〇参加条件(※重要ですので必ずお読みください)
本ワークショップは研究活動の一環のため、参加者から得られたデータを個人情報保護に注意したうえで利用することがあります。ワークショップで使用するシステムにログインする際に同意書文面が表示されますので、それを読んでいただき、「同意する」の選択、「本名の入力」を行っていただいた後に、ワークショップに参加することができます。ワークショップで使用するシステムのログイン情報は事前にメールでご連絡いたします。また、同意書のイメージは以下の内容です。あらかじめご了承ください。(正式な同意書は当日ご提示します。)
03_同意書_実験0416.pdf 04_同意撤回書.pdf 05_ビデオ画像の公開についての承諾書・承諾変更書.pdf
〇発表者プロフィール
峯岸朋弥 2019 年専修大学ネットワーク情報学部卒。2021 年筑波大学大学院システム情報工学研究科博士前期課程修了。同年4月より筑波大学大学院理工情報生命学術院システム情報工学研究群博士後期課程に進学し、現在在学中。ヒューマンエージェントインタラクションの研究に従事。「身体融合における意図調停と身体反応制御技術の開発」、「責任ある研究とイノベーションを促進するSFプロトタイピング手法の企画調査」等のプロジェクトに従事。
(共同実施者:宮本道人(東京大学)、大澤博隆(慶應義塾大学)、清河幸子(東京大学)、宮田龍(科学コミュニケーター)、西中美和(香川大学))
〇概要
近年ビジネスの現場で注目を集めているアイデア発想の手法の一つ「SFプロトタイピング」のワークショップを実施します。SFプロトタイピングは、インテルのフューチャリスト、ブライアン・デイビッド・ジョンソンによって2009年頃に提案された概念で、日本でも三菱総研など、様々な企業で実施されています。
特にこのワークショップでは、ファシリテーターに沿って参加者が共同でサイエンス・フィクションのプロットを作成することで、未来のビジョンを議論・共有することを行います。方法論の枠組みはこちらで提示しますので、特に事前準備して頂く必要はありません。
今回のテーマは「50年後のファシリテーション」。これまでSF作品に親しんだことのない方や、科学技術にふだんあまり興味を持っていない方の参加も歓迎します。特に、ストーリーを考えることを促すファシリテーション手法に興味のある方にはオススメできるワークショップとなります。お気軽にご参加頂ければ幸いです。
ワークショップはすべてオンラインで行います。事前に登録頂いた方に、当日までにURLをお送りしますので、PCでリモート会議ソフトにアクセスして下さい。なお、本ワークショップは大学の研究の一環として実施されます。そのため、ワークショップ過程は記録され、分析の対象となります(個人情報は論文にする際には秘匿されます)。
日常生活ではなかなか考えることのない奇抜な未来像を、みんなで作りあげてみましょう。
〇発表者プロフィール
荒金雅子 FAJフェロー、CPF(IAF認定プロフェッショナルファシリテーター)長年ダイバーシティ&インクルージョンの実現に取り組み、組織変革を注いでいる。近年は、アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)トレーニングや対話を誘発するクロスロードダイバーシティゲームの普及促進に力を入れている。IAF会員(2018年IAF日本大会実行委員)、2019G20大阪の公式エンゲージメントグループW20(Women 20)運営委員。著書に「ダイバーシティ&インクルージョン経営」(日本規格協会)などがある。
〇概要
世界が混迷を深める中、価値観や信念の違いがお互いに対する無意識の偏見・思い込みとなって、対立や衝突が起きやすくなっています。自分と異なる価値観や信念に出会うと、時として人は恐れや不安、違和感を感じお互いの間に境界線を引いてしまうことがあります。そして、その境界線によってお互いを分断してしまうことも少なくありません。
今回は様々なワークを通しながら、分かり合えない相手とどのように対話を深めていけるのか、ということを考えます。何が起こるかは当日のお楽しみ、ということで詳細はお伝え出来ませんが、心理的安全性、アンコンシャス・バイアス、安心安全の器、生成的な対話、ヘルシーコンフリクトなどのキーワードに関心のある方は是非ご参加ください。
参加者の皆様には簡単な事前アンケートにお答えいただきます。
今回のファシリテーターはなんと分身ロボットOriHimeに乗りうつって?登壇します。遠く宮崎からの遠隔ファシリテーションがうまくいくかも乞うご期待!(^-^)
*OriHimeはこんなロボットです。https://orihime.orylab.com/
〇発表者プロフィール
竹ノ内壮太郎 中小企業製造業経営のかたわら、社内外での人材・組織開発の手法としてファシリテーションを活用する。2014年に超参加型読書会アクティブ・ブック・ダイアローグ®︎(ABD)を開発し、2017年4月にマニュアルを一般無料公開(累計7,000ダウンロード)、年間90回以上のABDワークショップを実施している。(一社)アクティブ・ブック・ダイアローグ協会代表理事、FAJ会員(2005年〜)
ニシイサチコ ABD認定ファシリテーター
〇概要
アクティブ・ブック・ダイアローグ(ABD)を学びのプロセスを織り込むと、叡智がつまったコンテンツをベースとし、それを分担して、読んでまとめるという各自の作業で、一気に頭に無理なく流しこむことができます。そして、プレゼンすることによって、話し伝え、アウトプットを行い、認識を深めつつ、全体で協働して学んでいきます。その上で、主体的にインプット・アウトプットされたことをベース、つまり前提条件が整った状態で、生成的ダイアローグを行って、しっかり自分のものとしていきます。さらに、ABDを繰り返すことで不思議な仲間意識、連帯感のようなものも生まれてくるので、人と人との結びつきを広げ、実践コミュニティーを作っていくこともできます。
組織内でABDが使われている事例も広がりを見せつつあります。企業内新入社員、管理職研修から入社試験まで、大学でのゼミから大教室での授業まで、中学生のキャリア教育、教員が文科省の学習指導要領をABD実施等、多種多様な使われ方されています。
今回は参加者が主体的に学ぶスイッチが入るABDの特性を活かしつつ「おとなの学び(成人学習)」について公開されている資料を使ってのABDを実施の上、中間言語であるパタン・ランゲージを組み合わせて、深い気づきを伴う場を創出していきます。組織学習をめざす幅広い層の方々の参加をお待ちしています。
「このワークショップから期待できること」
・超参加型ABD読書会の手法の概要について体験的に理解できる。
・成人学習について多様な考え方に触れることができる。
・ダイアローグのきっかけに中間言語であるパタン・ランゲージに触れることができる。
・オンラインに最適化したワークショップを体感できる。
〇特記事項
グーグルJAMボードを参加者全員で使いますので、PCでの参加が必須です。
〇発表者プロフィール
タキザワケイタ PLAYWORKS Inc. 代表 インクルーシブデザイナー
設計事務所、企画会社、広告代理店を経て PLAYWORKS Inc. 設立。新規事業・組織開発・人材育成など、企業が抱える様々な問題の解決に向けワークショップを実践している。また、一般社団法人PLAYERSでは、社会課題の解決に取り組んでいる。筑波大学 非常勤講師・青山学院大学WSD講師・LEGO SERIOUS PLAY認定ファシリテーター。
〇概要(告知文)
「インクルーシブデザイン」って、知ってますか?
インクルーシブデザインとは、障害者などこれまでサービスや製品のターゲットから排除されてきた人々との共創を通じて、新たな価値を創出する取り組みです。近年、社会課題や事業開発の領域で注目を集めています。
ただし、多様な価値観を持った人々と共創を行う場である、インクルーシブデザインのワークショップでは、高いファシリテーションのスキルが求められます。
本ワークショップでは、ビジネスやソーシャルの現場でインクルーシブデザインを実践しているPLAYWORKS タキザワがファシリテーターをつとめ、聴覚障害者をリードユーザーとしてお迎えし、「聴覚障害者から学ぶオンラインコミュニケーション」をテーマにワークショップを開催します。
インクルーシブデザインを実際に体験してみたい方は、ぜひご参加ください!
■情報保障
・アプリ「UDトーク」を使用
■プログラム(予定)
・自己紹介
・MUTE WORK:チャット・筆談・ジェスチャー
・振返り
〇特記事項
・「パソコン」から安定したネット環境にてご参加ください。
・オンライン会議ツール「Zoon」を使用します。ワークの都合上「バーチャル背景」の使用は不可となります。
・スマホアプリ「UDトーク」を使用します。事前にスマホへインストールください。 https://udtalk.jp/
・「A4用紙」10枚程度(スケッチブックなどでOK)と、「ペン」(カメラに写して見やすい太さ)をご準備ください。
〇発表者プロフィール
小野澤興平 ヤフー株式会社CTO室Developer Relations推進リーダー。携帯電話向けポータルサイト「Yahoo!モバイル」の企画運営、ファシリテーション型開発手法「スクラム」の全社標準化リーダー、エンジニア向けイベントプロデューサー・ディレクター等を経て現任。企業内大学認定講師として、グループ各社対象に会議ファシリテーション研修を実施。国際ファシリテーターズ協会日本支部元理事、FAJ東京支部元副支部長
〇概要
ビジネスにおける生産性向上・従業員満足度向上等、ファシリテーションの応用範囲は様々に期待されている。対象規模で考えても、少人数グループの会議最適化、プロジェクト単位でのキックオフや振り返り等各種イベント促進、継続するチームのビルディングや心理的安全性の向上活動、全社レベルでの組織変革等がある。
それに対し、導入を試みる介入者の立場は、その組織内部の成員であるかそれとも外部のコンサルタント的立場であるか、どの程度の権限・リソースを与えられているか様々である。そして、その組織の文化・文脈によっても効果的なアプローチは違ってくるであろう。このように状況は様々であり、それらに応じた組織導入をはかる必要がある。
本セッションでは、まず、これまで発表者が関与してきた様々なグループ規模、自身の立場、組織の文化文脈に対して行ってきた「ファシリテーションの組織導入」の事例をいくつか紹介する。そして、それをもとに参加者間での実情や見識を議論しあい、最終的に参加者が各々の組織におけるより効果的・実践的なファシリテーション導入のヒントを得ることを目指す。
〇特記事項
Zoom ミーティング、Google ドライブ等を利用予定です。ビデオ会議参加、カメラ・マイクのオン・オフ、チャットタイピング、画面共有等、基本的な操作が行えることを前提にご参加いただきます。各クラウドサービスに接続可能なPC, ネットワーク環境をご準備ください。
参加申込後、事前アンケートをご案内いたしますのでご協力ください。当日プログラムや進行の参考とさせていただき、一部は参加者共有させていただきます。
〇発表者プロフィール
中西真人 上場企業から中小企業まで、業種業界を問わず人事制度の改善や管理職研修で人事・組織の活性化を支援。お客様目線を大事にしながら最適解を見つけることをモットーとし、制度でも研修でも「納得感がある」「わかりやすい」と評価を得る。「人材育成の教科書」(ダイヤモンド社)「実務で役立つプロジェクトファシリテーション」(翔泳社)ほか多数執筆。産業能率大学兼任講師として学生の指導にもあたっている。ブログ更新中「中西真人の仕事に役立つスキル」(https://profile.ameba.jp/ameba/mrconsulting/)
〇概要
ファシリテーターによるファシリテーターのための武器を創作しませんか?ファシリテーションを効果的に行う上で、ファシリテーターが「ヒントを上手に投げかける」ことが重要です。ファシリテーター自身が議論に流されたり、埋没したりする危険は常にあります。そうならないためには、議論を視覚化することが最も手っ取り早い方法です。そして、その視覚化のツールとしてはマインドマップやSWOT分析などのフレームワークが活用されています。
でも、既存のフレームは場面によっては使い勝手が悪かったり、参加者によっては習熟が難しかったりしますよね。だったらいっそのこと、DIYで作ってみてはどうでしょう。
今回のワークショップでは「議論の道具を議論する」ことを目的として、例えばオズボーンのチェックリストのように、製品開発における発想のヒントとなるチェックリストやフレームワークをワークショップで作ってみたいと思います。どんなものが出来るかは、当日参加する皆さん次第。その他に複数の利害関係者が集まる会議での「公共討議のルール」やマーケティング分析で使える「○○フレームワーク」もテーマに考えています。テーマごとにグループを作りますので、皆さんのファシリテーション力によって英知を結集して、新しいツールを創作しませんか。そして、出来立てのフレームを使ってファシリテーションを楽しんでみましょう。
〇発表者プロフィール
(株)リコー TRIBUS推進室 渡辺恵里、内藤拓朗 piglyph(ピグリフ)は、リコーの新規事業創造プログラムTRIBUS 2020において選定されたプロジェクトです。言葉の壁を越えて自由に意思疎通できる世界を目指し、コミュニケーションを可視化するシステムを開発している社内起業チームです。
〇概要
piglyphは、音声や入力された文字に紐づいたイラストがリアルタイムで画面上に提案され、その中から最もイメージに合ったイラストを選んで利用するシステムです。誰でも簡単にアイデアを表現したり、共同で一つのイメージを作り上げたりすることが可能です。参加者がインタラクティブに互いの思い浮かべるイメージを共有することで、テキストベースのコミュニケーションと比べて、オンラインでのコミュニケーションがより充実したものになることが期待できます。
このpiglyphを用いることにより、ファシリテーターはこれまでにない様々な会議やワークショップを開催することができます。今回のイベントでは、piglyphを使った新しい会議やワークショップの事例を紹介するとともに、参加者の皆様に実際にpiglyphを体験して頂きます。
参考動画:
このような思いのある方、是非体験してみてください。
- オンラインでの"意思疎通"に課題を感じている方
- グラフィックファシリテーションに挑戦したい方
- 共創型ワークショップや創造性の高い会議を目指す方
〇発表者プロフィール
長澤元子 1975年北海道後志管内岩内町生まれ函館育ち。白百合女子大学大学院文学研究科国語国文学専攻修士課程修了。2009年に私立高校から北海道立高校に転職。現在北海道函館西高等学校に勤務。教科は国語。シチズンシップ教育やキャリア教育を包含したテーマに沿って非連続テキストを作って、読み進める国語科主題単元を研究。
〇概要
VUCA時代の多様な生徒が入学してくる現代の学校教育において、それぞれがそれぞれの立場から自分の意見を語ることが、より一層重要になってきました。異なる意見を持つ人たちがいるからこそ深い学びが創出されるという経験を高校時代に数多く持つことで、生徒たちは対話の重要性に気づくことができます。この生徒がそれぞれの立場を尊重しながら意見を交流し、相手の意見を柔軟に取り入れるという過程の授業を構築するための問いの設定、学習材の選定、場の醸成について考察します。文系教科の学校の先生向けのワークショップを通じて、学校教育に代表される地域コミュニティにおけるファシリテーションの導入に興味関心をお持ちのみなさまとともに考える機会が持てればと思います。
〇発表者プロフィール
久保 隆 経営コンサルタント・ファシリテーター。FAJでは、セミナー委員会 講師、関西支部運営委員
〇概要
目先の出来事だけを見ているのでは、議論は表面的になってしまい、うまくいきません。
現在、起こっていることの本質を深めるには、出来事の根底にある時系列の変化・構造・メンタルモデルを踏まえることが重要となり、そのことは生成的な「議論」を進めるための前提となります。この手順で、ものごとのつながりや全体像を見て、その本質を捉えようとする考え方がシステム思考です。
本ワークショップでは、このシステム思考のプロセスに沿って、参加者の具体的課題について、出来事だけでなくその根底にある時系列変化・構造・メンタルモデルを「見える化」することで「議論」の形を問い直してみます。現状の本質を把握した上で、生成的な「議論」を促進することを模索します。
ぜひ、皆さんのご参加をお待ちしています。
〇発表者プロフィール
ちょんせいこ(株式会社ひとまち代表)一人ひとりの意見が生かされる効率的、効果的な話し合いの手法ホワイトボード・ミーティング®︎を開発。ビジネス、医療、教育、行政、ボランティアなどの多様な領域で多世代のファシリテーター養成に取り組む。主な著書「13歳からのファシリテーション」(メイツ出版)
村上和隆(パソナ・パナソニックビジネスサービス株式会社 担当部長)メーカー情報システム部門、法人向けサービス会社・事業企画の現場で、見える化の話し合いを実践。2005年よりFAJ会員。ホワイトボードミーティング®︎認定講師。
〇概要
ホワイトボード・ミーティング®︎は練習すれば身につけることができる体系化されたファシリテーション技術です。そして続けているといくつかの効果に気づきます。例えば、自己肯定感が温まり、承認が進むので関係性が良くなって、チームの力がアップします。短時間で効率的、効果的に合意形成や課題解決が進みます。ビジネス現場の会議をホワイトボード・ミーティング®︎で進めると、どんな効果があるのか。この機会に体験してみませんか。ホワイトボード・ミーティング®︎の問いの立て方、思考と対話を深める質問(ファシリテーターのニュートラルポジション)そして書くことで得られる効果を、ビジネス会議で体感してください。活用例もご紹介もします。オンライン・オフライン、デジタル・アナログどのスタイルでも対応可能です!
(ホワイトボード・ミーティング®︎とは)
一人ひとりの意見が生かされる効率的、効果的な話しあいの手法です。進行役をファシリテーター、参加者をサイドワーカーと呼びます。ファシリテーターがホワイトボードに意見を書くので、何を話し合っているのかが明確になり、合意形成や課題解決が進みます。2003年にちょんせいこが開発し、多様な領域、多世代で取り組まれています。
〇発表者プロフィール
FAJ災害復興委員会 鈴木まり子、浦山絵里、疋田恵子、浅羽雄介、遠藤智栄 委員会では、2011年3月11日に東北・関東を襲った地震・津波・原発事故の複合大災害からの復興に関し、地域コミュニティの再構築、および自治体や社会福祉協議会、NPO・NGO間のネットワーク強化などの領域において、ファシリテーションを活用したさまざまな支援を行うために、委員会を設置しファシリテーションを通じた災害・復興・防災・減災に関する活動をしています。
〈災害復興委員会のふたつの活動領域と活動概要〉
1.地域コミュニティの再構築・住民主体の復興支援
2.支援機関同士のネットワーク強化
https://www.faj.or.jp/activity/reconstruction/
〇概要
2021年7月3日静岡県熱海市伊豆山土砂災害では、関連死1名を含む死者27名、行方不明者1名(2022年4月8日現在)という大きな被害をもたらしました。当委員会は発災3日目にホテル避難所内での「困りごと解決のための町内会役員の話し合い」や「被災者同士の対話の場づくり」から支援を始めました。避難所終了後は、行政・社協・NPO等の支援団体の情報を共有・連携し、課題を解決するため話し合いの場や被災されたみなさんの対話の場をつくってきました。災害支援活動にあたって、時と場合によっては、「話し合いのファシリテーション」を超えた働きかけである「ソーシャル・ファシリテーション」が重要になってきます。例えば避難所での女性限定の話し合いの場をつくるプロセスで、例えば被災者同士の対話の場づくりを実現するまでのプロセスでその力は発揮されました。本セッションでは、私たちが、どこに(誰に)、「ソーシャル・ファシリテーション」を活かして、どのように働きかけ話し合う場に結び付けていったのか具体的な事例を紹介し、参加していただくみなさんと共に「話し合う力」「ソーシャル・ファシリテーション」の重要性について考えます。
〇発表者プロフィール
吉本凌 愛知教育大学 教育学部4年。FAJ中部支部副支部長。中学校の先生を目指しながら勉強中。大学の授業でファシリテーションの言葉に出会い、2019年FAJに入会。中部支部の運営委員や副支部長を経験し、チャレンジ要素のあるワークショップや定例会に挑戦。日々周りのメンバーにそそのかされながら成長中。FAJのビジョンツアー・チームにも参加。
共同発表者 池谷大介 上井靖 北方麻美 林加代子 三田ゆうこ
〇概要(告知文)
/
ファシリテーションのあり方を問い直す!
ファシリテーターが必要とされる社会的課題とは!?
\
サミット宣言から1年。この1年でコロナが引き起こす人々の分断や孤立がさらに進みました。その中には、姿がより見えなくなり、社会から気づかれなくなった「分断」や「孤立」がより増加しているのではないでしょうか。 その状況の中、私たちは「このような状況に新たな視点で取り組んでいるFAJ外の方からインスピレーションをもらい、私たちファシリテーターができることを考えたい」という想いで、1~2月に普段と異なる定例会にチャレンジしました。内容は4名の「社会的課題の解決に取り組まれている各界のスペシャリスト」をゲストにお招きし、それぞれの実体験や経験をお話しいただく中で私たちファシリテーターが社会的課題を解決するためにできること、やるべきことについてじっくり考えていくというものです。(https://www.faj.or.jp/base/chubu/event/202212/)
この定例会を行う中で次のような仮説が生まれました。
・「ヘダタリ」と「オキザリ」は人々や社会の中でコミュニケーションがうまくいっていないときに起こるのではないか。
・人々の想い(「人の役に立ちたい!」や「何かしたい!」「私に何かできることはあるのか?」など)にファシリテーションが介在すると、課題と感じている人たちをより繋げやすくなるのではないか。
今回のサミットでは、この中部支部の1&2月定例会の新たな試みから生まれた知見をもとに「オキザリ」と「ヘダタリ」を解消するファシリテーションの可能性をテーマにしたワークショップを開催します。上記の仮説を考えていくと、最終的には「議論とは何のためにあるのか」「そもそもファシリテーションは何のために存在するのか」という原点の問いに立ち戻るのではないかと考えます。
・今回の定例会で生れた異分野からの知見
・普段みなさまが活躍されているそれぞれのフィールドの知見
これらを掛け合わせる中で、今まさに到来する分断と孤立の時代に必要な「議論」と「ファシリテーション」の在り方を考えていきます。
〇発表者プロフィール
坂本清彦 FAJグローバル委員会副委員長 龍谷大学社会学部准教授。農学から社会学と守備範囲の広い「きよう貧乏」。専門外の哲学・倫理学に怖いもの知らずに挑み「合意の正体」の探究に招待します。
共同発表者 石川 肇 金 美子 元田繁喜 川竹よしみ 大国兼道
〇概要
グローバル委員会が、「合意とはいかなる事態なのか?」「合意の前提とは?」、そして「よりよい合意はどうあるべきか?」と問いかけ、合意をめぐる倫理について議論するセッションです。
ファシリテーションにおいて参加者の「合意」は、ある種「理想の落としどころ」です。しかし、議論に参加して「合意はしたけど何かスッキリしない」、あるいはファシリテーターとして参加者の合意にたどりついたけど「モヤモヤする」、そんな経験はありませんか?
本セッションは、合意をめぐるスッキリしなさ・モヤモヤに対して、哲学や倫理学の概念を学びながら、ファシリテーターとしてどう対応すべきかを考えます。セッションに参加した後は、さらにスッキリせず、モヤモヤを募らせ、なんならザラザラした気持ちになって帰ってください...え?
異なる言語や文化の壁に向き合い克服する「グローバルファシリテーション」を目指すグローバル委員会は、「他者との合意」は極めて困難な、ぶっちゃけ論理的に不可能な、そして実はとても不条理な契機に支配される事態であることを認識しています。むしろ合意につきまとう「スッキリしなさ」、「モヤモヤ感」、「ザラザラ感」はよりよいファシリテーションにつながると考えています。
そして「よりよい合意」の基盤や「合意の正体」を考えるために、ものごとの根源的な「ありよう」を問う哲学や「あるべき姿」を問う倫理学に学ぶ意義があると私たちは考えます。
たまたまこれを目にして(不条理な契機!)、スッキリしない、モヤモヤするテーマだなと思ったらチャンスです。スッキリしない、モヤモヤ感、ザラザラした議論を共有し、持ち帰って、ファシリテーターとして「合意の正体」を常に問い続けることの大切さに気づくきっかけとなるワークショップです。
〇発表者プロフィール
山中脩也 明星大学情報学部准教授、COPERU Project (http://coperu.net)運営責任者。「人と人の狭間に存在するコンピュータ」を活用した、「人とコンピュータの対話」に関するファシリテーションに興味を持っている。
〇概要
コンピュータを用いるプログラミングでは、人の意図しない書き間違いを、コンピュータが指摘してくれることが多くあります。これはまるで,人とコンピュータが対話をしているようです。
ファシリテーションが、人々の活動を容易にできるよう支援し、うまくことが運ぶよう舵取りをすることであるのであれば、プログラミングのように「コンピュータとの対話」とも言える活動に対してうまくことが運ぶようなファシリテーションとは何か、また、その活動を支援した結果、「活動を行なった人同士の対話」に対して、再び探究活動を容易にできるよう支援するファシリテーションとは何か、を明確にしたいと考えています。
本ワークショップでは、プログラミングにおけるファシリテーションの役割について探究することにより、人の行動と知覚による循環的因果性の構成を目的とするファシリテーション手法とその要素を検討します。
ワークショップは、オンラインと現地会場両方でのハイブリッド形式で行います。なお、会場での参加の方はインターネットに接続することのできるPCをご用意ください。
〇補足事項
会場でご参加される方は、PC並びにインターネット接続環境をご準備ください。
〇発表者プロフィール
(株)ピープルフォーカス・コンサルティング(PFC) 吉村浩一、山田奈緒子 PFCは、組織・人材開発のコンサルティングファームとして、リーダーシップ開発、チームワーク強化、ダイバーシティ推進、組織変革、理念浸透の5つの領域で、ファシリテーションを基軸とするクライアント支援を行っています。近年は企業による地球社会への貢献を促進するためのソーシャル事業を立ち上げ、展開しています。
〇概要
SDGsへの共感が高まりESG経営が浸透、企業が本業を通じた社会貢献に真剣に取り組むようになりました。多くの企業がパーパスを掲げ、未来の社会での自社の存在意義を謳うようになっています。企業が、社会にとって正しいことを選び取り、事業として行っていくために、そしてこの過程で多様なステークホルダーと対話し連携しながら価値創造していくために、ファシリテーターの存在はますます重要になっています。未来のファシリテーターの姿はどうあるべきなのでしょうか。一緒に考えてみませんか?
本セッションでは、PFCがクライアント企業で行っているパーパス浸透ワークショップを一部体験いただきます。その中で、ファシリテーターの存在意義について、社会へのポジティブな貢献に加えて、ネガティブな側面も描き出してみます。ファシリテーターのみなさんの知恵と経験を持ち寄って、未来のファシリテーターの姿を探求したいと思います。
〇発表者プロフィール
日山敦生 長年、コンピュータ技術者として、プロジェクトの問題解決に係わってきました。問題解決の会議で、現状把握から入ると、原因究明が始まり、連携を図って問題解決を図る場である会議の場が、分断を促進することになりがちです。数年前に、カウンセリング・教育・福祉分野で話題になっているフィンランド生まれの対話法である、未来語りのダイアローグ、オープンダイアローグに出会い、ビジネス分野に応用したいとの思いに至りました。
〇概要
部門間やチーム内の連携が上手くいっていない時、みなさんは、どのように解決を図りますか?
手始めは、現状分析からでしょうか。現状分析から始めて、問題点の抽出や原因探しを行っていないでしょうか?原因探しから犯人捜しが始まり、ますます関係性を悪化させていませんか。
そこで登場するのが、フィンランド生まれの連携強化を目的とした「未来語りのダイアローグ」です。
未来語りのダイアローグは、福祉、教育分野で使われている現状分析をしない問題解決法です。
具体的には、1年後の望ましい未来を創造し、どのように連携して、望ましい未来が実現できたかを振り返る対話法です。
ファシリテーションの望ましい未来を、参加者のみなさんと、いっしょに振り返ってみませんか?