第35回「PCM(Project Cycle Manegement)教育現場での実践報告とPCMの基本演習(2011年2月)東北支部

■テーマ:PCM(Project Cycle Manegement)教育現場での実践報告とPCMの基本演習

PCMは問題解決型の戦略的なアプローチをとる、プロジェクト形式マネジメント手法といわれています。
ODA(政府開発援助)やNGOなどによる国際協力の分野で、10年以上一般的に用いられ、地域及び組織内部の問題解決まで、広く活用されているものです。
今回は身近なごみ問題や教育現場からの問題をテーマに半日で計画立案を実施しました。

>>開催の概要

■日時:2011年2月5日(土)13:00〜17:00

■会場:仙台市民会館 第3会議室

■参加者:17名

■担当:武田正則、中西百合、野口泰助、(仙台サロン) 

 >>プログラム

1.オープニング
今回のプログラムの内容・目的説明
2.PCMとは(概略説明・自己紹介)
スクリーン使用してPCMの概略を説明、その後、飴を使用してのアイスブレイク(種の交換)で自己紹介を実施する。

3.関係者分析
各グループで ?教育現場での保護者とのトラブル、?ごみ減量ために の2つのワークから1つを選び、関係者分析(受益者、決定者、出資者、実施者、反対者)をポストイットに書き出していった。

4.問題分析
各グループにてテーマの主要な問題点の列挙を行い、中心問題を決定、その後、中心問題の原因となっている問題をロジックツリーにて系図化を行った。
  
5.目的分析
問題分析で系図化された状態を問題が解決された望ましい状態に書き換える。
その後、目的分析の中で各グループにて一押しのプロジェクトを選び、プロジェクト名を決定する。

6.グループ発表
各グループにて関係者分析での話し合いのプロセス並びに目的分析での一押しプロジェクトについて発表を行った。

7.グループ振り返り 
各グループにて今回ワークでの感想や気づきを共有した。


<参加者振り返りより>

  • 話し合うより先にまずポストイットに書いてみるという作業が新鮮で、またその事により意見が多く出てきたと思う。
  • 例題の中から推測ではなく事実を積み重ねることが難しかった。またファシリテーターの引き出す力の重要性を改めて感じる事ができた。
  • 本来は4日間かけて行うワークとの事だったので、次回はぜひ4日間かけて受講してみたい。
  • 問題分析と目的分析の両方を体験したが、やはりプラス思考の目的分析の方が、意見が活発で面白かった。
  • 何が中心問題なのか、そのすり合わせが大変だった。本来はもっと時間を掛けてすることなのだろうと思った。
  • PCMはとても奥が深く、すべてを現場で活かすのは今日の勉強会だけではとても無理だが、エッセンスを取り入れていきたいと思う。
  • 問題分析のときは相当もめて、どうなることかと思ったが、目的分析では、その悩んだことが反映されたのか、ちゃんとまとめることができてよかった。
  • 議論がちゃんとできてよかった。
  • 議論が白熱したときのファシリテーターの整理カードを準備するのも面白いと感じた。 


<担当者の感想や気づき>

  • さまざまなところでPCMセミナーを実施してきましたが、さすがにFAJ in 仙台サロンのモチベーションは高いことを知りました。今回は参加型計画手法を行いましたが、アンケートを見ますと、モニタリング&評価手法の希望者も7割程おりましたので、今後検討させていただきたいと思います。ありがとうございました。(武田)
  • 問題解決の手法を学ぶときに、関係者分析という手法は初めてで、とても新鮮でした。まずはだれが受益者なのか、実施者なのか等を分析することはとても大事なことだと感じました。(中西)
  • 短い時間の中で参加者が積極的に参加してくれた事に感謝です。系図化についてはもう少し簡素化又はフレームをこちらから提示した方がスムーズに進行したかもしれないと思いました。また武田さんのギャグが参加者の緊張やその場の雰囲気 を和やかなものにしていると感じました。(野口)