第97回5月定例会 テーマ3 「FAJ白熱授業〜モラルジレンマによる対話型授業のすすめ〜」関西支部

第97回5月定例会 テーマ3報告

日時

平成24年5月12日(土)13:00〜16:45

場所

西宮市民会館

テーマ名

FAJ白熱授業〜モラルジレンマによる対話型授業のすすめ〜

ファシリテーター

上井 靖

 

○告知文:
ハーバード大学サンデル教授の「白熱教室」は、今でも話題となっています。
今回の例会企画は、「モラルジレンマ:道徳的な葛藤」をテーマとし、ワール
ド・カフェなどを通して、多様な価値観にふれる中で、道徳的判断力を高める授
業を体験します。白熱した場になるように、FAJらしいプログラムを考えていま
す。この体験を通して、ファシリテーションのさらなる可能性を探っていきます。
私たちの日常はジレンマだらけです。この授業を通して、みなさんのお仕事、日
常、人生での”もやもや”にきちんと向き合う中で、何らかの気付きをもたらす
ことをねらいとしています。幅広い職種の方々にぜひとも参加していただきたい
ワークショップです。

この企画は、全国各地で好評を博し、ブラッシュアップをしながら、今回で6回
目の実施となります。

○プログラム概要
[1]オープニング、自己紹介、ねらい、本日の流れの説明
[2]ワーク(I)
(1)アルメニア地震の「奇跡の生還」の話を聞いて、
賛成・反対の度合いを10段階で数値化
(2)その数値を使ってグループ分け
(3)グループで自己紹介の後、
「奇跡の生還」の話を読みながら、グループで話し合い
(4)ワールドカフェ形式で、別グループにて話し合い
(5)賛成・反対の度合いを10段階で数値化
(6)元のグループに戻り話し合い
(7)賛成・反対の度合いを10段階で数値化
[3]ワーク(II) 問い
・もやもやしていることは何?
・ここまでの気づきは?
この2つをポストイットに書き出し、
グループで共有、全体で共有
[4]振り返り
(1)「チームで問いを考えて対話する」
(2)ポストイットに「今の気分」、「本日の気づき」を書き出す

○担当者振り返り
◆まさに白熱授業でした。休憩中でも対話が泊まりません。特に、ワールド・カ
フェで、他のテーブルから戻り、土産話をシェアーしている第3ラウンドでは、
ただ白熱しているだけでなく、いろいろな視点や前提についての深い深い対話が
すすんでいたのが印象的でした。

◆途中で、「もやもやしていることは何?」「ここまでの気付きは?」の問いを
通して、振り返りをしました。この振り返りから、テーブルごとに新たなる「問
い」が生まれ、白熱した対話が進みました。ある方の感想に「熱中は一人ででき
るが、白熱は一人ではできない」「もやもやは楽しい!」「もやもやは学びが始
まる兆しである」など、対話を通して、各々のもやもやを受け入れることから、
学びが始まることを再発見しました。関西では、理科、道徳の授業をさせていた
だきました。次回は何の授業を?

○参加者コメント
・いろいろな立ち位置の自分がいることがわかった
・自分自身の考え方に気づきがあった
・本当に白熱し、休憩を忘れるほどだった


以上、報告致します。