第39回 その2 :2007年2月10日 楽しく開発☆お土産工房!〜現場で使えるアイスブレークでのファシリテーション〜関西支部

第39回関西地区研究会議事録 その2

日時:2007年2月10日(土)13:00〜17:00

■ 場所: TSB(トータルサポートブレインズ)

■ 参加者: 約 25名

■ 担当:田村・谷口(裕)

■ テーマ:「楽しく開発☆お土産工房!

  〜現場で使えるアイスブレークでのファシリテーション〜」

■ねらい

定例会に参加したけど、現場では使い切れてないなぁ。

せっかくいいお持ち帰りがあったけど、実際に現場では

どうしたらいいの?そんなことを感じた経験があるかと思います。

実際「知っていること」と「できること」の間では大きな溝があります。

今回の「お土産工房」ではその溝をうめ、理論と体験から実践へと

わたる架け橋 として実践的で現場で生かせるお土産そのものを

みなさんに作ってもらうことを目的としてワークを組み立てました。

■全体の流れ

【1】アイスブレーク:

 1)カード自己紹介

 2)30秒自慢話

 3)デートゲーム

 4)チームわけ

【2】アイスブレークについて

【3】お土産工房〜アイスブレークづくりの材料だし

 Step1〜アイスブレークしている場とは?

 Step2〜アイスブレークしている場に共通の要素とは?

【4】お土産工房〜アイスブレークづくり

【5】ふりかえり

■中身概要

【1】アイスブレーク

1)カード自己紹介

 「ファシリテーション」「目標」「家族」「ボランティア」「上司」などのカードを

 ランダムに引いて、それに基づいた自己紹介を即興でしてもらいました。

 即興の中にさまざまな個性が垣間見えました。

2)60秒自慢話

 2人でペアになって60秒間の自慢話を交代でしあう。ちょうど熱くなって

 きたところでとまるのでちょっともやもやあり。その後、ペアを交代して

 さらに自慢話。だんだん滑らかになっていく様子が見られました。

3)デートゲーム

 用意したシートの表プロフィールを書き、裏に月〜金までそれぞれ一人

 ずつアポイントを取ってプロフィールに基づいてペアで自己紹介をしました。

4)チームわけ

 「まずはリーダーシップをとる」VS「まずはついていく」

 「思ったことを直球勝負で主張」VS「ちょっと冷静になってから言う」

 で2つの軸で4つに区切りました。その後、それぞれのブロックが均等に

 チームに入るようにグループわけをしました。

【2】アイスブレークミニ講義

  アイスブレークに関する説明を資料にそってしました。

【3】お土産工房 アイスブレークの材料だし

 ◆Step1〜アイスブレークしている場とは?

 アイスブレークの必要性、その場でブレイクしたい要素を見える化していく

 ために比較できる場での環境を【アイスブレークの必要な環境】と【それほ

 ど必要としない環境】を挙げてもらいました。以下の場などがあがりました。

【アイスブレークが必要な環境】

 ・仕事の社内会議:長期に渡り顔を合わせる。合わせてきた場

 ・セミナー、研修:初めての顔合わせ、講師と参加者という場

 ・自治会の会議:面識はあるが、あまりお互いを知らない集団

 ・商談:仕事における真剣な場、それほど面識がない相手が単体の場

 ・同窓会:ひさびさすぎて...

【アイスブレークをそれほど必要としない環境】

 ・居酒屋:仕事から離れ、ちがう別の空間。仕事場とは違う独特のルール

  が発生しやすい場

 ・家庭:親子、妻、夫などの関係

 ◆Step2〜アイスブレークするための要素とは?

 それぞれの環境について、なぜアイスブレークが不要?/必要な要因を

 あげてもらいました。

 一例として下記の項目があがりました。

 ・打ち解けていない関係 / 口先だけの話を信用できない。不信感、不安。

 ・上下関係があること(一方的な関係での)/ ルールではなく、結局は地位

  や、肩書きが気になる

 ・会社の一員として関わる時の肩書きや、看板 / 会社のマイナス面の印象

  などへの影響

 ・気を使う人、気の合わない人 / お互いの中にある構えている気持ち

 ・まったくしらない人がいること / 受け入れられるのか...どう思われているの

  かという不安

 ・モチベーションがさがっている / 問題が明確に見えず、不安に対して下向き

  になっている

 ・初めから最後まで自己開示ができていない / 自分の中にある『あきらめてし

  まっている』概念

【4】お土産工房 アイスブレークづくり

  アイスブレーク材料だしで出た要素を元にお土産(アイスブレーク)をつくりま

  した。

  以下のお土産などができました。

◇プロジェクトなどの期間の長い会議に使えるアイスブレーク

 (意識)会議に共通の目的はある。(期間)ロングスパン、月一回ほど。

 (メンバー)職場はばらばら、普段なじみがないメンバー

 (アイスブレークの目的)会議を早い段階で盛り上げるためのもの

 (要素)さりげなさ、雑談、会社以外=喫茶店等、お茶・飴、セルフにして動きを

  作る、カジュアルな服装

案1 (みんなで)ランチの後に会議スタート

案2 1回目の会合の後に(簡単なもの:負担にならないレベル)宿題を与えておく。

案3 リアルな会議以外にSNS(ソーシャルネットワーキングサイト:mixiなど)で

   コミュニケーション

◇仕事、オフィシャル系会議で実際使えるアイスブレーク

 (アイスブレークの目的)積極的な関わりの認識

案1 スケジュールをみんなで確認する。プログラムを1項目づつ声に出す。

案2 可能なら「ハイ」と全員で返事する。最後は「ありがとう」でしめる

案3 何人でするのかは、事前説明。さらに、声を出すことで参加意識の向上

    そうすることで、時間、共有、全体の仕事への意識がつく。

他にも、アクティビティでなく、プロセスでアイスブレークしていくという手法や

非常に気になるアイテムをテーブルの上に置いておき、席についた参加者が

勝手に話しはじめて打ち解けるというアイスブレークが開発されました。

【5】ふりかえり

今回のワークについて振り返りを行いました。時間がなくなってしまい、短いグ

ループ振り返りとアンケートによる全体振り返りになりました。

■担当者の感想

担当:田村の感想

実際、皆さんの前でやってみてすごく感じたのは、自分の未熟さというよりも

ファシリテーターとしての役割を理解していなかった点でした。

僕よりも経験豊富な方がたくさん見えて、正直『な、なんで?』と焦りを感じてし

いました。

(事前の想定では、経験豊富な方の大半は、クニ坊さんの方に行って、こちらに

は初めての方が多く参加すると思っていたので...)そうした中でスタート。

結果、『この場のポテンシャルをいかせないファシリテーター』になってしまいまし

た。

せっかく集まった経験豊富な方が各グループにうまくわかれていた状況をいか

せませんでした...

その時々にルール、方向性を明確にして、ゴールの再確認をすればよかった、と

思いました。

この場にいる人達のちからを活かし、引き出し、ごちゃまぜにしたひとつの形を作っ

ていければ、満足度や、得れるモノがより生きたものになったように思います。

終了後の泡会では、みなさんやさしく声をかけてくれたり、フィードバックをいただ

いたり、ふりかえりもできて、プロセスの中での改善点などよくわかりました。

本当に、今回の定例会を担当させてもらい多く感じ、学ぶことができたと思います。

みなさん、ありがとうございました。

担当:谷口(裕)の感想

ワークの詰め込みすぎで全体の時間配分が不十分になってしまい、十分なアイ

スブレーク開発の時間が取れなくなってしまったのがまずは反省点です。アイス

ブレークは4つも必要なく、さらにアイスブレークの説明も不要だったのでは?

と個人的に感じました。(これらは両方とも、最後には長すぎて参加者さんたちが

若干だれてしまっていました。)参加者さんがいちばん盛り上がっていたアイスブ

レーク開発に、メリハリをつけて十分に時間を割いていればもっと盛り上がってい

たかと思います。また、ファシリテーターの連携にも不備があり、指示が十分で

なかった場面も見られました。全体を通してファシリテーター側のチームビルディン

グに若干の問題があった気がします。今後は、上記の点に注意をしてワークの組み

立ていきたいと思います。

このようなつたない進行の中、暖かくワークを進めてくださった方々、本当にありが

とうございました。

  

        現場で生かせるお土産をみなさんで作りましょう。        自慢話に花が咲き・・・

  

           アイスブレークが必要な環境とは? 不必要な環境とは?