第53回 伝える、受けとめるためのテクノロジー(2012年10月)東北支部

 

>>テーマ
自分の思いや考えを伝えたい,理解してもらいたい。しかし,実際には,伝えたつもりが,伝わっていなかったり,別な捉えかたをされていたり。また,わかったつもりが,別な理解をしてしまったり。
なぜ,きちんと伝わらないのでしょうか,他人の話をなぜ聴けないのでしょうか。今回の例会では,その「なぜ」を掘り下げていきます。 伝わらない,受けとめられない,もどかしさを感じるワークを通して,伝える,受けとめるためのテクノロジーを一緒に考えます。

>>開催の概要
■日時: 2012年10月13日(土) 13時00分 〜 17時00分 
■会場:仙台市民会館 第二会議室
■例会担当者:石出真実,大沼由香,渡辺達美(東北スクエア)


>>プログラム
1,自己紹介
6人程度の偶数のグループを構成し,6分間で互いの自己紹介をする。

2,ワーク?「よく見ているかな」
「1円玉の大きさを書いてください」と投げかけ,参加者に書いてもらう。

3,レクチャー「リフレクション」
リフレクション,リフレクティブサイクルの考え方を学ぶ。
その後,「自己リフレクション→対話リフレクション→集団リフレクション」という流れだが,グループでのルールをグループで話し合い,設定する。 

4,「自己リフレクション→対話リフレクション」ワーク?
自分の経験の振り返り。1対1の場面で上手く関係性をとれなかった相手を思い起こし,「?,対象者プロフィール」「?,この対象者を選んだ理由」をまとめる。
その後,?,?をペアに話す,聴く。

5,「自己リフレクション→対話リフレクション:ワーク?
「? エピソード(客観的事実)(場面)」「? その場面やその時点での自分の感情」をまとめる。その後,?,?をペアに話す,聴く。

6,「自己リフレクション→対話リフレクション」ワーク?
「? 自分のかかわりを振り返り,見えてきたこと」「? 今後の関わり方,方向性や方針,自分の目標」をまとめる。その後,?,?をペアに話す,聴く。

7,ワーク?
グループで,リフレクションワークをしてみての気づきを話し合い,振り返える。

8,全体共有
初参加の方を中心に,今日の感想を聞く。

>>例会担当者の感想
・日常生活でついつい忘れがちな,「他人と自分は価値観が違うこと」を思い出すためのワーク,振り返りの手法を学べました。また,事実と感情を分けて振り返ること,他人のそれをそのまま受容すること…それこそがきちんと伝える,受け止めるためとのポイントだとワークを通して実感できました(石出)。

・実は,告知時と例会時でプログラム内容が異なってしまいました。例会担当者の一人である私の問題意識が曖昧だったためです。そのため,参加者がワークに違和感を感じていないか心配でしたが,振り返りのコメントが,ポジティブだったのでほっとしました。メインファシリテーターの大沼さんのおかげ。自分はもっと勉強しねぇどな。(渡邉)

・自分を内省するというリフレクションを体験していただきましたが,自分と向き合う事を苦痛と感じることなく,みなさんが取組んでくださったのでホッとしています。2人ひと組という展開は楽しかったのではないでしょうか。ふだん保健福祉専門職を対象として行っている内容でしたので,エピソード場面や対象の抽出をどのように説明するかが難しかったです。メインファシリテーターとして,事前準備に時間をかけておく必要があったと感じます。(大沼)