第98回6月定例会 テーマ1「合意形成までの<過程>でもっとも大切なこと」関西支部

第98回6月定例会テーマ1報告

日時

2012年6月9日(土) 13:00〜16:45

場所

西宮市民会館

テーマ名

合意形成までの<過程>でもっとも大切なこと 〜南三陸漁業復興支援の現場から〜

ファシリテーター

徳田太郎

<告知文>
話しあいの場においては、最終的に参加者間の合意形成が必要となることが多々あります。
限られた時間の中で、質の高い、そして皆が納得できる結論に到達できるよう、
支援・促進する。そのような場をつくろうと思った時、もっとも大切にしなければならないものは何でしょうか?
本テーマでは、津波被害からの漁業復興に取り組むある地域の事例をベースに、
【合意形成のための話しあいに至るまでの<過程>において大切にしたい働きかけ】を考えます。
なお、「話しあいの場におけるファシリテーション」でも、「話しあいの場のプログラム・デザイン」でもなく、
「話しあいの場に至るまでのプロセス・デザイン」を中心に扱いますので、
具体的なスキルやテクニックを身につけるというより、
一人ひとりが自分自身の「大切にしたい姿勢」を見出すことをめざしたワークとなります。

<プログラム概要>
1.アイスブレイクで、グループ決め

2.MFからワークの流れについて説明

3.災害復興支援室の活動紹介、現地で撮影した動画を上映

4.W町で継続してボランティア活動をしている友人Aさんから、
南三陸漁業再建にむけての話し合いについて相談された「あなた」の支援とは?が「お題」
・友人Aさんからヒアリングした内容を各自が黙読し、確認。
→漁業再建への思いは様々である様子。
→コアメンバー4名が揃うのは、あなたとAさんが訪問する最終日の8月20日7時から15時しかない。
Aさんは8月16日から5日間、あなたは18日から3日間現地を訪問予定で、話し合いのお手伝いをする。

 ・以下の問いについて考え、グループで話し合い、「グループとしての結論」を見える化する。
1)訪問最終日8月20日の話し合いのゴール、タイムテーブル、参加者は?
2)今日から訪問日までに、話し合いの準備として何をする?
3)8月16日、17日の2日間、話し合いの準備としてAさんに何をお願いする?

 4)8月18日、19日の2日間、話し合いの準備としてAさんとあなたは何をする?

5.グループとしての結論を発表。

6.「合意形成までの<過程>でもっとも大切なこと」を模造紙に寄せ書き。

<担当者コメント>
復興支援の現場での活動のイメージを掴んでいただければと思い、
かなり詳細な「ケース」をお読みいただいた上でのワークとしました。
結果的に、どのような現場であっても、話しあいに至るまでのプロセスで大切なこと(基本的な姿勢)は、
それほど変わりがないということが見えてきたように思います。
つたないワークにおつきあいいただき、ありがとうございました。(徳田)

合意形成までの<過程>でもっとも大切なこと〜という、大事なステージのワークを経験し、
こういうところが一番悩み、迷い、支援してほしいと思う場なのではないか、との思いを強くしました。
思いを意志や、決意に〜という共通の言葉があちこちで見聞きされたのが印象的でした。(今岡)

<参加者コメント>
最後に「合意形成までの<過程>でもっとも大切なこと」をみんなで寄せ書きしましたが、
「問いを重ねて決意まで掘り下げる」「意志と価値観、決断」「丁寧に聴く、丁寧に整理し、見える化する」
「フィルタなしで事実や意見をつかんでおく」「当事者の思いを引き出すことと選択肢のバランス」
「当事者の納得感」「自由な発想をつぶさない」「本音を引き出すことに努力と時間をかける」
「正確な情報・事実の共有」など、たくさんのコメントを書いていただきました。

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