2016年8月6日 (土)18:20~21:40
西宮市民会館
「世界がもし100人の村だったら」X「貿易ゲーム」
〜世界の多様性と貧困の格差を体験的に学ぼう〜
L&Pテーマ
エガワ
エガワ、マダム
どなたでもOK
○オープニング
開催動機:やって見たかった!
グラウンドルール:真剣だけど深刻はなし!
ゴール:格差を体感しそのシステムを考え村人の一人として何ができるのかを
考える
○アイスブレイク
壁に世界白地図を書いておき、付箋に行ったことのある国を書いて貼っていく
(狙い:私たちの行っている国はほぼ北半球に集中していることを見える化)
○ペアトーク
「今まで行ったことのある国でした、見た、聞いた一番すごい体験は?」
○100人村クイズ(シュミレーション1)
世界の人口は今日で何人?、1970年の人口は?、2050年の人口は?、2100年の
人口は?ダイアローグ「このように人口が増え続けることによってどういうこと
が起こってきますか?」
○シュミレーション2
「役割カードの国を見て大陸毎に分かれてみよう」
各大陸に分かれたまま、ダイアローグ「途上国の人口はなぜ増えるのか?」
各チームのシェア後、インプット「人口増加ループ、貧しさは人口爆発の結果」
○貿易ゲーム
○休憩
○所得の再分配
役割カードのマークごとに分かれるとそれが、富裕層、中間層1、中間層2、
中間層3、貧困層(各階層20%)に分かれるようになっている。
全体の所得の74%を富裕層が得ていることを体験するため、予め所得の分配
比率で分けておいたビスケットを各グループに配ることで格差を見える化
○ロールプレイ 村会議
「今から各層ごとに、一番貧しい層を救うための方法を考えてください」という
テーマで議論。各チームのシェアから各層のロールプレイで各層の心情を見える
化。
○ダイアローグ
「システムのレバレッジポイントは?(注:レバレッジポイントは最小の力で
最大の効果が得られるところ)」
○クロージング
感じたこと、思ったことのシェア
ファシリテーター(チーム) [2] 名 + 参加者 [18] 名
参加者内の会員 [18] 名+非会員 [2] 名
●世界の格差問題にこんなにもざっくばらんかつ真剣に取り組んだのは初めてでした。こういう話をするときはどうしても深刻になって、このままではダメだ、ダメだ、というような後ろ向きなのに表面的なことだけ言って終わりがちです。
今回のワークでは考えをまとめるところまでいきませんでしたが、富裕層、貧困層の両方の立場をロールプレイングすることで、実感がこもりました。与えられた役割に沿って、普段の自分では発言しないようなことまで言っていたので、ビックリしました。
●今の自分の立ち居ちから、どんどん大きく広がっていき、世界中のことを考えると今の私の心配事やなやみなど生死にかかわることではない、贅沢な悩みなんだと感じることができました。でも、すぐに実生活で自分中心な考えに戻っていきます。
産まれた場所で人間の人生がほぼ決まってしまうのか?!これが、頭脳があるといわれる人間が作り出した世界!?仕方がないと諦めるのはやりきれない気持ちにになりました。何だかんだ、スッキリしません。
●100人の村ゲームでは最下層の立場になりましたが、まず発言権がないが他の層の情報だけ得られるという環境を前提に疑似体験しました。
一番感じたのは、最下層である我々の救済がテーマなのに、だれも我々の意見を聞こうともせず(聞けないルールのため)それぞれの立場の言い分を言い合っておりました。
それを聞いていてわかっていても非常に疎外感を感じました。また持てる者が我々に対する関心もないことも含めて嫉妬心が湧いてきて、怒りに変わってきました。
最後に富の再分配について議論できましたが、非常に難しいテーマですが、時間がない中このあたりまで議論できたのは良かったと思います。
●100人の村について私は本読んでないので判りませんが、オリジナル開発者の意図・狙いとする気付きを一昨日のワーク参加者が体感できたのかどうか?
一昨日のワークをもって、「100人の村」が判った!と自分が思ってよいのかどうか?留保しています。
■短い時間で格差の外的システムを考え、内的システムを体感するというプログラム構成が効力を発揮し、深い内省が得られ、「難しい問題だよね」というところだけではなく、さらに考えを深めたいという声が出てきたのは想定外の反応で嬉しかった。
DEARの書籍の中のワークは再現性があることを狙いゲーム化されたものだが、それで、「難しかった」以上の気づきを促す自信がなかったため、ロールプレイを入れた。ロールプレイを体験していただいたことから、深い内省を導きだすことができたが、再現性という意味では低いプログラムになったように思う。
■格差がある状態の思考システムを、マダムが村会議でうまく引き出していた。格差があるから改善しようとしても改善できない原因の一端を垣間見れたと思う。あそこは確かに再現性はないかも知れない。
ただそれが見れたからには次の"じゃあどうしよう"ってとこに持っていけるのだろう。今回は時間がなく出来なかったが、改善までの話もできそうなので有意義なワークだと感じる。
ワークの目的の1つである"格差の一端を疑似体験"でき良い所だと思う。と同時に今回はリアルな話を入れなかったので現実とあまりリンクしていない気がしている。リンクさせなくてもプログラムはあるのでワークはできてしまうのだが、そこが少し悩みどころである。