2018年9月 第156回 赤テーマレポート:「ブラインドワーク4 ~ブラインドならではのファシリテーションとは~」中部支部

「ブラインドワーク4 ~ブラインドならではのファシリテーションとは~」
◆実施日時:2018年9月15日 (土) 13:00~17:30
◆定例会担当:チームアイリス(JBCA:今井陽子、小池恭子、林優子 FAJ:平山広子、角谷裕司)
◆会場 / 部屋番号: 東桜会館 第2会議室
◆参加者数: ファシリテーター(チーム) [3] 名 + 参加者 [13] 名(会員:12名、一般:4名、計16名)
◆プログラム概要:
 今年もチームアイリスがブラインドワーク(視覚を遮断したワーク)をひっさげやってきました。今回のテーマはブラインドファシリテーションです。
 IT化が進み、会議の形態が変化しつつあるこの頃、ファシリテーションの枠から少しはみ出し、視覚を遮ったファシリテーションを、チームアイリスと共に挑戦してみませんか。グラフィックもインタラクティブ・メディアもフレームワークも使わない、会議の参加が視覚的に捉えていく事をサポートしないファシリテーションは完成するのか?グループ・ダイナミクスはどのように作用するのか、一緒に試してみませんか。
○本日のゴール(目的、目標)
・視覚以外の感覚を高めて楽しもう!!
・先入観を手放して、相手の持っているイメージを素直に感じてみよう。
・ブラインドFの実験を通して、ファシリテーションの新たな可能性を探ろう。
○お約束(安心、安全の確保)
・秘密厳守
 ここだけの話、プライバシーを守る
・発言はシンプルに
 一人で延々と話さない
・ありのままに表現
 感じたことを素直に発言
 無礼講(ネガティブ、ハラスメントぎりぎりOK!)
○進行
1. ウォームアップワーク
2. オードブル
 イメージワーク
 感覚トーク
3. ティータイム
4. メイン
 ブラインド・ファシリテーション
5. ふりかえり

◆参加者コメント:

問1.FAJの通算加入歴を教えてください
 一般: 3
 1年未満: 1
 1~3年: 5
 4~5年: 0
 6~7年: 1
 8~9年: 1
 10年以上: 1
問2.今回、このテーマを選んだ理由は何ですか? (複数選択可)
 このテーマに関心があった: 10
 告知文に興味を持った: 0
 定例会の複数テーマの内、消去法で選んだ: 1
 知人の紹介: 1
問3.各設問にお答えください。
 問3-1. 本日のゴールに到達したと思いますか。(5段階で評価して、丸をつけてください)
  到達した([5]4名、[4]7名、[3]1名、[2]0名、[1]0名)達しなかった
  平均:4.3
 問3-2. お約束は守られていたと思いますか。(5段階で評価して、丸をつけてください)
  守られていた([5]8名、[4]4名、[3]0名、[2]0名、[1]0名)守られなかった
  平均:4.7
 問3-3. 進行・時間配分はいかがでしたか。 (5段階で評価して、丸をつけてください)
  良かった([5]4名、[4]7名、[3]1名、[2]0名、[1]0名)悪かった
  平均:4.3
 問3-4. 今後、活用できそうなスキルやアイデアはありましたか。 (5段階で評価して、丸をつけてください)
  多数あった([5]5名、[4]3名、[3]2名、[2]1名、[1]0名、無回答:1名)全く無かった
  平均:4.1
問5.全体を通して、いかがでしたか? 5段階で評価して、丸をつけて下さい。
  良かった([5]9名、[4]3名、[3]0名、[2]0名、[1]0名)悪かった
  平均:4.8 20180915_ブラインドFアンケート_v1.10_11407_image001.png

問4フリーコメント(FAJ中部支部アンケートに追加)
〇良かったこと・役立ったこと
・様々な種類のものがあって面白かったです。自分の意見を話す時間があってよかったです。
・ブラインドFのイメージが少し見えた
・ワークショップの進め方が勉強になりました。
・相手がどう感じているか、どう思っているかを沢山考えました。
・視覚の大切さ、デメリットが分かった。
・ブラインドワークでふりかえりの議論ができた。
・普段できない経験で新しい発見があった。
・グラフィックに頼っているなー。
・伝える時にはイメージしやすくしよう。
・4感
・日頃、いかに自分が視覚に頼っているのかにあらためて気づいた。
〇改善が望ましいこと
・ワークの時間をもう少し長くしてほしい。
・呼び名で呼び合うのは抵抗がありますが、ファシリの世界では通例なのでしょうか?
・タイム告知
・時間管理が非常に難しいのはよくわかるが、時間が押した場合、思い切って何かを飛ばすぐらいの心の準備をしてほしい。私には出来ないが・・・。
〇フリーコメント
・よく練られたワークだったと感じた。段階を追って、メインワークに進めているのがよくわかった。
・感情のワークはむつかしかった。
・話をしている、きいてる態度身振りも相手に影響を与える
・自分のイメージと相手のイメージは、きっと違う。コミュニケーションで寄せていける。
・目的をもって参加することって慣れが必要かと感じました。
・ファシリテータをすると自分の感情を出しにくい。
・文字よりもイメージできるような伝え方をしようと思った。
・文字に頼らない記憶を研ぎすまそうと思った。
・ブラインドワークは最低一年に一回は継続的に経験したい。そうしないと視覚に頼りすぎている自分に気づけなくなる。ぜひ、定例会の固定テーマにしてほしい。

◆担当者のふりかえり:
今回は、ブラインド状態での対話の特徴に気づいて貰いたく、事前に色々なテーマでブラインド対話の実験をしてワークを作りこんでいきました。自ら喋る時の言葉の選び方や、相手の話を聞くときの集中力など、普段より疲れたのではないかと思います。チェックアウトやアンケートから、期待以上に実感していただけたようで嬉しく思っています。想定よりワークのインストラクションに時間が掛かり、削れる部分を全部削っても時間が足りなくなりました。ワーク最後のふり返り時間を死守したため、撤収がバタバタになってしまったことを反省点とし、皆さんのご協力に感謝しています。(角谷)
今回は、視界を遮ったファシリテーションは可能か?をテーマに、前回のテーマ心の垣根の裏テーマも秘密に掲げ、自らの感情に気づくワークも取り入れてみました。自らの感情に気づく事で他者の感情に気づき、合意形成の近道になるのではと考えてみましたがいかがでしたか?
なかなか面白い研究ができ、また新しいアイディアが浮かびました。
参加してくださった皆様ありがとうございました。次回も楽しみにしていてください。(平山)
今回のワークショップを作るにあたり、私たちはこれまで以上に、ブラインドワークの強みや特徴について、とことん考えることができたと思います。
どこに価値があり、どんな可能性につながるのか、一生懸命に考え、また当日の実験で、みなさんとともに学ばせていただけました。
本当にありがとうございました。
これからも私たちは、ブラインドワークで、時代のニーズにこたえていけるようにがんばります。
今後ともよろしくお願いいたします。(小池)