第87回関西支部定例会報告
日 時: |
2011年6月11日(土)13:00〜16:30 |
場 所: |
西宮市民会館 (アミティホール) |
ファシリテーター: |
西 修さん、山田真司さん、高橋桐子さん |
テーマ |
ファシリテーションってなに? |
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ねらい |
実際にワークショップを行い、しっかりと振り返ることで、「場をつくる」とは何かを考える。ファシリテーターにとって重要な観察者の視点を学ぶ。 |
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内 容 |
1.オリエンテーション
- チェックイン 一人ひとこと
- テーマの解説〜進行説明
- ファシリテーションに関する経験と本日のやる気を軸にして輪を作りグループ分け(7人×3)
2.セッション1
①テーマを決める話し合いとその観察
- 観察者とそれ以外に別れ、観察者以外で話し合う。
- 日頃の話し合いやコミュニケーションに関して抱えている「悩み」「困ったこと」の中から後半の話し合いのためのテーマをひとつ決定する。
- 模造紙、ポストイットなどは自由に使ってよい。進め方も自由。
- 各グループから3人の観察者を選ぶ(観察者A=2人 観察者B=1人)
観察者A...話し合いを進めた良い発言や態度を記録する
観察者B...テーブルを離れて観察し、場を変化させたものを見つける
②ふりかえり
- 参加者が各自、話し合いの様子を「ふりかえりシート」に記入
- まず参加者が各自のふり返りを発表し、次に観察者からの報告を聞く。
- グループ内で質疑や意見交換を行って、ふりかえりを深める。
【休 憩】
3.セッション2
①解決策を考える話し合いとその観察
- セッション1で出されたテーマについてグループで解決策を考える。
- セッション1と同様に3人の観察者を置いて話し合いを観察する。(人は入れ替える)
②ふりかえり
4.全体のまとめとふりかえり
- まず各自が二つのセッションをふり返り、感じたことをシートに記入
- 各グループ内でふりかえりを発表し、意見交換してふりかえりを深める
5.エンディング
■MFの振り返り:
- 概ね4時間を使うことが出来たのでゆったりとした進行ができた。
- 総じて観察の難しさと大切さについては感じてもらえたようだ。
- グループごとのカラーがはっきり出ていたので、グループ間でのふりかえりの共有ができるともっとおもしろかったかもしれない。
- このプログラムを既に何度か経験している方もいたが、明らかに見えているものの情報量が増えており、トレーニングプログラムとしても有用であることがわかった。
■参加者コメント:
※気づいたこと...
- 「外」から客観的に観ることがどれほど大切なことかわかりました(多数意見)
- 「結論に自分の意見が入っている」が、「積極的同意」と「Noではないので(消極的同意)」のふたつがありうることを気づいた。
- 討議メンバーが自分と似ている問題意識を持っているのを知り、嬉しかった(複数)
- 自分から話したり、動くことが少ないことが、自分に足らないこととして気づいた。
- 大きな紙に書くことで、意識を集中し、問題点を共有しやすい。
- 流れを変えたり、参加を促すために、会話のペースを遅らせるのもある。
- 人には皆、何かしらの"癖"がある。
- 笑いは場を良くする。
- 観察者Bの役割が思った以上に疲労する。
- 役割分担や舞台設定を明確化することで、議論の進み方は違う。
※学んだこと(嬉しかったこと、足らなかったことなど)
- 人に率直にフィードバックをする/されるのは、ものすごく難しい。
- 大きな流れを意識しながら、議論することは大切だと思った。
- 会議の目標と、その会議の中での自分の目標を立てること。
- 見たこと、聴いたことを、"そのまま"メモすること。
- 討議中、「わからないこと」は率直に聴けば良いことを学んだ。
- 相手に話しかける際には、まず相手の名前を呼んで、が高(好)評価でした。
- 笑顔がそれなりに出来ていたので、嬉しかった(複数)
- 討議場面に、ファシリテータの存在の有無の差を学んだ。
- 笑顔や、ゼスチャー、アイコンタクト等の大切さを学んだ(複数)
- 聴いている時の表情までフィードバックされた。
※次からこうしようと思ったこと...
- 普段の表情に気を付ける。
- 不安になっても、しゃべり続けない。
- 会議でイニシアティブをとる機会を増やそうと思います。
- 自社の会議でも大きな紙(ボード)を使い、まとめます。
- 発言者だけではなく、発言していない人も観察します。
- 会議の最初に場づくりをすることが大事で、この部分を工夫していきたい(複数)
「ビデふり(ビデオでふりかえり)」
「ファシリテーションってなあに?」で撮影した映像を使ってふりかえりを行った。
1.チェックイン 自己紹介
2.観察と共有
1.観察
- 全員が観察者Bの立場でビデオを見ながら、映像から読み取れるものを各自ポストイットに記録する。
2.共有
- 時系列に沿ってポストイットを整理し、何が起こったのか各自が見たものを共有する。
- 実際にその話し合いに参加したメンバーに確認し、現場で起こっていたこととのすりあわせを行う。
3.再度観察と確認
4.チェックアウト ひとりひとこと
■MFの振り返り:
- 液晶プロジェクターの明るさ不足で、表情まで読み取るのが難しかったのは残念だった。
- ビデふりにより、さらに深く場を観るトレーニングができるとあらためて感じた。
- プログラムの完成度も高まってきたので、「ファシリテーションってなあに?」とセットにして終日のプログラムなどで活用してみたい。
■参加者コメント:
- 観ることって、面白い! 自分を(もっと)観てみたい(さかなが)
- 普段見ることが出来ない自分と場を観察して、新しい発見がありました(ひろこ)
- (討議者として)不満ではなかったのに、外から見れば討議全体のパワーが感じられなかったことに気付いたことが驚きであった(つっきー)
- 当日(観察者A)+ビデふり=ベストの選択?(わか)
- なかなか気づかない部分を、皆さんの力を借りて見えたのは良かった(モリタ)
- 全体をぼわぁ〜と観ながら、時々気づいた時焦点化。特に表情。(げん)