第56回 現場でもっとファシリテーションを活用するには。(2013年1月)東北支部

 >>テーマ
現場でもっとファシリテーションを活用するには!?
〜事例を出し合って日ごろの悩みを解消しよう〜

>>開催の概要
■日時: 2013年1月12日(土) 13時00分 〜 17時00分
■会場:仙台市民会館 第2会議室
■例会担当者:中西百合、松村尚彦 

>>プログラム

■自己紹介&アイスブレーク(25分)
グループ分け(4〜5人×6)
・グループごとに?氏名、?どこから来たか、?ファシリテーションとの関係、?今の気持ちをテーマに自己紹介。
・グループメンバーの共通点を見つけるアイスブレーク。

Part1:大学の授業におけるファシリテーションの実例を通じて考える。

<尾びれをもったお姫様>
「キャリア形成論」という授業で行なっているワークを実施。

?個人ワーク(7分)
物語を読んで5人の登場人物に対する好感度の順位を考える。

?グループワーク(25分)
・一人一人好感度の順位度とその理由を発表する。
・グループ全員が合意できる順位を決める。
(議論のルール)
→少数意見を大事にする。
→多数決など葛藤を避ける方法を使わない。
→順分に納得できるまでは自分の順位を変えない。

?取材と報告(10分)
・グループメンバーのうち2人は他グループへ行き議論の内容を取材する。
・残ったメンバーは他グループの人に自分のグループの議論内容を発表する。
・時間が来たら取材者は元のグループに戻って他グループの議論内容を報告する。

<ミニレクチャー>(15分)
大学の授業におけるファシリテーション導入上の工夫
・内発的な動機付けを生み出す。
→自尊感情、他者への尊敬、チームへの自主的な貢献の気持ちを引き出す。
・参加の平等性、活動の同時生に配慮する。
→特定の人の意見に流されない。何もしていない人がいない状態を作り出す。
・双方向性ツールの活用
→即時性・同時性を活用したフィードバックが可能となる。

Part2:現場での悩みを皆で考える。

<自分の悩みを皆で共有する>
?個人ワーク(3分)
どんな現場で、どんなことに課題(悩み)を感じているのか書き出す。
?ペアワーク(20分)
会場を回遊し、?で書き出した自分の課題(悩み)を2人一組(1回あたり2分程度)で共有。
?グループ分け
この人と一緒に話したいという人とグループを組む。
(話題提供者5人を募りその人の元に集まった)

<グループごとのテーマでの話し合い>(40分)
5つのテーマに分かれて問題を明らかにし、どのように解決したらよいかを話し合った。

<グループ発表>
グループごとに話し合った課題とその解決策について発表。

・クロージング

<全体での振り返り>

皆で一つの円になって、この日何を学び、何に気づいたかを分かち合った。 

>>参加者の感想(抜粋)

・大学で実際にやっている授業を体験し、学生たちの反応まで教えてもらえたので、とても有意義だった。
・前半のワークをもっと時間をかけてやってみたかった。
・いろいろな現場でいろいろな悩みを抱えているが、実は抱えている課題は共通だったりするのだということが良く分かり、有意義な話し合いができた。
・自分の現場ではまったくないテーマにあえて参加したが、学ぶことがたくさんあった。 

>>例会担当者の感想

・今回は私が大学の授業で行なっているワークやってみました。自分自身がやっていることに対して、いろいろなフィードバックをいただけたので、私自身も良い勉強になりました。またメンバーの現場での取り組みを皆でフィードバックし合う機会を設けてみたいです。 それにしても学生をも上回るあの激論のパワーはどこから来るんでしょうか?「人を知る」「自分を知ってもらう」という作業は年齢に関係なく人を熱くさせるものなんですね。(松村)

・例会のプログラムデザインの際、後半のワークをどうしようかと、かなり議論をしましたが「結局は場に委ねるのが一番だね」と、エイやっという想いでおもいっきり「場に任せる」ワークを実施しました。結果は、例会担当2人が思っていた以上に白熱する議論となり、輝いている一人ひとりの表情をみることができました。ファシリテーションを学ぶ中で、日ごろ、現場で疑問に思っていること、やりたくてもできなくて悩んでいることを共有し、共に考えられる仲間がいることは本当に心強いものだと、改めて感じることができました。(中西)