◆日時 :2010年8月7日(土)13:00〜17:00
◆場所 :深見ビル 地下C会議室
◆ファシリテーター:木村 航
◆担当運営委員:梅原達巳、山口 覚
◆参加者:13名
【概要】
関西支部有志というパートナーを得て企画が進められ、
「変革」を体感する道場として、7月3日(土)〜4日(日)
福岡県直方市において開催された九州支部合宿をふりかえる
内省とインフルエンスの定例会を行った。
堀 公俊さん、加留部 貴行さん、加藤 彰さんに学んだ
合宿参加者(定員制で限定的だった)と、非参加者で向きあい、
「2日間の合宿で学んだことを報告し共有する」
「ではそれを通して未来をどうつくっていくのか」
そしてまた「合宿そのもののプロセスデザインはベストだったのか」
を話しあった。
【内容】
13:30〜 自己紹介
合宿参加者(「変革」体験者)(出身地と、合宿の印象をひとこと)。
合宿非参加者(合宿をこれから共有する者)(出身地と、期待をひとこと)。
13:45〜 プレゼンテーション〜感想つき合宿写真スライドショー
合宿参加者を代表して古川さんのプログラムに関する感想を、
写真に添って談話。
加えて個人が得たものについて開示していただいた。適宜質疑応答をし
合宿のアウトラインを全員で共有した。
14:25〜 休憩
14:35〜 フィッシュボウル〜参加者はなにを感じたのか
・フィッシュボウルというワークショップ技法の説明
・参加者のモデレーション
〜合宿参加者のみが真ん中のディスカッションテーブルで合宿に参加した
動機や合宿で得たものについて「ふりかえり」を行った。
(「変革とは自分を変えること」「ふだんやっていたことだったと気づいた」
「ファシリテーターは当事者であり変革者である」
「変革とは過去の成功体験を捨てること」
「もやもやした」「KPTがわからなかった」などの発言があった)
同時に「ふりかえり」の中でプログラムを精査し、事実を検証した。
15:00〜 アセッサーグループのディスカッション
アセッサーの立場から「なにが話されていたのか」参加者の「ふりかえり」
を通しての合宿の場を解釈の共有を試みる。
15:10〜 輪になってダイアローグ
・アセッサーグループのディスカッションから
〜非参加者の発言「プロセスデザインや事実をもっと聞きたい」
「合宿参加者はなぜこの定例会テーマを選んだのかあいまいでは?」
「芝居の話ばかりだった。芝居より重要であったものについてが知りたい」
参加者の声「合宿参加者全員が合宿について
報告しなければならないということは事前に教えてほしかった」
「ほんとに定員制でよかったのか検証したい」
「もやもや感は若い証拠。もやもやが当たり前」
・「事実やプロセス、重要であったもの」についての対話
〜プロセスデザインを最初からなぞり検証した。
アプリシアティブインタビュー→講演→キーワードの摘出→
グルーピング→芝居づくり…(「各アクティビティがつながっていなかった。
なぜ芝居だったのか?」「芝居自体が変革だったのでよかった。
まず自己変革が必要」「いいかげんな参加者が多く大らかに進んでいた」
「個人の発見→グループの発見→社会の発見へという解釈もできる」
「合宿運営チームの献身ぶりがすばらしかった」などの発言があった)
・わかったこと
−「主催者の意図開き」が重要。参加者がある程度アクティビティを選べる
余裕が必要。
−演劇にすぐかかってしまったことを反省。演劇をつくることにばかり
集中してしまった。変革について話せなかった。チームビルディングの
体験としてはすばらしかった。演劇へのふりかえりがあったほうがよかった。
−プログラムづくりをした人が尊敬されているとなにをやっても
「深遠なる意図」と言われる。
−個人がチームに向かっていく過程そのものが「変革」である。
−「○○された」というコメントが参加者から多かったのは、
やらされ感のある場だったから?
−KPTは個人に使うと単なる「反省」? 共有なき個人KPTにはムリがある?
・「もやもや」に関する対話
−もやもやは問題じゃない。いつか解決する。
−もやもやはそのままは残してはいけないのでは?
−「まいっか」で自分が構築したものがなにもないことを反省している。
小さなことでも深掘りすることはたいせつでは?
−堀さんのことばは「許している自分が許せない」。
16:10〜 テーマカードによるふりかえり
キーワード、テーマと思えるものを各自A4用紙に書いて、
ダイアローグの輪の中央に投げ込んで並べてその全部を眺めてみる。
カードは「受け身でいる人を当事者に変えるには?」
「結局なにを変革したいのか?」「何がもやもやの原因だったのか?」
などが出された。その中で聴きたい話したいものをストラクチャーラウンド。
テーマは「この場そのものはファシリタティブだったか」について、
順に発言した。
【担当者振り返り】
合宿の非参加者が、参加者の体験をどう共有していくか。
つまり非参加者の「合宿で何が起こったの?」という問いに対し
参加者がどう応えるか。これが本分科会のテーマではないかと
考えて臨みました。スライドショーからフィッシュボールになり、
プロセスデザインを丁寧に振り返るうちに、参加者の中にも
「合宿は何が起こったの?」という問いが広がり、合宿のプロセス
一つ一つについて意味を問う場になっていきました。合宿への参加者に
主体性が無ければ、非参加者は体験を共有できず、参加者は非参加者の
「何が?」と「なぜ?」によって、深く合宿を問い直せたと思います。
【参加者コメント】
・伝える事って難しい。
・合宿参加者から何かを教えてもらおうと思い、受身で参加してしまった。
・みんなの「知りたい」というモチベーションの高さを感じた。
・発言させてもらえたのが気持ち良かった。(初参加の方より)
・終始ゆっくりとした場、判断の保留を奨励する場だった。