第64回 その2:2009年5月9日 困ったチャンって何よ!?〜人はなぜ「困ったチャン」になるのでしょう?〜関西支部

 

第64 回関西支部定例会報告 その2


日 時 2009年5月9日(土) 12:30〜17:00
場 所 兵庫県中央労働センター301会議室
ファシリテーター おおひがしさん、西さん、森田さん、芳本さん、雜賀さん、薮田さん
ねらい

日頃の話し合いによく登場する「困ったチャン」
人はなぜ「困ったチャン」になるのでしょう?
参加者の経験を総動員して「困ったチャン」への理解を深める

内 容

1.アイスブレイク

(1)あなたの身近な困ったチャンを思い出す

日常接している「困ったチャン」について「どんな場面で」「どんなふうに困っているのか」を 思い出しA4用紙に書いてもらう。

4〜5人ずつ似た者同士でグループを分け。着席。

(2)困っているコトの共有

参加者が自分の書いた「困ったチャン」にどのように困っているのか 具体的に話をする。自己紹介も行う。

2.模擬体験 「困ったチャン」になって困らせてみる。

(1)シナリオづくり

困ったチャンをさらに深く理解するため、グループごとでひとつ事例を決定。 「困ったチャン役(一人または複数)」「まわりで困らされている人」場の設定で 必要であれば「ファシリテーター」をきめてもらいシナリオを作成。

(2)演じる・観察する

2グループ一組で「演じるグループ」「観察するグループ」にわかれさきほど 作ったシナリオに沿って、約7〜10分間で困ったチャンのいる場を再現した。

(3)感じたことを記録する

  • 演じるグループ

    困ったチャンを演じた人、まわりの人それぞれに「今の気持ち」を 準備しておいた「ふり返りシート<困ったチャン演技者用>」、 「ふり返りシート<ファシリテーター、メンバー用>」に書いてもらい 気づきを文字化。

  • 観察グループ

    目の前で行われたことを見て感じたことを準備しておいた 「ふり返りシート<観察者用>」に書いてもらい気づきを文字化。

(4)困ったチャンをやっている側、みていた側の気づきの共有

2グループずつ輪になり、「ふり返りシート」をもとに演じた人、 まわりの人役だった人の気づきを場で共有してもらう。観察した人には 目の前でくりひろげた「困ったチャンとその周囲の人」の発言の様子、 態度を観察して何を感じたのか、何が見ていたのかを場で共有してもらう。

3. 全体でふりかえる

それぞれのグループでどのようなふり返りが行われたのか 演技者や観察者それぞれの立場から気づきや感想を語ってもらった。

4. プログラムについてのふり返り

各自、A4用紙に、今回のプログラムについて「満足度(10点満点)」 「良かった点」「もっとこうすれば(改善点)」について記入してもらい グループでシェアした。

参加者の声

<印象>

  • 自分自身が思う困ったチャンを演じると困ったチャンの気持ちが わかるようになった気がした(わかるようになった)。
  • やってみないと相手の気持ちにはなれないもんだと気付いた
  • 周りの人の気持ちも疑似体験できた
  • 困ったチャンとは「何かを否定している」という気付き
  • 困ったチャンのバリエーションを知ることができた
  • 困ったチャン=悪ではなく、困ったチャンには困ったチャンなりの そうなっていくプロセスがある

<プロセス>

  • シナリオを作ることにより困ったチャンにかかわる「細かい点」まで 考えることができてよかった
  • 観察することで「実際見えていることと」「意図してやっていること」の 違いが見えた
  • どんな困ったチャンにしても場の進め方次第 ファシリテーションの重要性を感じた

<残課題>

  • 演技の良し悪しで気付きの深さが変わる懸念がある
  • もっと長い時間演じてもよかったのでは?
    さらに数回ロールプレイをやりたい
  • グループによっては「困ったチャンを演じる」というより「困った状況」になってのでは?
  • プログラムの説明に工夫が欲しかった(時間配分・ゴールの設定など)
  • 「困ったチャン対策」というワークも期待
    どうすればよかったのか深掘りワーク時間も欲しい

<その他>

  • ファシリテーターありきの会議を前提にしないこともアリだと思った(世の中普通はそうなのだから)