2021年11月13日 (土) 九州支部11月定例会 「問題」や「課題」を自分ゴト化し、ゴールと進むべき道を照らす「問い」づくり 〜ハテナソン(QFT)で創造的対話を体験する九州支部

2021年11月 定例会レポート

日時

2021年11月13日(土)13:00~17:00

会場

オンライン

テーマ

「問題」や「課題」を自分ゴト化し、ゴールと進むべき道を照らす「問い」づくり
〜ハテナソン(QFT)で創造的対話を体験する

ファシリテーター、企画チーム

【ファシリテーター】かっきー(柿原寿人)
【企画チーム】えぐちさん(江口昭宏)、かめさん(亀井直人)、かるべさん(加留部貴行)[全員FAJ会員]

参加者数

22名(うち会員20名、一般1名、おためし1名)

報告作成者

柿原寿人

報告日

2021年11月27日

テーマ詳細

プログラム概要

チェックイン(今日の期待、問いがさね)

1 テーマ設定の背景

2 仮説の提示
「関係者と共に問いを作る(創造的対話)ことで、生み出したい世界(ビジョン)が共創され、問題や課題が『自分ゴト』になるのではないか?」

3「問い」「創造的対話」の定義の確認と、「自分ゴト」感を評価する4象限の評価表の提示

 〈休 憩〉13:40-13:50

4 ハテナソン(QFT)とは?

5 ハテナソントレーニングセッション

 〈休 憩〉15:00-15:10

6 ハテナソンメインセッション

7 ふり返り 
  参加者の自分ゴト感の確認と仮説の評価

チェックアウト(ひとりひとこと)

参加者コメント

・問い作りで意見がまとまるのを感じました。
・問いによる新たな発見ができました。問いへのアプローチの仕方が特に参考になりました。
・視点の大切さが再認識できた。
・問いの様々な作り方について学べた。
・問いを繰り返すことで自分ゴトに近づいていった。
・閉じた問いを開いた問いにするだけで問いが広がること。
・問いは、内面を引き出し、人のつながりを作るものに築けたのが良かったです。
・自分コトにするために「問」が使える。
・問いをブラッシュアップする具体的な方法を知ることができてためになりました。
・問いのブラッシュアップと、その過程での自分ゴト化。
・問いをたてることは難しかったが、言語化する事をためらわず仕事に活かしたい。
・"問いは「何か」を媒介に「いろいろな人」と「共」に「楽しく」問う"
・「『問い』づくり 〜ハテナソン(QFT)で創造的対話を体験する」については、よく練られて分りやすく役に立つ点も多かった。
・後半は、「問いの焦点」が(今の自分には)重たすぎて、コンテンツに引っ張られ過ぎ、グループ内での分断も感じて、「創造的対話を体験する」ところまでいかなかった。
・手法を理解&会得するためのステップ(練習問題→メインワーク、説明を入れるタイミングなど)がわかりやすかった。

ファシリテーターふりかえり

【かっきー】
FAJの2021年ファシリテーション・サミットin Osaka で、「これから1年間、私たちファシリテーターが力を注ぎたいことや大切にしたいことは何でしょうか?」という問いが参加者に投げられました。その問いに対する答えとして生まれたサミット宣言「私たちファシリテーターは、オンラインの場と対面の場の持ち味を最大限に活かし、コロナ禍で浮き彫りになった分断と孤立の解消に力を注ぎます。」をテーマとして定例会を実施したいという思いが私の中にずっとありました。

様々なコミュニティの中で、何か問題や課題があるときに、解決のために何をしたらいいのかよく分からなかったり、そもそもやる気にならなっかったりすることはしばしばあります。そんな状況で、あるテーマに関して関係者で問いを生み出すワークをすると、問題や課題の解決の先にあるビジョンが共有できたり、問題や課題が自分ゴトになるのではと考え、このワークを企画しました。参加者のワーク中での反応やアンケート結果を見てみると、その仮説がおおよそ正しいのではと感じています(研究成果と言えるレベルではありません)。

ワークの過程で生まれた問いを、こちらが与えた視点で選択するプロセスがありました。
〈問いの視点〉  
  コロナ禍で浮き彫りになった分断と孤立を解消するために、
  ◯◯◯としてできることを見出すための問い。

この「◯◯◯として」の◯◯◯の部分を、参加者各チームで一つ決めてもらう場面で、参加者のBeing(在り方)やライフスタイルについての対話が始まり、思いがけず深い学びにつながる場面が出てきました。こちらの意図としては、チームとして問いを選択するための視点合わせのためのプロセスでしたが、問いを生み出す過程における参加者の在り方についての深い対話が各ブレイクアウトルームで始まりました。

具体的にどんな対話が行われていたのかは把握できていませんが、「ヒーローとして」「会社の社長として」「隣にいる友人として」というワードが◯◯◯の中に入った瞬間に、問いの視点そのものが、対話のテーマになったようです。

テーマをもとに問いを共に作ることで、そのテーマを自分ゴト化し、生み出したい状況を共有ビジョン化できる可能性は確かに感じました。一方で、問いを共に作ることで、参加者のテーマに関する考え方やその考え方を支えるメンタルモデルに気づいたり、それを改訂したりできる可能性も見出すことができた定例会でした。今後は、後者の可能性を深掘りするワークをデザインしてみたいと考えています。

担当者ふりかえり

【江口】
テクニカルを担当させていただきました。前日にかっきーに丁寧なリハーサルの時間を設けてもらい、自信をもって定例会に挑むことが出来ました。
リハーサルは、実際にやってみて不安を取り除くことだと改めて実感しました。
今後私生活でも生かしていきたいと思います。

【亀井】改めてFAJが実験の場だということを感じました。
「自分ごと」にする。結構簡単に口にしてますが、さて、それってどういう状態なのか?それがわからないと評価出来ないのでは?と企画を聞いたとき、最初に投げかけました。
「今は未だ無いもの」に対して仮説を立て、私たちで検証してみる。そこに新たな発見があったことを感じます。私の中では、対象に対する自分(もしくは思考するための)の「立場」を認識した時に、ぐっと対象が近づいてくる。という自説が生まれました。今後色々な場で検証してみます。