第54回 ゲームストーミングを体感しよう(2012年11月)東北支部

ゲームストーミングを体感しよう!
〜新たなアイテムゲットでレベルアップ!?〜

 

最近、ゲームの考え方やデザイン・メカニズムをビジネス等に利用する「ゲーミフィケーション」という言葉が話題になっています。
このゲーミフィケーションの領域に、ゲームの力を会議等の分野で活用する「ゲームストーミング」という手法・技術があります。
11月の例会では、ゲームストーミングの体験を通して、どのようにファシリテーションに活用していけるのか、一緒に考えてみませんか?を切り口に話題提供とワークショップを行いました。
ゴールとして、ファシリテーションでのさらなる活用について考え、ゲームの力という新たなアイテムを手に入れてレベルアップを目指しました。

>>開催の概要
■日時:2012年11月3日(土) 13:00-17:30(受付12:30)
■会場:仙台市民会館 第四会議室
■参加者:13名 会員7名 非会員6名
■ファシリテーター:本間芳典(FAJ会員)、佐藤忠之(FAJ会員)、佐藤慎哉(FAJ会員)
■例会担当者:本間芳典、佐藤忠之、佐藤慎哉(FAJ東北スクエア)


>>プログラム
【オープニング】(10分)
・担当者とメインファシリテータの紹介
・当日の例会の紹介とスケジュール概要の説明
・FAJの紹介
・諸連絡等


【アイスブレイク】(15分)
・ゲームの例を挙げながらイメージをもってもらう。
・「なぜ、TVゲームに熱中すると思いますか?そこから考えられる特徴は?」を問として、自己紹介を兼ねて参加者にブレストしてA4用紙に書きだしてもらう。
・グループごとに代表者一名に特徴を発表してもらう。


【ゲーミフィケーションインストラクション】(15分)
・ゲーミフィケーションとは?
「ゲームの要素をゲーム以外のものに使う」と定義し、実例の紹介
会議にゲームの要素を活用するのが「ゲームストーミング」として紹介
・ゲーミフィケーションの実践のために、ゲームの特徴について
ゲームの結果のフィードバック
?結果の明示化(バッジ、レベル、ステータスなどをわかりやく提示)
?錯覚的演出(ランキングの工夫)
・ファシリテーションにおけるゲームの活用例紹介
クロスロードの紹介
ファシリテーションカルタの紹介
・ゲームストーミングの簡単な紹介
チームの恊働の仕方を、プロセス管理から協力的・創造的に問題を解決していくための方法としてゲームを活用していくと定義。
・プログラム内フィードバック
今回のプログラム内でも素早いフィードバックとしていいねシールをいいねと思った人に貼ってもらう。


【ゲームストーミング体験?】(20分)
・ゲームストーミング1 ローテクソーシャルネットワーク
模造紙をバーチャル世界と見立てて、手書きで似顔絵と興味のある事2点をはがきサイズの紙に書く。書いたアバターを貼り付けて、それぞれの共通点を線とキーワードを書き込むことで可視化してネットワークを作成するワーク。
先にサンプルを作っておいて、導入しやすいようにした。
共通点を可視化することで印象の深いアイスブレイクになる。

【ゲームストーミング体験?】(80分)
・インストラクション
ゲームストーミングとは?+開幕と探索と閉幕について
ゲーム構築の概念を会議やミーティングに取り入れて、現在の状態から目標の状態へ持っていくために開幕・探索・閉幕の流れがあり、それらはファシリテーションの発散と収束の流れに似ている。
開幕・探索・閉幕についてそれぞれ説明。
・ゲームストーミング2 3-12-3ブレインストーム
スピード感をもってブレストを行うワーク。
「チーム活動を創造的に進めるための課題は何でしょうか?」を問として最初の三分間で個別にアイディアを出し、カードに書き留める。。
2人一組になりアイディアカードを混合し、ランダムに3枚のカードを選出。
12分間でそのキーワードを深めてA4用紙にまとめる。
3分間でグループで発表し、共有する。
さらに全体で発表し、共有を行う。
・共感する課題にドット投票
それぞれ持ち点5点として、良いと思ったアイディアに対して差をつけて投票することですばやい決定を促す。

・ゲームストーミング3 アンチプロブレム
別の視点を持ち解決策を考えるワーク
3-12-3ブレインストームで深めた課題について正反対の視点で解決策を考える。
ネガティブな問題をどんどんネガティブに助長するようなアイディアを出すことで、問題の本質に迫る。
グループ内でブレストの要領でアイディアを出し、A4用紙にまとめる。
それぞれ話し合ったことを全体で発表し、全体共有を行う。

・全体共有
2つのワークに対して感じたこと、気づいたことを全体で発表して共有する。

【休憩】(10分)
・ファシリテーション関連書籍とニューズレターコーナーを設けて、興味のある方が自由に読めるようにしておく。

【ゲームストーミング体験?】(70分)
・ゲームストーミング4  チャレンジカード
物やサービスについて課題や問題点、潜在的な危険などを見つけ出して検討するワーク
グループをオフェンスとディフェンスに分けて、それぞれ「ホワイトボードの問題点」の問に対して、ブレストを行う。
オフェンス側は問題点を、ディフェンス側は改善案をB6サイズの紙に書く(カード作成)
それぞれ持ち寄り、オフェンス側が問題点を出し、それに対する改善案があれば出す。改善案があった場合はディフェンスが得点。
なければオフェンス側が得点。その際、改善案を全員で考える。
・終了後、2つのワークに対して感じたこと、気づいたことを全体で発表して共有する。

【全体振り返り】(45分)
・全体振り返り
今回の学び、気付きをグループ内でシェアを行う。
今日体験したゲームがファシリテーションの中でどう活用していけるでしょうか?をグループ内でシェアしてもらう。
活用方法について検討する。
グループ毎に模造紙にまとめてもらい、全体シェアを行う。
・ゲームストーミング5  思い出の壁
今回の例会のフィードバックをB5の紙に絵や文章などで書いてもらう。
ホワイトボードに貼り付けて思い出の共有をする。
いいねシールを最も多くもらった人を表彰し、感想を発表してもらう。

【クロージング】(10分)
・次回12月例会の紹介
・基礎セミナーの紹介
・泡の会の連絡

>>例会担当者感想
・今回初めてプログラムの構築から関わりました。わからないことだらけで、他のメンバーに迷惑をかけましたが、なんとかこなすことができてよかったです。
ファシリテーターとして前に立つことで様々な気付きがありました。プログラム途中で色々思うところもあり、とても収穫がある経験をさせていただいたと思います。(しん)
・例会に向けて、「より楽しく、より有意義な話し合いをするためには」について改めて考えました。「話し合い」にいかにゲームの力を活用するか、考える契機にしていただければ嬉しいです。(ただ)
・ドラクエに見立てたマップを使ってゲームの進行を行い、楽しい雰囲気の中で例会を進めることができました。参加者から手作り感溢れる例会だったと感想をいただいています。
ゲームを使った幾つかの話合いから、こういうルールにしても面白いなど、参加者からの逆提案などもあり、担当者としての新たな発見とゲームの可能性の拡がりを感じました(よっしー)