第173回: 2018年12月1日 (土) 九州支部12月定例会『主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を支えるファシリテーションの活用』九州支部

2018年12月 定例会レポート

日時

2018年12月1日(土)13:00~17:00

会場

久留米大学 福岡サテライト

テーマ

主体的・対話的で深い学び(アクティブラーニング)を支えるファシリテーションの活用

ファシリテーター

上井 靖(FAJ会員)

企画チーム

上井 靖、河野 梢子、鈴木 智恵子、綱 辰幸、西村 宣彦、山下 真理(全員FAJ会員)

参加者数(会員)

23名

参加者数(一般)

2名

報告作成者

河野 梢子

報告日

2018年12月11日

テーマ詳細

プログラム概要

12月は名古屋より上井さんをお迎えして、九州支部では久しぶりの教育系の定例会でした。

1. ファシリテーター自己紹介、ねらい、グランドルールについて

ねらい:「主体的・対話的で深い学び」をアクティビティやグループワーク、特に"ふり返り"を通じて体感し、これらを支えるファシリテーションの可能性について探る。
グランドルール:なし

2. グループ分け

バースデーラインを行い、5人グループをつくって、グループ内で自己紹介を行った。

3. ペン回しのアクティビティとその振り返り

「全員ができることを目指し」てペン回しのアクティビティを行った。「①心のつぶやきを見える化する(個人で模造紙に書く)」「②どうやってできるようになったの?」「③どんな教えられ方が好み?」「④どんな教え方のくせがあるの?」「⑤①~④を通しての気づきは?」という問いのもと、グループで対話を重ねながら深い振り返りを行った。

4. 「自主性」と「主体性」の違いは?を考える

「①それぞれの定義は?イメージは?」「②スマホで調べてみよう」「③どんな時に自主性を発揮しますか?」「④どんな時に主体性を発揮しますか?」「⑤①~④を通しての気づきは?」という問いにグループで取り組み、「自主性」と「主体性」の違いについて学んだ。

5. オランダの学びの場の紹介①

6. トランプゲームアクティビティとその振り返り

異文化コミュニケーション体験ゲームである「バーンガ」を行った。振り返りでは「①心のつぶやきを見える化する(個人で模造紙に書く)」「②どんな目に遭いましたか?どんな目に遭わせてしまいましたか?」「③このバーンガは、私たちにどんな気付きをもたらしたいのだろうか?」という問いに取り組み、体験を学びにした。今回のゲームは「バーンガ」のルールどおりに行われたものであり、詳細はスマホで検索すれば分かるという説明された。

7. オランダの学びの場の紹介②と布団たたきアクティビティ

システム思考、俯瞰してることなどについて説明された。俯瞰してみることは布団叩きアクティビティを通して体感した。

8. みんなの学校についての紹介

参加者コメント

・自主性と主体性の違い、正解同調圧力について印象に残った。
・自分が対象は子どもではないが、どんな人にも年齢にもあてはまり活用できる内容だった。
・人に教えることの難しさが分かった、エネルギーが必要。
・振り返りの問い立てがあり、短い時間で考え気付きを得ることができる。
・主体的に学ぶにはどのような取り組みをしたらよいのか(アクティブ・ラーニング)情報収集する。
・外から新しい人が来た時には、価値観を押し付けることなく相手を理解することに努めたい。
・人に教えるときに、人の様子を見ながらわかりやすく根気よくやっていきたい。
・時間の都合ですべての内容が聞けなかったのが残念だった。

ファシリテーターふりかえり

最初のバースデーラインでのチーム分けは、とっても和んだアイスブレイクとなりました。たくさんのグループワークに、どっぷりと浸かっていただきました。その分、振り返りがとても深いものとなり、みなさんのつぶやきなどから、私にもたくさんの気づきや学びが生まれていました。

安心安全の場は、改めて、ワークや対話を通して、お互いを尊重し合う場となってなり、参加者同士が創り上げていくものだと感じました。

この場での学びは、次なる行動に結びついていくものと実感しました。ありがとうございました。

担当者ふりかえり

今回の定例会は、上井さんをお招きするにあたって、上井さんに「自分たちは上井さんに何をリクエストするのか」を、九州に住む5人の教員でチームを作り(以下、教員G)、夏から対話を重ねて準備を進めてきました。

運営委員・アソシエイツ以外のメンバーで企画チームを編成するというのは、私にとって初めての試みでした。途中から、上井さんにもグループに加わっていただき、充実したプロセスを経験することができました。今回は教員の参加が多かったですが、教員ではない方たちにもご満足いただけたようで、とてもうれしく思います。アンケート回収率、100%でした!(河野梢子)

担当者役割として、事前の打ち合わせと当日の役割を小さな役割でもいいので、事前に決めておく必要があったと思います。良かったところは、①アクティブ・ラーニングで有名な上井さんのお話を聞けたこと、②教育のお話しを一般の方にも理解してもらえることがわかったこと、③アソシエイツ以外で教員Gとして定例会を企画できたことです。私が途中参加で理解していなかったところもあると思います。また、教員Gで何か企画したいです(^▽^)/(鈴木 智恵子)

具体的なワークに参加することで授業等の参考になりました。ワークの感想を共有することで、直接の教育現場にいない方の考え方、感想を知れたことも大きな気づきでした。(綱辰幸)

教員である私たちにとっては待ちに待った定例会だったのですが、開始前は教員でない方にどれくらい有意義なものか気になっていました。しかし、はじまってみると、教育分野だけではなく学びの場はどこにでもあることを改めて気づかされ、異なる分野の人とともに学びについて対話するとても新鮮な場になりました。あと、「みんなの学校」どこかで見たいと思うようになりました。(西村宣彦)

教員Gでメッセージをやり取りする中で、さまざまな情報や考え方を知ることができたことが大きな収穫でした。私もまた教員Gで企画したいなと思っています。(山下真里)