2023年7月21日 (金) 九州支部7月定例会  普段、定例会に参加しにくい人集まれ! ~対話のツールとしての絵本~九州支部

2023年7月 定例会レポート

日時

2023年 7月21日(金)21:00~22:30

会場

オンライン

テーマ

普段、定例会に参加しにくい人集まれ! ~対話のツールとしての絵本~

ファシリテーター、企画チーム

【ファシリテーター】水野(水野 雅士)[FAJ会員]

【企画チーム】たいぞう(塚本 泰造)、しげ(元田 繁喜)、水野(水野 雅士)[全員FAJ会員]

【ゲスト】佐藤 由紀枝さん(絵本専門士:在宮崎)

参加者数

19名(企画3名、ゲスト除く) *完売

報告作成者

水野雅士

報告日

2023年8月23日

テーマ詳細

プログラム概要

①枠組
「定例会に出たいけど、土曜日の午後4時間を確保するのは難しい」と思っている方がいるだろう、という仮説を立てて、例えば、仕事が終わってお子さんが寝て明日は早起きしなくていい、そんな会員の方たちでも参加しやすいよう、ゲストの方の勤務時間&育児時間も確かめて、金曜日の夜、1時間半のオンラインで試行する。

②内容
「絵本専門士」の方をゲストにお呼びして、インタビュー形式で「絵本専門士」や従事している内容、またゲスト自身に対して、参加者の皆さんにも関心のある部分を喚起することとした。その後、この対話から絵本や絵本との関り体験(読み聞かせ、子どもとの仲立ちとしての活用など)の話を通じて、「対話のツールとしての絵本」をゲスト、参加者とともに質疑を交えて考えた。

③流れ
1.チェックイン&自己紹介(BOR)
2.インスピレーショントーク
3.Q&Aタイム
4.ブレイクアウトルーム × 2
5.ゲストコメントタイム
6.チェックアウト
+ 雑談会

参加者コメント

Ⅰ ゲストのコメント(リフレクションのミーティングから)
 ・アウェーの雰囲気だろうと思っていたが、実際はそういう感じはしなかった。FAJ会員という必ずしも絵本とは親和性が強いわけでもない、そういう絵本好きではない方たちの考えも拝見でき、自身も客観的になれた。
 ・参加者の方たちの、興味、知識の差が大きいか。どこを中心とするか、トピックをどう繋げるか、そしてツールとしての使い方の活用例の提供が必要と思った。読み合いや、ブックコミュニケーション(村中李衣)を中心に話しても良かったかなと思った。
 ・やってみたいこととして、以下のことが思いついた。
   1絵本について語る場の企画(オンラインイベントとして企画中)
   2ファシリテーション的な活用事例が生まれれば収集したい(事前に相談にものりたい)

Ⅱ アンケートの記述から
Q:今回の定例会の開始日時「平日金曜日21時~」について、参加しやすさなど感想をお願いします。
・「21時より前だとバタつく」、「週末なので終わりが気にならない」などから参加しやすかったというコメントが多く、3年ぶりに定例会に参加出来たという方もいらっしゃった。一方、「20時からの方が助かる」、「一日(あるいは1週間)色々やった後での金曜夜の参加はちょっとしんどい」というコメントも見られた。


Q:自由記載欄
・ファシリテーションとの関連性を見出すのが難しかった。
・普段なかなか話す機会がない方もいらっしゃったり、時間も限られるので、グランドルールとして、話す時間をお互いに意識するような前提共有などがあってもよかったかなと思いました。
・1時間半の中でインプットと話す時間をそれなりに確保できていたので、いい時間でした。また夜間という時間にも可能性を感じました。
・FAJに入会してもうすぐ2年。保育業界の自分はどの定例会でもコンサル系企業系のみなさんの中で「へぇー!!」の連続。知らないことばかりでしたが、まさかの絵本という完全HOME状態の定例会に参加してみて、みんなが「へぇー!!」となる様子を不思議な気持ちで見ました( ´∀` )貴重な体験でした。佐藤さんからのお話も基本の見直しの良い機会となり口から出るタイトルは好きな物ばかりでたまりませんでした!!!良い機会をありがとうございます。いい夢見られそう!!
・本日は面白い、知らない世界を知ることができました。とても興味深かったです。こういう他職種の方を呼んだ定例会、とても良い企画だと思います。2回のブレイクアウトはたっぷり話ができて楽しかったです。またオンライン大歓迎です。しかしながら共有シートがわかりませんでした。
・オンラインで気軽に参加できる点、最近気になっていた絵本専門士の方のお話を聞けた点がありがたかったです。もう少しお話を聞いてみたかったので続編も期待しています!ありがとうございました。
・ゲストの佐藤由紀枝さんが素敵な方で、好い人を見つけてきたなと拍手!
・対話というテーマでの「絵本とは?」というのはすごく合点がいきました。会議を越えた普段生活しているシーンでのファシリ例を取り上げていくのも良いかと思いました。
・絵本専門士さんの話とファシリテーションとの関連性が全く無いとは言いませんが、「対話のツールとしての絵本」というだけでは、定例会でとりあげるにはあまりに薄いものでしかなかったように感じました。
・絵本というなじみの薄い分野でしたが、「読み聞かせ」の経験者のお話は勉強になりました。


*以下項目別の整理:参加者19名中、回答は16名(数字は記述の項目別カウント数(複数の項目を記述した回答もあるので16以上になることがあります)。
1 この定例会に参加した要因
・(絵本)専門士 13     ・平日夜      9    ・観察       1

2 枠組に関して
【平日夜の設定に関して】
・肯定的  9           ・否定的    2
参加しやすい  8       忘れやすい   1
抵抗感なし    1       参加しにくい  1
【21:00からの時間帯設定に関して】
・ちょうどいい  3   ・短くていい   1   ・もっと早めがいい  2
【回答理由に関して】
・枠組に関して
よい  5   早めがいい 3   4時間(いつもの定例会の時間)がいい  1
・内容に関して
話し合いができた     2   インプットがあった 1  もっと話を聞きたかった  1
ファシリテーションとの関連性が薄い   1   構成が甘い     1

3 上記の自由記述欄から 大きく以下の3点について記述があった。
【ゲストに関して】
・聞けて良かった、ためになった  4    ・素敵な方だった 1
【内容に関して】
話し合いが確保されていた 2  会議系ではなかった    1
インプットがあった      1   オンラインだった     1
対話と絵本に関連性があった   1
ファシリテーションとの関連性が薄い   2   話す時間のあり方の説明が欲しい  1
ブレイクアウトルームは自動で   1   シート共有ができなかった       1
アンケート項目に一貫性がない  1
        *また、「もっと話を聞きたかった」 1
【全体的に】
    未知の世界の体験、不思議な、貴重な体験だった   2
    他職種を呼ぶのはいい企画だ           1
    夜間設定に可能性を感じた             1
    続編を期待                       1
    勉強してほしい                                        1

●要約すると、平日夜の枠組に、興味関心が引き起こされる専門職(に従事する人)という要素が加わること、話を聞く(「訊く」も)・話しあいにまずニーズがあること、というところ。
  そもそも定例会を全てこのスタイルで、と主張するものではないので、オルタナティブのヒントとして。

ファシリテーターふりかえり

金曜日の夜という時間に約20名の方に参加いただき、この時間設定に対するニーズがあることが分かりました。
また、チャットを使うなど、短い時間でも参加者が発信・共有できる機会を設けられたのは良かったなと思います。
ブレイクアウトルーム開始前の説明などが雑だったことが反省点。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。また、ゲストの方が、自分も関心のある方を集めてオンラインで企画してみたいとあったのは嬉しい限りでした。(水野)

担当者ふりかえり

全体的には上手く出来き(ブレークアウトの対話時間をトータル30分~40分やチャット多用)、金曜日の21時からの90分は恒常的に定例会に使える時間枠と考える。時間が短いこととオンラインなのでギリギリ参加や途中参加について考慮や対策が必要と思った。「雑談会」の位置づけをどうするかも宿題と思う。  (しげ)

音声が聞こえなくなるなどパソコンの反応にヒヤヒヤでしたが、ご参加いただいたみ皆さんの協力で無事終えた感が残りました。
テクニカルとしては、共同ホストを除外できる設定がデフォルトになっていて助かりました。ブレイクアウトルームへのスムーズな移行がもっと貢献できていたら......
平日(金曜)の夜のニーズがある程度確かめられました。MFの和やかな声の進行を思い出し、アンケート記述も読みながら、そもそもオンラインではファシリテーションの要件の一つ「出会い」(ブーバー&竹内寄り?)のニーズが今奥深いところにあるのかな?とも。
 *ゲストのトークタイムの管理&教え子の成長にも感銘(私事)。  (たいぞう)

今後:
・他の支部の方たちからも第2回の期待が寄せられている。さらに勉強を重ねる。
・他の支部でも短い時間の企画をいろいろやっている。他の支部との連携も行ってみる。