第61回例会「ふだん使い!のアイスブレイク〜明日から使えるものを見つけよう」四国サロン

例会の詳細

テーマ

ふだん使い!のアイスブレイク〜明日から使えるものを見つけよう

ねらい

(はじめての方向け)
アイスブレイクの必要性や可能性を知り、明日からの日常に活用できる何かを持って帰る
(ベテラン向け)
自分のファシリテーションを見直し、ファシリテーション力をよりアップさせる。

内容

・アイスブレイクの意味と必要性について共有する ・「ふだん使いできるアイスブレイク」について参加者と一緒に掘り下げる
・ファシリテーションで使えるフレーズを口に出して使う。

ファシリテーター

山本 善隆(よっしー)さん(FAJ四国サロン運営委員)

日程

2014年5月17日(土)13:00〜17:00

会場

アルファあなぶきホール 第1会議室

例会の様子


レポート(参加者・たかさんの感想です)

その部屋の窓から見えるのは、青空と瀬戸内の青い海。そして島々へ向かうフェリー。会場となった高松、香川県県民ホールの会議室からの景色は、訪れた参加者を慰めてくれる。今回の例会のテーマは「ふだん使いのアイスブレイク」、メインファシリテーターを勤めるよっしーの「一人芝居」の仕込みは緻密で完璧だった。

その会場は窓の景色とは対照的に、無機質にスクール形式に並べられた机に椅子。 会場全体を見渡す事もし難い参加者は一同に前を向き、開会を待つ。次第に会話も減って来た頃、開始時間が来た。少し早い口調で簡単に挨拶を終えると資料を配布、そして資料を淡々と読みあげる。よっしーの顔には、普段見たことの無い、黒ぶちのメガネが光・・・会場が見事に「アイス」が張られたところで、突然、いつもの柔らかい声と表情のよっしーが、ニコニコして話し始めた。「凍っている北極」の話を「南の島」でしてもイメージし難いと思い、皆さんに寒くなってもらいまし・・・そう、小芝居だったのだ。もう黒ぶちメガネも無い。

「アイス」を充分に体感した参加者に、よっしーが投げかけた問題意識は、アイスブレイクの本は書店にたくさん並んでいるが「ゲームやアクティビティーをしないとアイスブレイクは出来ないのか?」「ブレイクするアイスって何?」。そこで「そもそも、なにがアイスなのか?」と3つの仮説が投げかけられた‘と口が凍っている関係性が凍っているとりまく環境が凍っている。これを出発点に話し合い、何か明日から出来る事を見つけようというプログラムだ。会場はみんなで机を動かし、島型に組み換えられ、なんだか和みやすい会場に変わった。そして「自己紹介&エピソードビンゴ」と言う「アイスブレイク」を終えた頃にはすっかり空気感は変っていた。実際にゲーム感覚のアイスブレイクを織り交ぜながら、グループで話し合った問いは2つ、[1]「何が私たちを凍りつかせるのか」[2]「普段使いのアイスブレイクとは」。特に後半の「普段使い」では、参加者それぞれの問題意識で「会社での会議」「日常の人間関係」「対象や目的」「使い方やノウハウ」の4つのテーマに分かれて話し合った。最後は今日一日の気づきを個々に紙に書き出し会場全体でシェアした。今回の例会参加者の声を抜粋して紹介しよう。「最初はまさしく場が凍っていた、話し合ううち、徐々に氷が溶けていくのが分かった」「ファリテータは、何のためにアイスブレイクをするのか、その目的をはっきりした方が良い」「アイスブレイクのネタをたくさん教わるのかと思っていたが、違って「アイスとは?」と掘り下げるのは良かった」と。

感想に観られる様に、プログラム自体が、「アイス」と、それが溶けて行くことを体感でき、その体感の中で「ふだん使い」に役立つ、気づきを得るように、組み立てられた時間だった。もう一つ、心に残ったのは、よっしーが投げかけた「アイスはブレイクするだけではなく、マネジメントするものかも…」の一言だ。会議の途中でも「アイス」が張ったり溶けたりする経験をしたことは無いだろうか。そう考えると「アイス」は「砕く」対象だけではなく「付き合う」対象なのかもしれない。そして、最初の問い「アイスって何?」がまた浮かび上がる。そんな「後味ひく」例会だった。参加者たちの帰り際の笑顔は、そんな例会を楽しめた表れだと思う。最後に、自宅でコツコツと、この「一人芝居」へ向け、フリップボードや掲示物をつくり、準備してきたよっしーに、心から拍手をおくりたい。