>>テーマ:「2軸を究める」
議論の内容やアイディアを整理し、構造化するには色々な方法があります。今回の例会では、その中でも2軸を使う方法だけに集中して、切れ味鋭い軸を立てるにはどうしたら良いか、また2軸で分けた後にどうしたら良いのかについて学ぶことができました。
>>開催の概要
■日時:2012年5月12日(土) 13:00-17:30(受付12:30)
■会場:戦災復興記念館 5階会議室
■参加者:17名
■ファシリテーター:小藤輝正さん(FAJ理事・事務局長)
■例会担当者:遠藤智栄、壁谷雄一、松村尚彦(東北スクエア)
>>プログラム
【ガイダンス】(5分)
FAJおよび東北スクエアの案内。今回の例会の目的について。
【導入】
1.参加者を2軸で分ける。
ファシリテーターが次の2つの軸を提示。
?2軸を使った経験が「ある」「ない」
?2軸を使って効果があると「感じた」「感じなかった」
この2軸にもとづいて参加者が移動し、2軸に分けるということを全員で体験した。
2.参加者自らが2軸を設定して自分たちを分ける。
今度は参加者全員で、自分立ちを分けるには、どんな軸を使ったら良いかを考えた。その結果東北人の特性(?)である?「我慢強い」「我慢強くない」?「人見知りする」「人見知りしない」の2軸で分かれることとなった。
この2軸で分かれたところ、ちょうど4-5人のグループができたので、そのグループで前半のワークを行うことになった。
【自己紹介】
個人ワーク(3分)で「2軸について知っていること」「感じていること」をA4用紙に書き出し、それを使ってグループメンバーに自己紹介をした。
【グループワーク】
(1)グループワーク(その1)
「小学生の学力を向上させる方法」のアイディアを付箋に書き上げた上で、それを2軸で分けるには、どのように軸を設定したらよいかを考えた。
(2)ミニレクチャー
上手な軸の設定ができるようになるヒントとして次の3つを教えられた。
?議論の目的を軸にしない(ex.学力向上に「なる」「ならない」)
?分けたあとに、それをどのように使うのかを考える。
?軸の相関が低くなるようにする。
(3)グループワーク(その2)
「ペットボトルのフタの使い方」のアイディアを付箋に書き上げた上で、それを2軸で分けた。さらに分けた結果できた4つの象限に、その特徴を表す名前をつけた。
(4)グループワーク(その3)
これまでのワークを通じて、自分が2軸について究めたいところを各自考えた。そして究めたいポイントが似ている人同士がグループを組み、そのポイントをさらに究めるにはどうしたら良いかを話し合った。究めたいポイントとしては、
・より良い解釈ができる軸をみつけるには?
・各象限にピッタリな名前をつけるには?
・2軸で分けたあとに、それをどう使うのか?
などが挙がった。
【全体の振り返り】
今日行なった3つのワークを通じて、自分が学んだこと、感じたことをA4用紙に書き出した。それをグループ内でシェアしたのちに、全体にも自由に発表をして、全体で共有をした。
>>ファシリテーターからの一言
2軸は使い方次第で、分類したり、評価したり、アイデアを発散するツールにもなりますが、他にも使い方はあるのではないかと思いますので、そんな2軸の可能性を感じていただけたら嬉しいです。(小藤)
>>例会担当者による感想
軸を考える際にあたらめて、視野の広さや語彙力、臨機応変な視点の切り替えなどについて確認することができた。一朝一夕にはいかないが日々鍛錬ですね。(遠藤)
2軸を先に用意して、そこに要素を並べて分類していくという使い方しか知らなかった。しかし、2軸を究めた「2軸侍」は、要素をまずたくさん出してから、スパッと2軸できるという、スゴ技の持ち主だった。免許皆伝とまではいかないが、何かきっかけは掴めたような気がした。(壁谷)
2軸といえば、価格と品質など、マーケティングで使われる既存の枠組みしか知らなかった。なので自分で軸を考え、アイディアを構造化すること自体が、とても新鮮で貴重な経験だった。また2軸で分けることで、自分が気付かなかった新しいアイディアに気づくという経験をすることができた。2軸は分けるだけでなく、アイディアを考えるツールとしても使えそうだと感じた。(松村)