第98回6月定例会 テーマ3「サモアンサークルをやってみよう!?」関西支部

第98回6月定例会テーマ3報告

日時

2012年9月6日(土) 13:00〜16:45

場所

西宮市民会館

テーマ名

サモアンサークルをやってみよう!?

ファシリテーター

トムトムさん/サブF:岩城さん

参加者数

約20名

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◆告知文:

International Association of Facilitators(IAF)インド大会に参加した
FAJグローバルファシリテーション研究会(通称 G-FIT)の面々が
感銘を受けたワーク、サモアンサークル。
サモアンサークルはサモア諸島に伝わる、問題解決、いがみ合い解決の
話し合い手法。二重の円の内側では、あるときは素直な意見を出し、
あるときは相手の立場を考えながら心に浮かんだ答えを場になげ、
お互いの関係を見つけていきます
。外側では、話し合いを眺めながら立ち位置を変えてみると、
問題の全体像が浮かび上がってきます。
G-FITがIAFインド大会報告会、東京支部定例会で大絶賛だったワークを
関西支部定例会でも実施します。
今回はとことんサモアンサークルをやってみよう!

◆プログラム概要:

1.アイスブレイク「絵はがきを使った自己紹介」
・絵はがきを並べ、「組織におけるチームワークを良くする為に重要だと思うもの」
のイメージに当てはまる絵はがきを選んでもらう。
・グループ内で以下の項目をお互いに紹介しあう。
お名前/活動されている場所/その絵はがきを選んだ理由

2.サモアンサークルの説明
・サモアンサークルの定義・実施方法を解説。
実施方法
○ 参加者は二重円になり、内側の円では中心に向かって座席を配置する。
○ 内側の各席はテーマを話す際の観点を表す。たとえば4席を配置し、
それぞれ仕組みと組織構造、風土、関係性、個人を表す。
○ 内側の席に座った参加者のみで話し合いを進める。
○ 外側にいる参加者は観察者となり、自分が重要だと思う観点の近くに立って
内側の参加者の話を聞く。重要だと思う観点が変わったら都度移動する。
○ 内側の参加者は自由に外側へ離脱できる。
○ 外側の参加者は自分の意見を話したくなったら、席に座っている内側の参加者の肩を叩き、交代する。
○ ファシリテーターは話し合いの進展に合わせて問いを提供し、参加者は問いに従って話し合いを進める。

3.サモアンサークル1回目
・「組織内のチームワークを良くする為には何が重要か?」というテーマで、
「個人」、「関係性」、「風土」、「仕組みと組織構造」の観点でサモアンサークルを実施し話し合った。
20分毎に以下の様に問いを変え、その問いについて話し合ってもらった。
問い1:何故それが重要だと思いますか?
問い2:ご自身が重要だと思う観点が力を発揮するためには他の観点からどのような貢献が必要でしょうか?
問い3:ご自身が重要だと思う観点から他の観点へはどのような貢献ができるでしょうか?

4.サモアンサークル1回目の振り返り
・振り返りシートを使っての内省
・グループ内での気付きのシェア
・グループ内での気づきを全体で発表
・質疑応答

5.サモアンサークル2回目
・参加者からサモアンサークルを実施したいテーマと話したい観点を募った。
・テーマを「仕事を選ぶ理由について」、観点を
「ワークライフバランス、お金、やりがい、地位、安定性」としてサモアンサークルを実施した。
・問いは1回目と同様。各問い15分毎で話しあっていただいた。

6.サモアンサークル2回目の振り返り
・振り返りシートを使っての内省
・グループ内での気づきのシェア
・グループ内での気づきを全体で発表
・質疑応答

7.グローバルファシリテーション研究会(G-FIT)についての紹介

◆参加者のコメント(参加者アンケートより)

・まったく新しいワークショップの方法であり興味深いものでした。
・相手の価値観が分かり、何で重要視しているか触れることが出来た。
・全員参加型でとてもほのぼのした場作りが出来た。(もちろんFAJ会員でやったから)
・初めてやったので新鮮でした。発言市内人も「そこに立つ」事で意思表示をしなければいけないので、
発言することに慣れていない人にも効果的だと思いました。
・一つの意見や考えにこだわらなくて良いので学生へのグループワークに使って見たいと思います。
・対立する組織内で行ってみたい。
・どこかで使います、絶対に!
・最初のテーマでは皆で決めた内容ではなく、今ひとつもやっとした気分でしたが
次の仕事を選ぶ理由について自分の考えもいえたのですっきりしました。
・時間配分も介入も良かったと思う。いつもは時間が短すぎるから。
・楽しかったが深まりが感じられなかった。
・どうやってこのワークを効果的に使うかのイメージがわかない。
・ルールがないのがルールということもあるが、最低限の枠みたいなものが必要だと思った。
内側に入らなかった人は結局一言も話さないままワークが終わった。これで良かったのか。
・まだ使い方の研究中という前提でしたので、皆で改善点の話ができた点が良かったです。
・メリット・デメリット、作った人の意図がわかればもっと理解できたと思います。
・参加者の目的とテーマが合致すれば個人の気づきを深めおもしろいワークになると思う。
・G-Fitの紹介の際の岩城さんのIAFメンバーとの交流のメリットの説明がとても良かったです。

◆担当者振り返り:

これまでに実施したサモアンサークル紹介ワークと異なり、
サモアンサークルのみを重点的に実施したことで、
サモアンサークル自体の効果を感じてもらうことができた。

しかし、ワーク構成と各アクティビティの意図の説明が不十分であったこと、
サモアンサークル実施のポイントについて参加者の気付きに多くを任せてしまったため
実施イメージを伝えるのに時間がかかったことにより、時間が足りなくなりプログラムを組み替えた。
そこで当初予定していたサモアンサークルの使いどころについて対話で探求することができず、
「不完全燃焼」との厳しいフィードバックもいただいた。

Fとしては、各観点で出されたアイディアの関係を明らかにする為の問いの作り方、
内側の話し合いの参加者の円と外側の観察者の円との関係を作ることで
外側の観察者の参加意識を高めることなど、多くの新たな発見があった。
今後現場での実施を重ねて、改めて知見を紹介したい。

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