Kj法を活用したロジカル・コミュニケーション
◆実施日時:2018年8月18日 (土) 13:00~17:30
◆定例会担当: 白松、よんさま、こめっと(FAJ会員)
◆話題提供者:KJ法:芳本 賢治 AI:白松 俊(名古屋工業大学 准教授)
◆会場 :東桜会館 第2集会室
◆参加者数:ファシリテーター(チーム) [3] 名 + 参加者 [35] 名
◆プログラム概要
・オリエンテーション
・話題提供「議論のふりかえり機能と可視化システム」
・テーマ設定
・ラベルの書き方とラベル起こし
・空間配置
・島づくり、表札練習
・要約文作成
・まとめ
◆参加者コメント
・KJ法だけでなく、AI(IBIS)の魅力まで語って頂けて豪華版でした。
・KJ法とは本来どんなものか、ということが分かった。
・AIとファシリテーションについて学べた。
・難しかったですが、難しいテーマだからこそ、まとめられたときに嬉しかった。これからの活動に生かせると思った。
など
◆担当者振り返り
今回は、AI(人工知能)がファシリテーターのサポートツールとして有効か?というテーマをコンテンツとした話し合いのMFを担当した。
具体的には、4つのスキルの「場づくりのスキル」に相当するプロセスをKJ法的手法で体験するというのが狙いで、アジェンダの共有化と発散をKJ法の中のタッチネット法を活用して進めた。
MFとしての目標は、KJ法の中にもいろいろな方法があるということを一部の方にでも知ってもらい、単なる親和図ではなく、発散から合意形成まで進めることができるツールであるという理解を「深めてもらえないか?」ということにあった。この点については、後の泡会で意見をもらえ確認できたので、責任は果たせたと思う。
しかし、一方で、こういう確立された技法のエッセンスを正確に踏襲しながら、しかもファシリテーションの視点からアレンジして参加者に伝えるのは時間の制約があり、綿密なプログラム設計を事務局としておかないと実現できないことを痛感した。
例えば当日の基調講演の提供者との直接的な打ち合わせを綿密にしておくことも必要だし、参加者がコンテンツの方に意識を引っ張られたままプロセスに集中しきれないということが予想される場合は、相当のプログラム設計が必要だということを改めて認識した定例会であった。
現在たまたま講師として大学でファシリテーションの授業を学生に提供できる立場があるので、後期の授業でこのスタイルを精緻化していこうかという思いがよぎり始めている。来年には少しでもより役立つ定例会ネタとしていつでも提供できるよう、さらに研究していきたい。
最後になりましたが、貴重な場を与えていただきました中部支部運営の皆様にお礼を申し上げます。(よんさま)
ファシリテーションを支援するAI研究について、ファシリテータ視点から非常に有用なご意見を頂きました。そもそも何を支援して欲しいかというニーズを確認することができたのが、最も大きな収穫でした。また、KJ法は単なるグループ化の方法ではなく、むしろ計算機による談話解析で行われているような構造化手法に近いということを学び、こちらも非常に参考になりました。(白松)
ファシリテーターをサポートするAI君ができるまでには、もう少し時間とデータが必要なのだということを実感しました。質の高いデータを提供することがFAJにできることだと思いました。たくさんのファシリテーターの意見や想いを集めれば、AI君の使い方もより多く提案できそうです。人間の想いを扱うファシリテーターと情報を分析するAI君。相反するものの方が、コラボすると興味深いことができそうだと実感できる定例会になりました。(こめっと)