2018年度日本ファシリテーション協会関西支部イベント報告関西支部

【実施概要】

日時:2019年2月9日(土) 第1部 10:00~18:00、第2部 18:30~20:00

場所:大阪私学会館 大阪市都島区網島町6-20 4階講堂

テーマ: 私たちは組織にどう関わるか? ~成果も人も大切にする「ティール組織」の理論と実践から学ぶ!~

参加費:第1部 会員 2,500円、非会員 3,000円 第2部(軽飲食費含む)1,500円

参加者数:参加総数127名(受益者117名(会員84名、一般33名)、従業者10名)

【今回のイベントの目的・ターゲット・ゴール】

■目的

「メンバーひとりひとりがイキイキとしていて関係性がよい組織・チームをつくるために、自分は何ができるのか、明日から何をするのか」次世代型組織づくりの理論・事例からの新たなインスピレーションや、よりよい組織・チームづくりを志向する参加者同士の対話を通して、深く考える

■ターゲット

組織・チームづくりや、組織・チームと人に関わることに関し、前向きな変化を起こしたいと望んでいる人
(主として想定しているのは、組織・チームのミドルリーダー)

■ゴール(参加者に何を持ち帰ってほしいか)

それぞれの立場で、組織・チームのメンバーのイキイキ度向上、関係性向上に向けたファシリテーションやその他取り組みを実践するための、下記のような気づき、学びを得てほしい

  • 何を知っておくべきか
  • どのような心構えで臨むべきか
  • どんなやり方が有効か、また危険なのか

【プログラム概要】

時間 内容
第1部
10:00~10:10 オープニング
10:10~14:00 150人で行うアクティブ・ブック・ダイアローグ
《ご協力》竹ノ内壮太郎さん(アクティブ・ブック・ダイアローグ開発者)と仲間たち
(12:30~13:30は昼食休憩)
14:00~18:00 「ティール組織」の理論と実践事例を聞き、それを踏まえた対話をする時間
《話題提供》吉原史郎さん ほか
《メインファシリテーター》水江泰資さん、竹本記子さん
第2部
18:30~19:45 更に吉原さんと語り合う場

第1部

■150人で行うアクティブ・ブック・ダイアローグ

午後の対話の場での深まりを見据えて、今回は参加者を10名~12名程度の10グループに分かれ、8冊を対象としたアクティブ・ブック・ダイアローグ(ABD)を行った。

対象図書は、以下の通り

  • フレデリック・ラルー著 「ティール組織」(2グループで実施)
  • ブライアン・J・ロバートソン著 「ホラクラシー」
  • 吉原 史郎著 「実務で掴むティール組織」(2グループで実施)
  • 新居 佳英 著「組織の未来はエンゲージメントで決まる」
  • 仲山 進也 著 「組織にいながら自由に働く」
  • ダイアナ・ホイットニー 著 「なぜあのリーダーの職場は明るいのか」
  • 倉貫 義人 著 「管理ゼロで成果があがる」
  • 西村 佳哲 著 「かかわりかたの学び方」

また、著者の一人である倉貫 義人さんも、当日イベントに参加いただき、自著に対して行われているABDを見て、それに対してコメントするという場面もあった。

■「ティール組織」の理論と実践事例を聞き、それを踏まえた対話をする時間

ゲストの吉原史郎さんより、 自身のこれまでの経験談や、それを踏まえて今取り組んでいること、関心を持っていることなどについての話とともに、ティール組織の基本的な内容についてのレクチャーを行った。

その後、参加者よりこれまでの内容を踏まえ「今、話をしてみたいこと」をテーマアップし、それに関心を持つ参加者が集まって対話を行った。様々な視点から10個を超えるテーマが挙げられ、その後の対話も大いに盛り上がりを見せた。

第2部

■更に吉原さんと語り合う場

午後の対話をより深める人や、また別の方々と語り合うなど、参加者それぞれで様々な過ごし方をしていた。

また、第2部前の時間に参加者より募集した、吉原さんへの質問をもとに、参加者との対話も行われた。

【振り返り】

■ABD担当者(竹ノ内壮太郎氏)振り返りコメント

10チーム、8冊の同時並行のABDという規模と本の多様性両面から、チャレンジな試みであったが、16名のファシリテーター(うち14名はABD協会認定ファシリテーター)の分担協力により、ほぼスムーズに実施することができた。また、相互に他のチームに別れて訪問し、内容と気づきの共有を行うことで、14時以降のプログラムのための、前提情報のインプットが一定程度行うことができたと考えられる。

■話題提供者(吉原史郎氏)振り返りコメント

事前にABDがあり、場が温まっていたように感じました。ティール組織は、心と頭の循環が高い特徴があることをお伝えできたと思います。心の循環ワークについて、深掘りするご質問もいただき、良かったです。ティール組織の前段階である、プレティールについても皆さんにイメージを持ってもらえたかと感じています

■第2部MF(片岡一郎)振り返りコメント

同会場での吉原さんや竹ノ内さん(ABDチーム)との交流の場とするため、会場変更の合間に質問事項を付せんに書き出してもらい、タイミングを見て、質問に答える形を取りました。

1部から2部へのつなぎが上手くいった(告知タイムで盛り上がった)ので、特に担当としては大きな仕掛けは考えず、時間管理と飲食物の偏りとメンバー交流への促進のための案内に注力しました。

各所での写真撮影や吉原さんの著書へのサイン会など、予想していた以上に参加者同士の交流が深まったように思います。

■イベント実行委員振り返り

今回は、我々自身が「ティール組織」を体感することを目指して、あえて実行委員長を決めないチーム運営にチャレンジした。

短い準備期間、少人数の実行委員の上に、開催2週間前での会場変更と大変な状況の中、無事イベントを終えるに至れたことは、良かったと思うが、イベントまでの過程においてはいくつかの問題も発生した。

これらのプロセスの中で、メンバーそれぞれが(今回のイベントテーマである)チームづくりについて、気づきや学びを得ることができた。

<気づき、学びの一例>

  • どんな思いを持ってイベント実行委員に参画しているのか、互いの価値観や考えをもっと深く理解しあう必要があった。
  • フラットな運営といえども、各役割範囲の明確化、誰の役割にもあてはまらないタスクが生じた際の対処方針をあらかじめ決めておく等、もっと踏み込んだルール決めが必要であった。

■イベント実行委員(50音順)

イチロー、カルロス、sallyちゃん、たーじん、のまみな、まりね、みっちー、ゆたやん、りっちゃん