2023年10月7日(土)九州支部10月定例会  対話で考える「コロナ禍を経て、かわったもの、かわらないもの。そして、私たちのこれから」 〜 ワールドカフェを、とことん楽しんでみよう〜九州支部

2023年10月 定例会レポート

日時

2023年10月7日(土)13:00〜17:00

会場

福岡市NPOボランティアセンター あすみん セミナールーム

テーマ

対話で考える「コロナ禍を経て、かわったもの、かわらないもの。そして、私たちのこれから」
〜 ワールドカフェを、とことん楽しんでみよう〜

ファシリテーター、企画チーム

【ファシリテーター】柿原寿人[FAJ会員]

【企画チーム】小長光 信、濱田 隆裕、柿原寿人[FAJ会員]

参加者数

13名(うち会員11名(従業者3名)、一般2名)

報告作成者

柿原寿人

報告日

2023年11月3日

テーマ詳細

プログラム概要

FAJ九州支部で久しく実施していなかった対面でのワールドカフェを実施しました。ただワールドカフェを体験してもらうというだけではなく、実施後に振り返りを行うことで、参加者の皆さんとの意見交換によってワールドカフェの効果を体感し、確認するというプログラムでした。


<プログラム>
1. グループ分けと自己紹介
2. ワールドカフェの簡単な説明
3. ワールドカフェ
【テーマ】
 コロナ禍の前と後で、世の中はどう変わったのでしょうか?
 私たちはどんな世界を作りたいのでしょうか?
【問い】
 《1ラウンド》コロナ禍の前と今を比較して、なくなったもの、減ったもの、現れたもの、増えたものとは?
 《2ラウンド》今、わたしたちがいるこの世界は、どう変わろうとしているのでしょうか?
 《3ラウンド》あなたは、「あなたがいる場所のこれから」に、どう関わっていきたいですか?
 《ハーベストの問い》これまでの対話を踏まえ、あなたが作りたい世界のために、あなたは何から始めますか?
4. ワールドカフェの詳しい説明
5. 今日のワールドカフェについての振り返り
6. クロージング

参加者コメント

・オンラインは手軽さがありますが、リアルは話した時の実感がいいなぁと感じました。        
・ワールドカフェの適応がどんな機会なのか疑問でしたが、最後の振り返りの説明で、かなりすっきりしました。        
・始めは自分自身のやってみたいことを考えていましたが、テーブルでの対話を通して、自分が家族にしたいことも出てきました。        
・参加者の意見が前向きでした。また新しい出会いもあり、楽しかったです。
・問いの立て方が重要であることが分かった。
・職場(民間企業)に市役所からの出向で在籍している方をお連れしました。弊社、特に我が職場が民間企業らしからぬ職場なので、2年間の出向中、役所外の様々な経験を積ませたいと思って誘ったのですが、特に10月度定例会の内容は良かったです。

ファシリテーターふりかえり

私の周辺で「ワールドカフェは飽きた」「ワールドカフェは楽しいけど、終わった後に、それで?となることが多い」という声を耳にしていました。それって、なんとなくただ形式だけワールドカフェをやってるからで、何のためのワールドカフェなのか、問いの立て方はどうあるべきなのか、主催者が理解せずにやってるからなのでは?と感じていました。

そんな想いをもとに3人の企画チームで行ったワールドカフェ。やはり問いを立てるというところが最も時間をかけたところでした。企画チームの知見はもちろんですが、香取一昭さん(ご隠居)がまとめてくださった情報も利用させていただき、プログラムを構成いたしました。

今回の参加者のうちワールドカフェに初めて参加した方は数名おられ、アンケート結果を見ると「満足度」は高く、振り返りの対話の内容からもワールドカフェの効果については、企画チームおよび参加者の皆さんともに体感いただけたのではないかと考えています。

定例会の内容の話ではないのですが、アンケート(QRコードで入力のみ。ペーパーで取らず)が4名分しか集まらなかったので、QRコードから入力してもらう時間を現場で確保することが必要かと考えています。

担当者ふりかえり

私は初学者のため、定例会冒頭の説明からグループ分けの一部を担当させて頂きました。ベテランお二人に資料等は準備して頂いたので、練習で失敗してもいいから、何か1つ、自分で考えてやってみようという話になりました。グループ分け前の、短時間でちょっとリラックスできる活動を考えたのですが、まったく思いつかず、ベテランからの励ましやZOOMでの具体的なアドバイス等により、何とか決めることができました。

当日はとても緊張しましたが、ワールドカフェで自分の中に生まれた視点にも気づくことができ、担当者として悩み、一生懸命考えたからこそ得られた、とても感慨深い感覚や達成感がありました。今後は、自分自身の活動を進めていく際に、誰かに何かを伝えることのへ責任や、ワークショップの事前準備の重要性(一連の流れがつながっているか)等の学びを活かしていきたいと思います。(はま)

僕自身にとっては、新型コロナが猛威をふるい始めたため中止となった2020年3月定例会でもワールドカフェを企画していたので、3年半越しに実現した、対面形式の定例会でのワールドカフェでした。問いづくりをしっかりやりたいという思いで企画チームに参画したので、事前のミーティングで問いを考えるステップをしっかり歩んでいけたことは良かったと思います。できれば、さらに時間をかけて、一言一句磨きたかったところですが、さすがにそこまでやる時間は取れませんでした。

顔を直接合わせながら対話する今回のワールドカフェは、オンラインと違って、ノンバーバル(非言語)コミュニケーションが濃密で、たっぷり取っていたつもりの各ラウンドの時間も、あっという間に過ぎていくのを感じました。惜しむらくは、参加者が少なかったこと。仕事の都合などでやむなく申し込みをキャンセルされた方々とは、またいつかご一緒できたらと思います。

当日は、ふりかえりのパートを担当しました。3つの問いからハーベストへと段階を踏んで思考を進めていくプロセスをワールドカフェでしっかりやったので、今回の振り返りは、経験学習のサイクルを回すセオリーから離れて、ざっくばらんに感想をシェアし合う形にしました。今回は、久しぶりの対面でのワールドカフェなので、とにかく対話をしっかり味わうことに重きを置きましたが、ニーズがあれば、「対話による集合知は、どのように形成されるのか」「ワールドカフェでの対話が深まる問いの作りかた」など、ワールドカフェを企画・進行したい人に役立つプログラムもやれたらと考えています。(おさみつ)