑戦的にガラリと変革するプロセスも紹介したい。

山本 伸 (やまもと・しん)

Toynon LLC代表
公認イノベーション・ファシリテーター
一般社団法人ビジネスモデルイノベーション協会理事

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分科会 03 / 振り返りのフレームワーク「ORID」を極めよう!

ファシリテーターにとって最も重要なことは「プロセスを振り返ること」。
今回は、IAF(国際ファシリテーターズ協会)御用達の定番ツール「ORID(オーリッド)」を徹底解剖。
連続性のある問いにより、生成プロセスと統合プロセスを経て、新たな洞察や結論を導き出すORIDのパワーを一緒に探求してみませんか?

荒金 雅子 (あらかね・まさこ)

株式会社クオリア代表取締役
ダイバーシティコンサルタント
NPO法人日本ファシリテーション協会理事

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分科会 04 / ミニ会議でフレームワークを使ってみよう!

フレームワークは理屈だけわかっていても現場で使えなければ意味ないですよね。当分科会では、実際にミニ会議を開催し、そこでフレームワークを活用します。
(1)フレームワークの特徴と会議のフェーズを意識し、
(2)どのようなフレームワークを使うのが効果的かを検討し、
(3)その考えをもとに実際のミニ会議でフレームワークを活用する
を体験してみましょう!

久保 隆 (くぼ・たかし)

経営コンサルタント、プロセスコンサルタント、ファシリテーター
NPO法人 日本ファシリテーション協会 会員

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分科会 05 / 合意形成の流れをフレームワークとして捉える

フレームワークは人間が考え事や話し合いをするときのガイドとして役立つものだと思っています。フレームワークのおかげで、いちいちゼロから考えなくて済むわけですね。そういう意味で「市場・競合・自社」のように考える観点を与えてくれるフレームワークもある一方、考える順番を示してくれるものもフレームワークと言えるでしょう。この分科会では、合意形成の話し合いにおいて、結論にたどり着くまでの長いステップをフレームワークと捉え、それを自分たちの話し合いにあつらえ直して適用できるように練習を積みましょう。「ちゃんと皆で合意できた!」と言える話し合いが少しでも増えますように。

加藤 彰(かとう・あきら)

?日本総合研究所総合研究部門 ヘルスケアイノベーショングループ シニアマネジャー
NPO法人 日本ファシリテーション協会フェロー
京都大学大学院工学研究科修了。

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分科会 06 / フレームワークについての疑問難問なんでもバッサリ解決!FAJ猛牛ライブ

普段フレームワークについて悩んでいること困っていること、何でもズバッとお答えします。「よくぞ言ってくれました!」とか「あー、そんなこと言っちゃっていいのかーー!」とか(笑)
いろいろ出しちゃいますからね! いろいろきっとスッキリします。

中野 由里 (なかの・ゆり)

税理士・税理士法人スプラウト代表
株式会社スプラウトビーンズ代表取締役
NLPマスタープラクティショナー
NPO法人日本ファシリテーション協会会員

百野 あけみ (ひゃくの・あけみ)

Face to Face代表/i-business代表
日本経営協会専任講師
OD(組織開発)コンサルタント・ファシリテーター
NPO法人日本ファシリテーション協会会員

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分科会 07 / ポスト・イット® ミーティング・ソリューション™ワークショップ&使いこなし方説明会

会議の進め方にお悩みの方、新製品開発や個々の発想力を高めてイノベーション創出を目指している方々等、これからファシリテーターの役割を担う方々を対象にしています。ポスト・イット® を会議やワークショップで効率良く使い、短時間で組織の相互理解を深め、チーム力を発揮し易くするノウハウを学んでいただけます。当日のワークショップでは、思いっきり沢山のポスト・イット® 強粘着タイプをご利用ください。志の高い若きリーダーのご参加をお待ちしております。


藤丸 周一郎 (ふじまる・しゅういちろう)

スリーエムジャパン株式会社 文具・オフィス事業部 西日本販売部 マネージャー
ミーティングソリューション™推進ファシリテーター
NPO法人日本ファシリテーション協会会員

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分科会 08 / 「フレームワーク」を超えて 現場・本質から考える

私はコンサルタントではなく、実務家としてビジネスの日々の現場でファシリテーションを使っています。そういう視点からこのワークショップでは、自分が無意識に囚われているフレームワークについて考えてみたいと思います。話し合うときはいつも、目的と誰のための会議なのかを見据え、無意識の内にそれらから遊離したフレームワークに陥らないように努めています(言うは易く行うは難しですが)。その上で、どういう枠組みで話し合うのがいいかいつも試行錯誤しています。この逆、つまりフレームワークからスタートすると、目的と誰のためかを忘れた議論に陥ってしまうというのが私の限られた経験からの実感です。ということで、このワークショップは、お得なフレームワークを学ぶためのものではありませんのでご注意ください。

森 時彦 (もり・ときひこ)

スポーツ自転車のY'sRoad代表取締役社長
(株)リバーサイド・パートナーズ、シニア・アドバイザー
(株)チェンジ・マネジメント・コンサルティング、代表取締役
BBT大学・日本工業大学院客員教授
NPO法人 日本ファシリテーション協会フェロー

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全体ワークショップ

ファシリテーター

奥田拓也 角野善郎 竹本記子

プログラムの概略

分科会を終えた参加者が一部屋に集まり、それぞれ別の分科会に参加した3人と4人でテーブルを囲み、それぞれの分科会での学びを共有した。最初に自己紹介を行い、どの分科会に参加したかを話した。テーブルの上には模造紙が広げられ、一人持ち時間○分で自分の参加した分科会について話ながら自由にグラフィックした。4人が話し終えると実際にフレームワークを使ったワークへ移った。グループごとに話し合うテーマを設定し、自由にフレームワークを使って約20分の話し合いを行った。参加者には堀公俊さんの著書から抜粋したフレームワーク集が配られ、これを参考にしてフレームワークを選定し使用した。その後、近くのグループとお互いの模造紙を見せ合いながら発表した。最後は他薦自薦で全体でも3グループほどが発表し、拍手の投票でベストグループが選出され商品として書籍がプレゼントされた。

ファシリテーターのコメント

テーブル毎で行った分科会内容の共有や、各自の課題をフレームワークで解決するワークは、熱気が壇上にも伝わってきて、活発な意見が交わされている印象を受けました。ただ、全体会が始まる前に、分科会が分かれるようにテーブルに座っていただくことに手間取り、開始時間が遅れた事で参加者の皆さんにストレスを与えてしまった事は反省です。最終発表の3グループは、それぞれに特色のある発表だったので、今後もFAJ会員・非会員の垣根を超えた入り交じりの機会を設けていき、個々人のファシリテーションスキルの向上につながるような活動を続けていきたいと思いました。(奥田)

参加者のみなさんが思ったより良い感じでワークに入っていただけたのが印象的でした。しかし、全体会という大人数が一堂に会する場としてはやや準備不足があり、小グループの作り方や、分科会MFのアドバイスタイムなど、プログラム進行にいくつかの反省点がありました。全体的には、早速フレームワーク使って議論しているグループが多く、イベントの意義を感じました。(角野)

記録者所感

分科会の振り返りの時間はかなり短く感じられた。自分の参加していない分科会の様子も知ることができてよかった。グループはFAJ会員3人、非会員1人で、20分のグループワークでは非会員の方の職場の悩みをテーマに改善案を自由に書いていった。短い時間だったが異業種の人とディスカッションする体験を喜んでいただけてよかったと思う。全体発表はどれも面白く、時間があれば他のグループの発表も聞きたいと思った。

お問い合わせ先

FAJ関西支部イベント実行委員会 <kansai-event@faj.or.jp>
※回答までに多少のお時間をいただく場合がございます。ご了承ください。