第92回 2011年11月12日 その2 :「ファシグラ入門 みんなでファシリテーショングラフィックスを使ってみよう!」関西支部

日時:2011年11月12日(土)13:00〜16:45

場所:神戸市立地域人材支援センター1F多目的室(1-1)

テーマ:「ファシグラ入門 みんなでファシリテーショングラフィックスを使っ
てみよう!」

担当Fチーム:FAJ関西支部会員 竹ノ内(そ) 吉池(ゆ) 新城(れ) 藤
井(さ) 藤原(あ)

ワーク参加人数:テーマ選択者26名+Fチーム5名=合計31名

概要:

□事前準備

チームメンバーの公募を行い、5人のFチームが、例会一月前に結成される。計
4回のミーティングならびに、フェイスブック上の非公開グループをフルに活用
し準備をすすめた。全体コンセプトから、細部の内容・役割まで、発散と収束を
くりかえしつつ、丁寧にダイアローグしつつ、ワークのプログラムデザインを行
った。

1.ワークの目的
ワーク対象をファシグラ初心者とし、参加者がファシグラを日々の活動に活かし、
自らの現場でミーティングを楽しく生産性の高い場にできるようになることを目
指す。

2.ワーク作成方針
・わかりやすく、無理がなく、流れのあるもの
・ファシリテーションとグラフィックの連動
・Fチームの息のあったチームワーク
・柔らかく暖かいファシグラ

3.ワークでのエチケット
・手上げによるゆるやかな時間管理
・場から聞こえる声に耳をすます、80%傾聴
・議論の見える化にチャレンジし、自信を持ってのびのび描いてみよう!

4.全体プログラム
オープニング→各グループの関係性深める→ファシグラ基礎実習→ファシグラ実
践応用
→グループ・全体ふりかえり→クロージング 合計3時間40分で

□オープニング

スタッフ自己紹介のあと、用意したビジュアルな資料で、プログラム全体の流れ、
ワークを進める上でのエチケットを説明する。次ぎに、ファシグラ(ファシリ
テーショングラフィックス)という言葉の説明、目指す会議のあり方を実例に即
して少しのべる。

そのあと、ファシグラ度という事前設定した評価基準で、各自自分の点数をつけ
てみる。それでラウンドアップを行った上で、となりの人とバズセッション。4
名ほどの人に自分のつけた点数の根拠と、ファシグラの経験を聞いてみる。F
チームにとって、ファシグラレベルを聞くことができるのと、同じレベル同士が
少し話すことで、安心感高まったかと思う。次に1−7の数字をファシグラ度の
低い人から順番に唱えてもらって、ある程度スキルバランスのとれたグループ分
けを行った。

□各グループの関係性を深める

まず、島に別れた各グループで、チェックインを行った。目的としては、相手の
話に素直に耳を傾けること。感じたことと気になったことをチームで話して合っ
てもらう、順馬を決めないことで次に何を話すのかを考えることをさせないこと
や、評価を入れないことで相手の話しにジャッジメントをいれないようにした。

つぎに、2人一組になってもらって、マンダラ逆卍展開を使ったインタビュー
ゲームを行った。お互いのことを聞きあって、A3の紙にファシグラをしつつ、理
解を深めた。最後に、グループ内サイレントシェアで、ききたいなという気持ち
をはぐくませることをおこなった。

□ファシグラ基礎実習

プロッキーの使い方、書体、色づかい、マークの使い方、記録要目(テーマ・日
時・場所・出席者)を書くことを、模造紙にデモしつつ説明する。

実際に模造紙に慣れてもらうために、チームごとに、言葉のしりとりを行う。
マークを書く→単語→矢印というのを、ひとりずつ、3色のプロッキーを使って
書いて、出来上がったら、バトンを渡すように次ぎの人に渡していく。最多の
チームに、ちょっとしたお菓子の景品を出す。

次ぎに、ベーシックなイラスト10個の書き方のデモを行う。あわせて、日常的
にファシグラをするために、スケッチブックを携行し、メモをとる、あるいはビ
ジュアルなアジェンダを用意する例を説明する。対象初心者ということで、フ
レームワークには触れなかった。

□ファシグラ実践応用

「つまらない会議から面白い会議へ」というテーマで、基礎実習で学んだ書き方
を使いながら、チームで「現状把握→あるべき姿→ 改善策」の3ステップで話
し合う。各ステップでファシグラ担当者を決めて、出てきた意見を模造紙へ書き
出し、ファシグラを見ながらさらにまとめを行っていく。

どのチームでも、記録要目を書いてから話し合いをはじめる・3色のプロッキー
で色分けのルールをつくって書く・文字の書き方に気をつける、などの基本を守
りつつ、イラストを描く・意見を集約していく(線で囲んだり、矢印で結んだり、
まとめの言葉を書き出したり)など、ステップごとに工夫を重ねながら、「議論
の見える化」が進んでいった。

改善策までの話し合いを終えてから、他のチームのファシグラを見て回り、「内
容」「ファシグラ」の2つの観点で投票を行った。ここでも、最多チームには、
お菓子のプレゼント。1時間強という短時間で、自分で実践的に書いてみる経験
と、他の人が書いたものをたくさん目にする経験をしてもらった。

□グループ・全体ふりかえり

最後のワークは、グループ内でファシグラを使いながら振り返りを行いました。
グループメンバーが1日のワークで感じたこと、うまくいった事やウ〜ンな事を
ココまでのワークで学んだ描き方を駆使しながら、ファシグラに纏めていきます。

その後、全体でのふりかえりをおこないました。この段階では、ワークの部屋は
とても楽しい柔らかい雰囲気に包まれていましたのでこちらから指名することな
く、みなさまから積極的に発表して頂けました。

□クロージング

各自に、①ワークのプログラムについてプラス(良かった点)、②デルタ(改善
点要望事項)、③今の気持ち、を、それぞれ一枚の付箋書いてもらう。プラスと
デルタの付箋をそれぞれ、前に用意した二枚の模造紙に貼ってもらう。

次に会場内を自由に動いてもらい、3人の人と、感謝のお礼を述べ合ってもらっ
たうえで?今の気持ちの付箋を見せ合いながら一対一で感想を述べてもらう。最
後に、Fチームから一言ずつ、挨拶をして終了した。

□参加者よりのフィードバックの抜粋要約

+プラス(良かった点)
・ファシグラの基本、プロッキーの使い方、イラストの書き方がよくわかった
・全員でたくさんの実技体験ができたができた
・他の人の書いたファシグラを見て参考になった
・各チーム一体感のあるワークでファシリテーションについても学べた
・ファシグラのわかりやすさが実感できた
・ワーク全体にていねいなリズムが有り心地よかった

Δデルタ(改善点)
・レイアウト、フレームワークについて学びたかった
・進行の流れがもう少しスムーズだとよかった
・会場のワークごとの動線、配置をもう少し検討してほしい

□まとめ

Fチームでのワークを作っていくプロセスは、率直かつなごやかな話合いとなっ
た。また内容についての理解共有を事前に行うことができたので、当日運営につ
いても仲の良いチームワークを図ることができた。

会場設営において、十分な時間がとれず、少し準備不足となった。島と模造紙の
配置場所に改善すべき点があった。特にファシグラワークにおいては、大切な点
である。

ワークのプログラムとしては、初心者を想定し、基本に絞った結果、全員が体験
できるファシグラ実習の場があり、参加者のファシグラに対する十分な理解と活
用への意欲がを得られるものだったと思う。

レイアウト・フレームワーク等については、資料の配付等で補完し、知識の伝達
量を増やす工夫をしてもよかったと感じている。

★チームより一言★

ミーティングルームで、喫茶店で、お茶を飲みながら、ケーキを食べながらプロ
ッキーで描き、パステルで描きながら、今回の企画をみんなで考えてきました。
今回のファシグラワークが、少しでも楽しかった!参加して良かった!っと感じ
て頂ければ幸いです。 吉池(ゆ)

ファシグラの基礎を学びなおしたいという思いで参加させていただきましたが、
単に学びになっただけでなく、チームとして考えて行動していく過程 ー メン
バそれぞれの個性を強く感じながらも、ファシグラをふんだんに使いながらの打
ち合わせで「明日から使える基礎を学べるワーク」を形にしていき、皆さんに参
加いただき、フィードバックをいただくという体験 ー そのものを楽しめました。
皆さんにも、ファシグラを実践で使っていきながら、チーム活動を楽しんでいた
だければいいなと思います!  新城(れ)

当日までの打ち合わせの中で、このメンバーとなら大丈夫という安心感のもと、
ワークが出来ました。意欲的で真面目な姿勢で取り組まれる参加者の方から、逆
にたくさんの気づきを頂きました。ありがとうございました。  藤井(さ)

超楽しかったです。fajのみなさんはすでにFG能力が高すぎて、たくさん学ばせ
ていただきました。私も、もっと精進しようと思いました。素敵な機会をありが
とうございました。またやりたいです。  藤原(あ)

Fチーム内で事前準備を丁寧におこない、ストーリーを共有するなかで、安心感
とワクワク感がとっても高まっていきました。当日ファシグラ初心者の方も、積
極的に取組んでいただき、熱気ある雰囲気のなか、見やすいファシグラ作品がい
くつも出来上がったのが嬉しかったです。感謝! 竹ノ内(そ)


以上